りんどう法律事務所のブログ

2019.07.09

講演しました

先日、ハウスメーカー様のセミナーにて講演させていただきました。

相続、資産承継の内容についての講演です。

信託のこともお伝えしたいし、相続法が改正されたこともお伝えしたいし・・・などど色々考えていると、とてもお任せ頂いた時間内では難しく、用意させていただいたのは、相続に関する具体的な紛争例やそれらを回避するための方法などとなりました。

遺言書などについても、インターネットで調べれば多くの情報が入手できるようになった時代。

セミナーに参加された多くの方も、おそらく色々な知識をすでに持たれている方々だったと思います。

となると、折角来ていただいた以上、何か少しでも多くの新しい知識、考えを皆様にお伝えしたいと思ってしまう欲張りな状態となってしまいました。

少しでも皆様の願う形での相続を、トラブルのない資産承継を。

少しでもそのセミナーがお役に立てたらうれしいなと思っております。

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

2019.02.26

再婚しました。子どもと再婚相手の関係はどうなりますか?

今日は、意外に誤解をされている方が多いと感じることについて書かせていただきます。

 

例えば、子どの父親が、妻を失った(離婚、死別など)後に、再婚をした場合、再婚相手と子どもとの関係はどうなるでしょうか?

 

答えは、「どうもなりません」となります。

 

つまり、父親の再婚ということだけで、父親の再婚相手と父親の子どもは、法律的な意味での親子とはなりません。

 

再婚相手と子どもとの間に法的な親子関係を作るためには、養子縁組が必要となります。

 

 

 

個人的に感じるのは、

 

子どもがいる母親が男性と再婚した場合、子どもと再婚相手である男性との間で養子縁組がされているケースがままあるのに対し、

 

子どもがいる父親が女性と再婚した場合、子どもと再婚相手である女性との間で養子縁組がされていないケースが意外にあるということです。

 

事務所でこの違いを他の弁護士と話していると、その弁護士が、

 

今の日本では、婚姻により女性が男性の姓に変えるケースが多く、子どものいる父親と再婚した女性が男性の姓を名乗ることになると、子どもと再婚相手の氏が一緒になり、特に不都合もなく「親子」として生活していくことが可能であるため、縁組に思い至らないケースがあるからでは

 

などと分析していました。

個人的には「なるほど!」と思っていますが、それが正しいかはわかりません(笑)。

 

 

もちろん、養子縁組を「する」「しない」は、当事者の考えによるものであり、「養子縁組をしない」と判断される方もおられます。それはそれで、考えた上でのご判断なので何も問題はありません。

 

ただ、漠然と、再婚したから再婚相手と子どもの間も親子関係になると考えておられるのであれば、「それは違います」とご説明したいのです。

 

 

縁組をしているかいないかの大きな違いは、「相続」にも現れてきます。

 

父親が亡くなった後、子どもと父親の妻である再婚相手とで話し合い、妻の老後の生活を考えて妻が全てを相続することにし、その後、妻が亡くなった時に妻の財産を子が相続しようと考えたとしても、

 

子と妻との間に養子縁組がなければ、子には相続権がありません。

 

 

もし、結婚相手の子どもに自分の財産を引き継がせたいと思っておられるのであれば、その子どもと養子縁組をすることや、せめて遺言書を残すことなどをご検討いただくことになります。

 

法的に親子でなくとも、実際には十分に親子として交流されてきたケースはたくさんあります。

しかし、養子縁組の有無が、相続に大きな差をもたらします。

 

悔いの残らないよう、安心して親子を全うできるよう、再婚されたご家庭は一度ご家族みなさんで話してみていただければと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

 

2019.02.18

大阪家庭裁判所で所持品検査が始まります

平成31年4月から、大阪家庭裁判所(本庁)で金属探知機を利用した所持品検査が始まります

 

もうすでに大阪簡易裁判所、地方裁判所、高等裁判所では始まっていますが、いよいよ大阪家庭裁判所(本庁)でも始まることになります。

 

家庭裁判所で扱う事件には、離婚事案や相続事案、親族関係事案、後見事案、少年事件などがあり、一概にまとめることはできませんが、

 

ただ、DV事案などでは、ご依頼者様が相手方を恐れ、裁判所に行くこと自体を怖がるというケースもあります。

また、大阪家庭裁判所でも、過去、刃物を所持した人が侵入するということもありました。

 

そう考えると、所持品検査が始まるのは遅すぎると思われる方もおられるのかもしれません。

 

 

さて、所持品検査のイメージですが、現在、大阪地方裁判所等で行われているのは、よく空港などで見られるような、手荷物を係員に預けベルトコンベアに乗せるとともに、人はゲートを通るというものです。

 

詳細はわかりませんが、恐らく大阪家庭裁判所も同様になるのではないでしょうか。

 

この影響で、大阪家庭裁判所の一部の出入り口が封鎖されます。このため、これまで出入りに使われていた箇所が通れなくなる可能性があります。

 

また所持品検査のために入庁に少し時間がかかることも予想されています。

特に、家庭裁判所の調停手続は、開始時間が概ね決まっているため、午前9時45分頃から10時30分頃までと午後1時15分頃から2時頃は混雑する可能性があります。

裁判所には少し余裕をもって向かわれた方がいいかもしれません。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2019.02.08

自筆証書遺言を法務局が預かってくれます!

 

前回、自筆証書遺言に関する法改正について記載いたしました。

 

今回もその続きです。

 

今回の相続法の改正とともに、法務局において自筆証書遺言を保管する制度が創設されました。

 

これまで、自筆証書遺言を作成された方は、遺言者にて遺言書を保管していただいたり、当事務所でお預りさせていただいたりしてきました。

 

もっとも、ご自身で保管される場合、紛失や関係者による隠匿、偽造、変造などのリスクがあります。

 

遺言者が亡くなられ、遺言書に従った相続手続きをとろうと思っても、遺言者がどこに遺言書を保管していたのかが分からない状態になるということもあり得ます。

 

仮に遺言者が契約していた貸金庫に保管していたとしても、遺言者の死去後は相続人全員の同意がなければ金庫を開扉できないおそれがあり、その同意を得るのに時間を要するということもあり得ます。

 

また、弁護士事務所等で保管する場合には、弁護士費用がその分かかるケースもありました。

 

このようなリスク、懸念を思えば、法務局で自筆証書遺言を預かってもらえるという今回の制度創設は、非常に魅力的です。

 

もっとも、法務局で預かってもらうためには、遺言書が定められた様式でなければならないといった要件具備が必要です(もちろん、その他の要件もあります)。

 

また、遺言を残す目的や遺言書のご意向によっては、この制度の利用をお勧めできないケースもあります。

 

このため、この制度のご利用をご検討の方は、事前に弁護士等にご相談いただくことをお勧めいたします。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2019.02.04

自筆証書遺言書の作成が少しラクになるかもしれません!

 ご存知の方も多いかもしれませんが、民法の大改正があり、その施行が刻々と近づいてきております。

 

お恥ずかしい話、私たちも大わらわ。

これまで使ってきた条文とガラッと変わってしまう部分もあるので、アップデートに苦しんでいます(笑)

事案によって現行法制度との使い分けも必要なので、これまでの条文を忘れるわけにもいきませんし・・・。

 

ところで、

 

相続の分野でも様々な改正があるのですが、実は今年の1月に施行されているものもあるのです!!

 

それが、自筆証書遺言の方式の緩和です。

 

これまでは、自筆証書遺言の全てを「自書」する必要がありました。

 

財産の種類が多い方は一つ一つの財産を挙げていくのも大変でした。なにせすべて自分で書かないといけないのですから。間違わないよう配慮しながら一文字ずつ記載していただくのは相当な集中力も必要となり、疲れられる方も結構おられました。

 

それが、今回の改正により、自筆証書遺言に添付する相続財産の目録は自書する必要がなくなりました。(もっとも、目録のすべてに署名押印は必要ですのでご注意ください。)

 

自筆証書遺言と一体の目録となるのであれば、目録の部分に限ってですが、パソコンソフトで作成し印刷したものを使用しても構いません。

 

個人的には、この改正により、遺言書を作成される方の負担が随分軽減されるのではないかと思っております。

 

もっとも、自筆証書遺言の作成には様式の具備が必要不可欠です。これらのいずれかが欠けていることにより、後に遺言書が無効となってしまうことほど残念なことはありません。

 

ですので、できれば作成の際には弁護士等にご相談いただければと思います。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2018.10.26

民事信託活用法② 再婚の場合

離婚、再婚が全く珍しいことでなくなった今日。

 

50代、60代、それ以上の方の再婚もよくあります。

 

平均寿命も延び、健康で活力のある70代、80代、それ以上の方もたくさんおられ、80代、90代でも当事務所にお顔を見せに来て下さる以前のご依頼者もおられます。

 

配偶者と離別、死別した後、趣味もお友達もおられ充実した日々をお過ごしの中で、「ずっと一緒に過ごしたい」と思われるパートナーに出会われる方もおられます。

 

もし、ご自身のお父様やお母様が再婚を考えられた場合、皆さんはどう思われますか?

 

 

離別、死別した親のことを思い、感情的になんどか受け入れられない方もおられるかもしれませんし、

 

お父様、お母様の充実した日々を願って再婚を祝福される方もおられるかもしれません。

 

とともに、「再婚したら財産はどうなるのだろう?」となんとなく気になる、もしくは不安になられる方もおられるかもしれません。

 

一方、再婚を考えられている当事者にとっても、相続のことは気になるかもしれません。

 

パートナーと再婚をしたい。でも、自分の財産はできれば子どもに引き継がせたいと言う方もおられるかもしれませんし、

 

自分の死後も再婚相手の生活を保障してあげたい、という方もおられるかもしれません。

 

そんな時、今までであれば、遺言書の作成が提案されていました。

 

遺言書により、ご自身の死後、ご自身の財産をどう引き継いでもらうか。

 

たしかに、遺言書を作成することにより、ご本人やご家族の不安はある程度解消されるのかもしれません。

 

ただ、遺言書というのは、いつでも書き換えることができますし、残された相続人間で、遺言書によらない遺産分割も可能です。

 

遺言書だけでは、相続の際に様々なトラブルに発生するリスクを完全に回避し、安心して再婚に向かうというのは、実は難しいところです。

 

いわば、「完全な安心」を遺言書のみで得ることはできません。

 

そこで、ご提案させていただくのは、信託の活用です。

 

信託を活用し、ご自身の財産をお子様に受託する一方、再婚相手方やご自身がご存命の間はその財産で生活を送ることが可能となります。そして、再婚相手もご自身も亡くなった後は、お子様に財産を引き継がせる。

 

そんな内容も、信託であれば実現可能です。

 

これ以外にも信託のスキームはたくさんあります。

 

信託にご興味のある方は、当事務所までお問い合わせください。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続、親族相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

 


2018.09.27

弁護士だからできる相続対策。

いわゆる「相続対策」

 

皆様は、この言葉を聞いて、どのような相続の際のトラブルを思い浮かべ、そのトラブルに対してどのような対策を思い浮かべるのでしょうか?

 

相続税の対策を思う浮かべる方もおられるかもしれませんし、相続で揉めないような対策を思い浮かべるかたもおられるかもしれません。

 

想定されるトラブルは事案ごとに異なりますし、皆様のおかれている状況によっても異なってきます。

 

またトラブルを想像できない方もおられるかもしれません。

 

 

 

ただ、相続は、残念なことではありますが、必ずいつか発生するものです。

 

引越しをするときに荷造りをする。

旅行に行く時に段取りをする。

 

これらと、相続に備えて対策を取るということは、同じことだと言えなくもありません。

 

 

時折、「相続のことはまず司法書士に相談するのが一般的だと思っていた」とお話される方もおられます。

 

確かに、司法書士で対応できることもあるでしょうが、

弁護士は、裁判業務の代理や法律相談、交渉を通して、日々、現在の銀行実務の運用の仕方、判例、手続きを経験し、理解しています。

 

それら経験を通して得た知識を使って、遺言書の作成や資産承継の方法などをご提案させていただくのも私たち弁護士の仕事のひとつです。

 

自分が携わった案件で裁判所はこのように判断した。裁判手続きまでいかないように、ここはこういう方法を取ろう。

 

そんなことを考えながら、日々業務をしております。

 

 

できれば「万全の相続対策を」。

弁護士だからこそできることがあると信じています。

 

りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 


2018.09.03

家庭裁判所によってもいろいろです

久し振りのブログとなります。

時々このブログを見てくださっている方がおられたら、申し訳ありませんでした。

 

当事務所を立ち上げてから色々と書いて参りましたが、勢いで書いてきたところもあり、最近ネタ不足が否めないところです・・・。

 

ただ、先日事務所にお越しくださった方が、当事務所のブログを「ずっと見ていました」と言ってくださり、

そうなのか!見て下さっている方がいるのであれば、時々でも何か書いていけたら。

とも思った次第です。

 

 

ということでは、今日は、家事調停の「時間」について少し書いておきたいと思います。

 

当事務所が一番行くことの多い大阪家庭裁判所は、基本的に、調停の期日は、平日の午前中(10時から)と午後(1時30分)のいずれかに入ります。

 

とはいえ、家事調停は、基本的に当事者が交互に調停室に入って話をするため、どちらが午前10時から始めることにすると、もう一方は午前10時20分とか10時30分とからスタートすることになります。(午後からの分だと、他方が午後1時30分からスタートとなると、もう片方は午後1時50分からもしくは午後2時からということになります。)

 

大阪家庭裁判所の場合、午前の調停と午後の調停だと、午後の調停の方が時間的に余裕があることになります。

 

午前の調停の場合は、午前10時から始まったとしても、基本的には正午程度までには終了する段取りですが、

午後の調停の場合、午後1時30分から始まり、場合によっては午後5時頃まで調停を続けることもできます。

 

ということで、1回あたりの調停で話し合うことが多い事案などは、午後の期日を指定されることもあります。

 

もっとも、当事者の都合などによって午前、午後と振り分けていくことが多いので、午後になったから「この事案、長引くと思われている」、午前だから「早く解決する事案なのだ」というわけではないことに注意が必要です。

 

ところで、このような調停時間の設け方は、裁判所によって異なります。

 

例えば、神戸家庭裁判所では、午前の分は、大阪と同様午前10時からとなりますが、午後は、午後1時30分からの分と、午後3時からの分があります。

このため、神戸家庭裁判所の調停では、午後3時から調停が始まるということもあるのです。

 

神戸家庭裁判所は、午前も午後も基本的に1調停期日あたり2時間の枠ということなのでしょう。

 

神戸家庭裁判所のように、一日に調停の枠が3つもあれば、次回期日が入りやすくなり自ずと早期解決に至るという場合もあれば、

 

一方、

 

今日中にここを詰めれば調停が成立するかもしれないという場合もあり、そういう場合は大阪家庭裁判所の午後の期日であればじっくり話を詰めることができたということもあります。

 

このあたりはやってみないとわからないところであり、どちらがいいとは一概には言いにくいところです。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚・相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778


2018.07.03

弁護士に依頼すべきかどうか迷った時は・・・

弁護士に依頼すべきかどうか・・・。これが大きな悩みの場合もあります。

 

弁護士に依頼するとなると、弁護士費用がかかるため、依頼せずに済むのであればそれに越したことはありません。

 

一方で、当初より弁護士に依頼されていれば、こんな終わり方にはなっていなかったのではないか、そう思う事案も多くあります。

 

実際、ご相談に来ていただいても、

◆損害賠償請求ができたのに、時効にかかってしまい、もう請求できなくなっている

◆通常より高い(もしくは低い)婚姻費用や養育費が取り決められている。

◆ご自身に不利な主張や証言をしてしまっている。

というケースも多くあります。

 

弁護士側から見ると、弁護士にご依頼されなくても、せめて、早い段階でご相談に来ていただければ、もう少し状況は変わったのに、と思うこともあります。

 

 

 

私が、「弁護士に依頼した方がいいですか?」と聞かれた場合、ご相談者にお示ししているメールマークとして、以下のようなものがあります。

 

①予想される手続きが、調停なのか?訴訟なのか?

もし、訴訟であれば、弁護士にご相談されることをお勧めしております。訴訟をご本人で行うこともできますが、訴訟となると、書面での主張等が必要となり、あとで主張を撤回する、言い分を変えるということも難しくなります。

 

②自分で調停手続きを申し立てる予定だけど、調停で解決しない場合には、すぐに訴訟を行う予定、という場合

 訴訟を視野に入れるため、調停でのやり取りも訴訟を意識することが必要となる場合があります。訴訟になると①に記載したような問題があります。

 

③子どもの親権や、面会交流について、相手方との主張と激しく対立している

 親権や面会交流に関わる問題は、事案により、速やかな法的対応が必要となるケース(子の引渡しや監護権者の指定など)もあります。激しい対立が予想される場合には、別居前から弁護士にご相談いただいた方がいい場合もあります。

 

④DV、モラハラの案件

 DVやモラハラは、ご自身の体、心を最優先していただく必要があります。弁護士費用がご負担となることもあるでしょうが、調停や訴訟手続きをご本人で対応されれば、ご自身の体や心がさらに辛くなってしまいます。

 弁護士に依頼することで、相手方との連絡等は、弁護士が行いますので、ご本人が相手方と面会したり連絡を取る必要がなくなります。

 

⑤「離婚」について紛争が長期化しそうな場合

 離婚に関する紛争が長期化しそうな場合、婚姻費用(生活費)や子の監護権などの問題が出てくる可能性があります。

 また、通常より安い(高い)婚姻費用を取り決められると、肝心の離婚そのものに関する紛争に備える余裕がなくなるケースもあります。

 離婚に限らずですが、紛争が長期化しそうな場合は、せめて一度弁護士にご相談だけでもされることをお勧めしています。

 

⑥相手方が弁護士に依頼している

 相手方が依頼した弁護士は、あくまで「相手方の弁護士」です。

 

 例えば、夫の経営する会社の顧問弁護士が、夫婦の間に入って離婚協議を整えるというケースがありますが、その弁護士が、夫の言い分を聞かず、妻に有利な内容で協議を整えるという事態は、考えにくいのではないでしょうか(全ての事案がそうとまでは言えないでしょうが)。

 

 この他、遺言書の中で遺言執行者として弁護士が指定されているような場合があります。その遺言執行者に任せておけば、相続問題はすべてうまく解決する、というケースばかりではありません。

 その弁護士が遺言執行者に指定されている経緯(例えば、相続人の中の一人と懇意にしているという場合など)も踏まえて、ご自身でも別の弁護士に相談されることが必要な場合もあります。

 

もちろん、事案やご希望により事情も様々で、このメルクマークが全てはありません。

 

事案によって、「弁護士は必要ないのでは」と思う場合もありますし、「できれば弁護士にご相談された方がいいのでは」と思う場合もあります。

 

もし、「自分の場合はどうかな?」と迷われているのであれば、一度ご相談ください。

 

決して、「相談したら依頼しなければならない」なんてことはありません。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2018.06.28

再婚による相続争いを懸念されている方へ。民事信託のご提案。

ここ最近、民事信託の利用を提案する士業が増えているようです。

 

実は、私も、

 

この民事信託を、当事務所が積極的に取り扱っている離婚案件相続案件で利用することにより、将来のトラブルを防ぐことができる場合があるのではないかと考えています。

 

例えば、相続案件でトラブルになる可能性が高いと言われている「再婚ご夫婦」のケース。

 

夫Aさんと妻Bさんは再婚夫婦。

夫Aさんには前妻との間の子どもがいます。妻Bさんには、Aさんとの間にも、前夫との間にも子どもはいません。

 

このようなケースで、AさんやBさんから、次のようなご相談を受ける場合があります。

 

AさんBさんとも、Aさん名義の不動産や財産を、Aさんの死後、Aさんの子どもが引き継ぐことを希望していますが、一方で、Aさん亡き後も、Bさんには変わらず、AさんBさんが今暮らしている自宅(Aさん名義の不動産)で生活できるようにしたい。

 

このような時、民事信託を利用すれば、AさんもBさんも、そしてAさんのお子さんの希望も叶えることができる可能性があります。

 

もしかしたら、

 

再婚を考えていても、相続の際に揉めることを懸念して子どもたちから再婚について反対されていると言う方もおられるのかもしれません。

 

ご自身の人生をご自身の希望するとおりに。

それとともに、お子さんたちの不安を解消できるように。

そんな再婚があれば。

 

民事信託を活用することで、皆様のよりよい選択肢が増えることを願っています。

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2018.04.04

遺言書を作成した後、気をつけたいこと。

遺言書を作成するメリットについては、これまでも何度のこのブログで記載させていただいています。

 

他の弁護士事務所や司法書士、行政書士のホームページでも、遺言書作成のメリットを目にする機会は多いのではないでしょうか。

 

遺言書作成は、相続という自分が亡くなったことで発生する出来事にも、自分の想いを実現させることができるものであり、できることなら作成していただいた方がいいのでは、と個人的にも思っています。

 

ただ、遺言書作成にあたっては、注意していただくことがたくさんあります。

 

その一つとして覚えておいていただきたいのは、

 

遺言書を作成した時点では「こんな風に相続させよう」と思っていたとしても、通常は、作成時点で、相続発生時期がいつなのかを明確に予知することはできないということです。

 

例えば、今、遺言書を作成しても、もし自分が亡くなるのが30年後であったとすれば、相続発生時には、相続人の構成にも、相続財産にも大きな変化があるかもしれません。

 

例えば、応援したい法人や、お世話になった第三者(相続人ではない)に寄付したい、遺贈したいと思い、遺言書に、「〇〇さんに、1000万円を遺贈する」と、遺言書の中で取り決めていた場合、

 

このような遺言書を作成した時点では、1000万円を超える資産があり、相続人となる子どもたちにもそれなりの資産が残せる状態だったとしても、

 

その後の人生で、どんなことがあるかわかりません。

 

もし、相続発生時に、その遺言者に1000万円を超える資産がなかったとしても、新たな遺言書が作成されたり、当時の遺言書が撤回されていない限り、

 

理論的には、相続人らが、遺贈の義務を相続することになり、なんとか1000万円を工面して、受遺者に遺贈の義務を履行しなければならなくなる、なんてことも起こりうるかもしれません。

 

 

相続発生時には、遺言書作成時点で想定していた事態と大きく異なる状況となっていることもあり得るのです。

 

このために、遺言書を作成された後も、時折、内容の見直しをしていただく必要があります。

 

遺言書は、作成すれば「これで終わり」というものではないのです。

メンテナンスが必要です。

 

そういう意味では、ご家族のことやご自身の趣味、これまでご自身が力を入れてきたこと、これからの心配事項などをひっくるめて話ができる、ホームロイヤー的な弁護士をみつけていただくのか一番ではないでしょうか。

 

私たちは、「法律問題でなければ話を聞かない」なんていうことはありません。

色々なことを教えていただいてこそ、納得していただける解決が見えてくると信じています。

 

 

もし、遺言書作成を検討されている方がおられましたら、弁護士までご相談いただければと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

2018.02.23

相続手続を放置していると、こんなトラブルがあるかもしれません・・・。

九州の面積を超えると言われる、所有者不明土地

 

報道などでこのことを知り驚かれた方も多いのではないでしょうか。

 

私も少し前、個人的な勉強会でこの話を司法書士から伺い、驚いたものです。

 

 

不動産については不動産登記によって誰が所有者かが公示されており、そういう意味では、問題となる不動産の登記簿謄本を確認すれば、現在所有していることになっている人の名前や住所はわかることが多いです。

 

しかし、その登記簿上名前が載っている方に連絡を取ることができるかといえば、そう簡単でないことも多い・・・。

 

相続登記未了のまま月日が経っており、登記簿の名義人の相続人を探すだけでも困難を極めるケースもあります。

 

相続人の一人が日本におられず、海外の「どこかにいる」という状況で、連絡をとるのが非常に難しいということもありました。

 

登記簿上の名義人の第一次相続ということであれば、相続人同士で親戚付き合いもあり、ある程度連絡を取り合うことができるのでしょうが、第二次相続、第三次相続まで始まっている場合には、遺産分割の当事者となる相続人が10人、20人と増えてしまうケースもあります。

 

所有者不明土地と言われる土地の中には、おそらくそういう土地も含まれているのでしょう。

 

先日、こんなご相談をお受けしました。

 

田舎に祖父の名義になっている土地と古家があります。

もうそこにはだれも住んでいません。

 

祖父の死去後、祖父の相続人である父も父の兄弟姉妹もその後亡くなっており、父の子であるわたしたちと、父の兄弟姉妹の子たちで、この不動産について遺産分割協議をしようと試みましたが、相続人の一人が協議内容に反対したことから、しばらく放置していました。

正直、この不動産は売ろうにも売れないような場所にあり、価値はありません。

 

先日、その古家のお隣の方から連絡があり、古家が傾きかけている、修理するなり取り壊すなりしてほしいと言われました。

 

どうしたらいいですか?

 

 

こういうご質問内容でした。

 

ご相談者の方は、何度も、「建物も土地も名義は祖父のものです。祖父の所有なんです。」と話されますが、御爺様は亡くなられているので、今現在、不動産の所有者ではありません。

 

あえて言うなら、所有者は、御爺様の相続人であるお父様のお子様やお父様の兄弟姉妹のお子様たちということになるでしょう。

 

もし、古家が倒壊をし、第三者の財産や身体を害すれば、場合によっては、ご相談者やそのご兄弟、従姉妹兄弟が責任を負うことになる可能性もあります。

 

 

相続人の皆様からすれば、この不動産を受け取っても、売るにも売れない、固定資産税の支払義務は負い、不動産の管理責任を負担することになるかもしれない。

 

だから、相続しないでおこう。そうお考えになるかもしれません。

 

しかし、仮に御爺様のままの登記名義になっていても、役所は相続人を調べて固定資産税を課税してきますし、相続人の皆様が不動産の管理責任を免れられることにはなりません。

 

そして、このような問題をそのまま放置すると、更なる相続が発生してしまい、さらに相続人との協議は難しくなります。

 

子どものころから付き合いのあった従姉であれば、電話で話もできる。

でも従姉の子どもとなれば、今どこにいるかもわからない。そういう場合もあります。

 

 

不動産の登記名義が亡くなった方のままであっても、所有権は、相続により移転しているのです。

 

相続を先延ばしにするメリットはそれほどありません。

 

次世代にトラブルを残さないように、出来る限り、ご自身の時代で発生した相続は手続きを完了させるようにしていただきたい。

 

そう思う今日この頃です。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続問題)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2018.02.08

「民事信託」は、検討の価値あり!です

近頃、耳にするようになった「民事信託」。

 

この信託、簡単に表現すれば、

 

自分の財産を受託者に預けて、管理、保全してもらう。

 

という制度です。

 

典型的な例としては、

 

賃貸不動産を所有している人(委託者)が、その不動産を受託者に一定期間移転させて、受託者から、その賃貸不動産から収益できる賃料を「受益者」に支払う

 

という場合があります。

 

この「受益者」に、委託者、すなわち、もともとの賃貸不動産の所有者を定めることができます。

 

このケースで民事信託(家族信託)を使うと、どういうメリットがあるのでしょうか?

 

それは、ずばり、自分ではしんどい財産の保全や管理を人に依頼できるということです!

 

例えば、賃貸不動産の管理を管理会社に任せていても、管理会社は賃料の収受、督促などはしてくれても、賃貸不動産の大規模修繕等についてまで対応してくれるとは限りません。

 

大規模な修繕となれば、銀行からの借入や業者の選定なども必要になりますが、賃貸不動産の所有者にはそれらが負担になるというケースもあります。

 

中には、高齢にさしかかった方から、銀行の手配や業者の取り決めなどが大変とか、不動産を売ってくれという業者からの勧誘に対応するのが大変などというご相談もあります。

 

こういう場合、

 

不動産を受託者に移転させ、受託者が、大規模修繕等を含めた管理全般の対応を行い、もともとの所有者であった委託者は、受託者から、収受した賃料から経費を差し引いた利益を得るという、信託契約を設定することにより、

 

不動産の管理の負担から逃れることができる一方で、賃貸収入を得て、老後の生活も支障なく過ごせるということも可能となります。

 

この民事信託。

 

信託銀行などでの取り扱いもありますが、使い勝手が悪かったり、高額な費用がかかったりということもあります。

 

家族の中でこの契約を設定することにより、各段に費用を抑えることも可能となりますし、信託契約の内容によっては、次世代への資産の移行をスムーズに行うこともできるようになります。

 

上に記載した以外にも、色々な信託契約があり、それにより、成年後見制度等では対応できなかったことも可能となるケースがあります。

 

信託について興味のある方、ご自身の財産管理等にご不安がある方、将来の相続についてご不安のある方などは、弁護士までご相談ください。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2018.01.15

自筆証書遺言は、全て手書きする必要があります。

先日、遺言書を持ってこられた方のご相談をお受けしました。

 

早速、遺言書を拝見したところ、文言の中身自体は、だいたい第三者が見てもわかる内容になっており、この遺言書通りに相続を進めていくことに問題はなさそうでしたが、

 

遺言書自体が、パソコンのワードで作成されているものでした。

 

 

 

民法では、遺言書の様式が色々と定められており

ご自身のみで作成される自筆証書遺言の場合は、原則として、ご自身で書いていただく必要があります。

 

パソコンのソフトなどを利用するのではなく、ご自身で、手書きしていただくことが必要となるのです。

 

 

お仕事でパソコンを利用されている方などからすれば、自分でペンで手書きしていくというのは馴染みがないことかもしれません。

 

重要な契約書(たとえば、不動産の売買契約書)でさえ、パソコンのソフトなどを利用して作成し印刷したものに署名する方法がとられているのですから、

 

遺言書が自筆する必要のあるものとは思いもしない方もおられるのかもしれません。

 

 

確かに、パソコン等の利用が一般的になり、各契約書などもそれらを使用して作成されることが格段に多くなっているので、

 

遺言書についても、このあたりについては民法改正の議論が行われているところですが、しかし、現行法では、「自筆」が必要となります。

 

現行法の下では、パソコンで作ったものを印刷したものに「自署」する方法では、遺言書が無効となる可能性が高いと言えます。

 

ですので、遺言書をご自身で作成される場合には、くれぐれも、すべてを「自書」するようにしてください。

 

せっかく作った遺言書が、効力を持たない程悲しいことはありません。

 

遺言書を作る以上、しっかりと、ご自身の想いが各相続人の方々に伝わるように作成していただきたいと願っております。

 

少しでも様式が具備していなければ無効となる可能性もあります。ご不安のある方は、弁護士に一度ご相談していただければと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2017.12.25

マニュアル化、できるものなのか・・・?

弁護士も法律事務所も様々あり、それぞれに個性があります。

弁護士へのご相談を検討されている方には、その中で、ご自身にあった法律事務所、弁護士を見つけていただくのが一番だと思っています。

 

自分たちでは気付いていないところでしょうが、

当事務所には当事務所の個性が、きっとあるのでしょう。

 

ご依頼者様から、「こちらは、〇〇な雰囲気ですよね」などと言われて、そうなんだぁなんて思ったりしています。

 

 

20年後、50年後、AIの進化により無くなっている職業などというものが挙げられる今日。

 

弁護士業もその中に挙がっている場合があります。

 

事務局や弁護士を何十人(それ以上)も擁し、洗練されたマニュアルを作成し、ある種の特化した業務に専念する事務所もあります。

 

マニュアル化がされれば、事案によっては早期解決が目指せるのかもしれません。それで、皆様のお悩みが解消されるのであれば、マニュアル化も、AI化の、弁護士業界で必要なことのはずです。

 

 

でも、その一方で、弁護士自らかが、ご依頼者様と電話で話したり、打合せをすることで、気付くこと、見つかる事実もたくさんあります。

 

弁護士たるもの、ご依頼者様から経験したことや思ったことを教えていただかなければ仕事になりません。

 

しかし、ご依頼者様にとっては、どの事実が法的紛争を解決させるのに重要なものなのか、そうでないのか、判断尽きかねることも多いのではないでしょうか。

 

だからこそ、ご依頼者様とお話をし、打合せをさせていただくのです。

 

そこから出てくる出来事をどう主張していくのか。

 

それこそも、私たち弁護士の大切な業務なのです。

 

 

 

業務を遂行していると、やっぱり、事案は様々で、ご依頼者様のお気持ちも様々と実感している毎日です。

 

ご依頼者様とじっくり一人の弁護士がお付き合いさせていただくことにより、見えてくることや目指すべき解決が見つかることも多いのではないか。

 

そう思って、私たちなりに目の前の事案と向き合っているところです。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、相続法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2017.11.29

「揉めない遺言書」を作る大切さ

相続事案で、遺言書がある事案に関わることが増えています。

とはいえ、当事務所は、元来、相続事案等の家事事件に積極的に取り組む事務所。相続事案が、特段これまでと比べて増えたという感じではありません。

 

となると、遺言書がある事案が増えたということなのでしょう。

 

少し前なら、目にする遺言書といえば、公正証書で、遺言執行者として弁護士を指定しているような遺言書、いわゆる、専門家が関わったきっちりとした遺言書というものの比率が高かったようにも感じます(あくまで個人的経験ですが)。

 

ただ、最近は、メモ書きのような遺言書を目にする機会も随分増えてきました。

 

遺言書というものが、皆様それぞれのご家庭にも深く浸透したということかもしれません。

 

遺言書は、遺言者(亡くなられた方)の意思があらわれるもの

遺言書を作成されることが通常になってきたのであれば、弁護士として、うれしいことだなとも思っております。

 

ただ、メモ書きのような遺言書には、相続人間の疑心暗鬼が生まれることもあります。

 

「こんなメモ書きのようなもの。無理やり書かされたのだと思う」

「本当に、親がこう考えていたのであれば、きちっとんした書面に残してくれていたはずだ」

 

そういう気持ちを吐露される相続人も少なくありません。

 

また、メモ書きのような遺言書では、記載漏れや、内容が不確かなものも多くあります。

となると、結局、その曖昧な点、不確かな点、記載されていない点に争いが生じてくる可能性があります。

 

遺言書というのは、その内容により、時に相続人間の対立を生むこともあります。

 

せっかく遺言書を作成されるのであれば、紛争にならないような、もし紛争になってしまったとしてもご自身のお考えが最後まで通るような形にしていただきたいと願うばかりです。

 

場合によっては、なぜ、こういう遺言内容になったのかという理由についても記載しておけば、相続人全員が納得しやすくなるということもあります。

 

せっかく遺言書を作成されるのであれば、ぜひ、遺言書内容通りの相続がスムーズにできるような内容にしていただきたい。そう思う今日この頃です。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2017.11.24

推定相続人排除の手続きって???

相続人の中で、これまでの経緯から、「自分が亡くなった時、この人には、自分の財産を相続させたくない」と考えざるを得ない場合もあるかと思います。

 

たとえ、遺言で、その人に相続財産を渡さない内容を定めたとしても、相続人の中には遺留分権を有する人もいるため、「一切、相続させたくない」との想いを実現できない場合もあります。

 

そんな時、検討していただくのが、推定相続人の排除の手続きです。

 

被相続人となる立場の人に対して、遺留分を有する推定相続人が、虐待や重大な侮辱を与えたり、著しい非行があったような時、被相続人の請求により、家庭裁判所が、調停又は審判によって、その推定相続人を相続手続きから排除する手続きです。

 

もっとも、この排除が家庭裁判所で認められるには(特に審判で)、それ相応の事実がないと難しいというのが、個人的な感想です。

 

一時的な激しい喧嘩といったような場合には、難しいような気がします。

 

 

 

ところで、家庭裁判所の調停もしくは審判により、排除された人は、その被相続人の相続手続きについては排除されますが、他の被相続人に対する相続手続きまで排除されるわけではありません。

 

例えば、父親から、推定相続人の廃除手続きをされた子は、父親の相続のときには相続権を失いますが、母親の相続の時には、母親から排除手続きをされていない限り、相続権はあります。

 

また、排除されたからといって、親族関係には何の影響もありません。

前述の例でも、父と子の親子関係には変化がありません。

 

 

なお、被相続人は、推定相続人を廃除した後でも、いつでもその取消を家庭裁判所に請求することができますし、遺言の中で、その取消の意思表示をすることも可能です。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2017.11.21

代理人をつけた方がいいですか???

「代理人をつけた方がいいですか?」

 

時折、こういうご質問を頂くことがあります。

 

確かに、弁護士に依頼するとなると費用がかかりますし、弁護士に依頼せずに解決できるのであれば、それに越したことはありません。

 

ただ、このご質問に対する回答は結構難しかったりします。

 

もし、「弁護士をつけた方が早く解決できるかも」と思って弁護士にご依頼されることを考えられているのであれば、それは当事務所にご依頼いただくのは不向きかもしれません。

 

私たちも、ご依頼者のご希望が「早期解決」にあるのであれば、その目的達成に向けて全力で活動します。

 

しかし、離婚案件の場合、必ず相手方がいます。

 

紛争の「早期解決」には相手方の協力も必要となってきます。

 

相手方も「早期解決」を希望し、大方の争点が整理され解決しているのであれば、弁護士費用を払ってまで代理人をつける必要はないのではと思いますし、

 

もし、相手方との間に相応の争点があるのであれば、その争点解決が大切であり、場合によっては、納得いく解決のためには相応の時間がかかる可能性もあります。

 

離婚案件の中には、紛争解決までの見込み期間を読み辛いケースがよくあります。

 

納得いく解決を求めるのか、早期解決を求めるのか。事情によっても異なってきます。

 

 

冒頭の話に戻りますが、そんな理由もあって、「代理人をつける必要がありますか?」というご質問をいただいた場合には、ご相談されている方が、どういうことをご希望されているかを確認させていただいたりします。

 

代理人をつける必要のない事案もたくさんあります。

 

一方で、代理人をつけた方がいいのではと思う事案もあります。

 

事案によっても、ご相談されている方の目的によっても、代理人が必要かどうかは変わってきます。

 

実際、ご相談をお受けして、「今は弁護士をつける必要はないのでは?」とこちらから説明させていただく場合もあります。

 

 

もしご不安な方は、まずは相談だけにお越しになられてはいかがでしょうか?

 

弁護士に依頼する必要性の有無などについても、ご一緒に検討させていただいております。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2017.11.09

遺留分の前渡しって?どういう意味?

相続案件に関わらせていただくと、「遺留分はすでに前渡している。」という主張がなされることがあります。

 

例えば、被相続人が遺言書を残しており、その遺言書によって相続人の一人が遺産のほとんどを相続したという場合、遺言書により遺留分権を侵害された相続人は、遺産をほとんど相続した相続人に対し遺留分減殺請求権を行使します。

 

これに対し、遺留分減殺請求を行使された側の相続人は、「あなたは、被相続人の生前に、遺留分に相当する財産を贈与されている。遺留分の前渡しがあった」というような主張をする場合があります。

 

この「遺留分の前渡し」という主張は、一体どういう主張なのでしょうか?

 

実は、「遺留分の前渡し」というものを定めた条文はありません。

 

法律では、被相続人の生前、遺留分に相当する金員が相続人の一人に前渡しされていたらどうなるのか?ということについて、ダイレクトに定めた規定はないのです。

 

こういう主張があった場合、もしくは、遺留分減殺請求を行使した相続人が、被相続人の生前にそれなりの贈与を受けていた場合、実務では、以下のよう点をポイントに見ていくのではないかと思います。

 

①相続人の一人にそれなりの財産を贈与した被相続人の意図は、どのようなものであったのか?

②贈与を受ける側の相続人の意図は、どのようなものであったのか?

③他の相続人にも贈与があったのか?

 

これら①から③の事情を検討、考慮し、場合によっては、贈与を受けた相続人は「特別受益があった」という構成にし、特別受益を持ち戻した上で遺留分割合に沿った計算をした結果、認められる遺留分よりも、すでに受けている特別受益が多いのであれば、その相続人が行使した遺留分減殺請求権は認められないという考え方になるのではないでしょうか。

 

ただ、この構成が妥当かどうかは、上述の①から③の要素を重々検討する必要があると思われます。

 

もし、相続案件でお困りの方がおられましたら、弁護士までお問合せいただければと思っております。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2017.11.06

個人顧問契約って?どんな人が利用しているの?

当事務所では、個人顧問契約もお受けしております。

 

と言っても、会社ではなく個人の方で顧問契約を締結する理由や必要性は、あまりないかもしれません。

 

 

 

ただ、意外かもしれませんが、この個人顧問契約をご利用される方も多くおられます。

 

特に、当事務所が積極的に扱っている夫婦問題(離婚案件)や親族問題等は、「今すぐに何がどうなるというわけではないけれど、今後どうなるか不安」というケースもよくあります。

 

 

 

 

 

 

「代理人としての活動をお願いする状況ではないけれど、状況を随時把握して欲しい」という場合や

「着手金を払うのは難しいけれども、調停の度に相談をしたい」という場合、

 

この他、

「困った時に、事務所に行く日時を予約して行くのではなく、できるだけ早くに電話などで相談をしたい」

という場合などもあります。

 

 

 

この他にも、ご依頼者様のそれぞれのご事情によりお申し出いただくこともあります。

 

 

顧問契約の締結を希望される方によって、それぞれご希望の利用方法や、目的も異なります。

 

場合によっては、こちらか対応できないこともあろうかと思いますので、

 

個人顧問契約というものに興味がある方は、

 

個人顧問契約を締結される目的や理由、相談される頻度や態様などのご希望について、一度当事務所までお問合せいただければと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

 

 

2017.10.19

チームメイトであり、トレーナーであり、ファンなのです。

先日、昔のご依頼者が事務所に遊びに来てくださいました。

 

昼食もご一緒させていただき、当時のことや最近のご様子など、たくさんのことを教えていただきました。

 

お話を聞きながら、笑いながら、今のお元気なお姿にしみじみ感動したり。

 

 

 

前進を心がけながらも、今も迷うことはたくさんある毎日ですが、

 

当時の私は、当然ですが、確実に昔より若く、確実に弁護士としての経験も浅かったのですから、色々と至らないこともあったことでしょう。

 

それでも、時間が経っても、私のことを覚えておいてくださり近況をお知らせくださる・・・。

 

本当に感謝しかありません。

 

 

こんな素敵な時間を過ごさせていただくと、

 

弁護士とご依頼者という、いわばオフィシャルな関係ではあるのですが、

 

私は、この方のチームメイトであり、トレーナーであったとともに、何よりこの方のファンだったのだなと思います。

 

ご依頼者が今幸せに充実な日々を過ごされていること、

 

それがたとえ、私の弁護士としての仕事とは何の関係のないことによるものであっても、やはり、いちファンとしてうれしいことなのです。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2017.10.12

「終わりの会」ってどんなもの?

「終わりの会」というものをご存知でしょうか?

 

私が小学生の時、ホームルームの時間にありましたが、それは異なります。

 

現在、大阪家庭裁判所やその他の家庭裁判所で、積極的に行われている「終わりの会」。

 

離婚調停や遺産分割調停など調停事件では、基本的に当事者双方が同席することはありません。

 

調停委員がいる部屋に、交互に入って話し合いを進めていきます。一方当事者がいない席だからこそ話せることもあるでしょうし、顔を合わせず冷静に話し合いができてこそまとまる話もあります。

 

ただ、それでは、今日の調停で、どのあたりまで話がすすんだんだろう?相手方に、次回期日までに進めて欲しいことをきちんと伝えてくれただろうか?などなど、戸惑ってしまうこともあるかもしれません。

 

そこで、裁判所は「終わりの会」というものを設けるようになりました。

 

その日の調停期日の最後に、双方当事者が同席し、今日調停で話し合った内容をまとめたり、次回期日までに双方が行うべきことを整理したりします。

 

もう何年か前から行われておりますが、ここ最近は、特に、家庭裁判所が積極的に利用しようと考えているように感じ取ります

 

とはいえ、事案は様々です。双方当事者を同席する機会を設けることが望ましくない事案ももちろんあります。

 

また、どちらかの当事者が嫌がる場合もあります。

 

そういう場合にまで、家庭裁判所はこの終わりの会を求めてくることはありません。

 

相手方と顔を合わせたくない、同席するのが怖い等のご事情がある方は、調停委員にその旨お伝えいただければと思います。

 

もし、そういったご事情がない場合には、場合によっては、終わりの会を経るのことにより見えてくることがあったりするかもしれません。

 

特段のご支障がない場合には、この「終わりの会」というものを一度ご経験いただいてもいいかもしれませんね。(とはいえ、無理のない範囲でというのが大前提かと思います。)

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2017.10.05

遠方の裁判所に訴訟や調停が係属した場合、弁護士はどこで依頼したらいいですか?

もし、遠方の裁判所に事件が係属した場合、弁護士はどこで探す方がいいのでしょうか?

難しい問題です。

 

例えば、Aさんは今、大阪で生活をしている。でも、別居中の夫Bは北海道にいている。

こういう場合、Aさんから離婚調停を起こすとなると、原則、北海道の裁判所に申立てを行うことになります。

 

このほか、例えば、奈良に住んでいるCさんが、東京に住んでいるさんに対してお金を支払えという裁判を起こす場合、Cさんの住所地である奈良の裁判所に訴えを起こすことができます。

 

このように、調停や訴訟が、自分から遠く離れた場所で係属する場合があります。

 

こういう事案で弁護士に依頼しようとした場合、どこの弁護士に依頼するのが良いのでしょうか。

 

考えられるのは二つ。

 

自分が住んでいる場所に近い弁護士か、もしくは事件が係属している裁判所に近い弁護士か。

 

自分が住んでいる場所に近い弁護士であれば、打合せなどの時はらくですが、弁護士が裁判所に出向く場合には、交通費や弁護士の日当がかかります。

 

一方、事件が係属している裁判所に近い弁護士に依頼すれば、弁護士が裁判所に出廷する際の交通費や弁護士日当はそれほどにかかりませんが、弁護士と打合せをする際に少し不都合が生じ得ます。

 

私の個人的な気持ちとしては、できれば、裁判所との距離よりも、弁護士との距離を重視していただいた方がいいかなとは思っております。

 

打ち合わせをしっかりしなければならない事案はたくさんありますし、多くの証拠資料を拝見した上で、裁判に使用する資料等を厳選していることになるので、お顔を合わせて話し合いをするのが望ましいと思います。打合せが急に必要になったり、長時間必要になったり、何度も必要になったりするかもしれません。

 

その打合せがしづらいのは大変かもしれません。

 

一方、裁判所が遠く離れていても、調停や訴訟の多くの期日では、電話会議などの方法が採用されており、遠方の裁判所の場合には、実際に弁護士やご本人が裁判所に出向かなければならない回数はそれほど多くはありません。私自身、電話会議を利用して、訴訟や調停を何度もしていますが、個人的にそれほどの不都合は感じておりません。

もっとも、第一回期日や尋問の時、事案によっては和解の時などには、出廷が必要となりますので、すべてを電話会議等で済ませることはできませんが。

 

ただ、最近は、弁護士との打合せについても、インターネットや電話等で、面談と比べて大きく変わりなく行える状況にもなりつつあります。弁護士が遠方でも支障なく打合せはできるのかもしれません。

 

あとは、皆様のご事情や信頼できる弁護士がどこにいるかなどをご考慮いただき、ご検討いただくことになるかと思います。

 

もし、迷われている方がおられましたら、一度弁護士までご相談いただければと思います。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2017.08.31

「土地」の価額をどう評価するか???

遺産分割事件や、遺留分減殺請求事件の際、

 

相続財産の中に含まれる土地、建物の評価をどうするか、ということが争点となるケースがあります。

 

固定資産評価で算出する場合もありますし、路線価で計算することもあります。

より実勢価格に近い金額を調べるために、不動産業者に査定を依頼することもありますし、さらに、事案によっては、不動産鑑定士に依頼をして鑑定をすることもあります。

 

これら様々な評価方法の中でどれを採用するかは、いつも悩みものです。

それぞれ長所短所があるのです。

 

固定資産評価証明書では、その土地や建物の価額というものが、1円単位で明確にわかりますが、しかし、実勢価格よりも割と低い計算になっていることが多いといえます。

 

路線価は、その土地周辺の道路に面した部分の価値はある程度わかりますが、その土地の特徴に即した評価となると、より複雑になり、実際、計算するのは難しいところもあります。

 

そういう意味では、不動産業者の査定は、その不動産の実情に配慮した査定が行われるため、実勢価格に近いと言えますが、ただ、あくまでも「査定」に過ぎませんし、それぞれの業者によって査定額に開きがでることもあります。

 

不動産鑑定士による鑑定は、まさに不動産の特徴を考慮し鑑定してもらえますが、なかなか費用がかかります。

 

これらをどのように説明し、主張していくのか。

 

弁護士としていつも悩むところです。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

その特徴をどう評価していくかという点では

 

 

2017.06.26

意外に短い?10カ月。相続申告期限。

遺産分割事件や、遺留分減殺請求事件の際に、

私たちが、意識をするのものの一つに相続税申告期限があります。

 

そんなに多くあることではありませんが、この申告期限が事件の解決を左右する場合も、意外とあったります。

 

財産の把握の観点で言えば、相続税申告書類がその大きな材料になる場合もありますし、申告期限に間に合うように遺産分割協議をしようと思う気持ちもあったりします。

 

 

この相続税申告期限。みなさんは、これがいつかご存知でしょうか。

 

被相続人に亡くなられたことを知った日の翌日から数えて10カ月。

これが、相続税申告期限です。この10カ月以内に行う必要があります。

 

「なんだ、10カ月もあれば間に合うでしょう」と思われる方もおられるかもしれませんが、それがそうでない場合もたくさんあるのです。

 

遺産分割協議。

 

それぞれの相続人の思い、気持ちもあるため、スムーズにいかないこともあります。

 

10カ月もあると思っていたのに、気づいたらあと2週間しかなかった。

 

こういうケースもあります。

 

もちろん、相続税の申告は税理士にご相談いただくのが一番かと思いますが、

 

相続税申告期限を意識しすぎて、なんだか納得できないままに遺産分割協議を進めるのは望ましいことではりません。

 

もし、相続について、気になること、ご不安なことがありましたら、できる限り早くに一度弁護士にご相談いただければと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2017.05.29

遺言書の検認、この手続きをご存じですか?

遺言書の検認という制度をご存知でしょうか?

 

 

自筆証書遺言や秘密証書遺言等が作成されている場合、その遺言書の保管者は、相続の開始をしった後、家庭裁判所に対して、遺言書の検認の申立てをしなければなりません(民法1004条)。

 

 

 

この検認制度は、

遺言の方式に関する一切の事実を調査して遺言書の状態を確定しその現状を明確にするものです。

 

つまり、その遺言書が有効か無効かを判断するものではありません。

 

 

有効、無効が決まるわけではないのなら、別のこの検認の申立は不要では?と思われる方もおられるかもしれませんが、

 

遺言書に書かれた内容通りの不動産移転登記やその他手続きをしようとすれば、通常、検認を受けた遺言書が必要となります。

 

 

 

また、「封印のある遺言書は、家庭裁判所において相続人又はその代理人の立会がなければ、開封することができない」(1004条3項)ことからも、

 

検認手続内以外での開封は基本的にできません。

 

 

したがって、自筆証書遺言書や秘密証書遺言等を保管していた方、また被相続人の死後、これら遺言書を発見していた方は、遺言書検認の手続を忘れることのないようにご注意ください。

 

 

なお、遺言書の検認申立をせず、遺言の内容を執行したり、裁判所手続外で開封をした場合、5万円以下の過料の処分を受けるおそれもあります(民法1005条)。

 

 

因みに、公正証書遺言では、この検認の手続きは不要です(民法1004条2項)。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2017.05.02

「介護」は特別な寄与?

このような場合、皆様はどう思われるでしょうか?

 

 

高齢のAさんには、子どもがBさん、Cさん、Dさんの3人います。Aさんは、この10年程、自分で寝食を行うことはできなくなっており、3人の子どものうちDさんが、Aさんと暮らし介護をしてきました。

 

Aさんにかかる療養費、生活費は、Aさんの受給している年金だけでは足りず、不足分はDさんとその妻の給料で賄っていました。

 

Aさんには認知症の症状もみられるようになり、やむを得ず、Dさん夫婦は仕事を辞めてAさんの介護に昼夜であたることになりました。AさんとDさん夫婦の生活費は、Dさん夫婦の貯金や退職金で賄いました。

 

Bさん、Cさんは、Aさんの介護にかかる費用について特に援助等をしたこともなく、お見舞いに訪れることはあっても介護を手伝うことはありませんでした。

 

しばらくして、Aさんは亡くなってしまいました。

 

 

もしAさんが遺言書を作成しており、その遺言書によりAさんの財産の多くがDさんに相続されるようになっておれば、遺留分等の問題がなければ、その遺言書通りのDさんが遺産を取得することになるでしょう。

 

この結論に、違和感を抱かない人は多いのではないでしょうか。

 

 

では、Aさんが遺言書を作成しないまま亡くなり、BさんやCさんが法定相続分通りの相続を主張した場合、どうなるでしょうか。

 

 

遺言書がなく、相続人の一人が法定相続分通りの相続を主張した場合、結果、法定相続分と同程度の内容での相続となる可能性が高まります。

 

 

この結果を、皆様はどう思われますか

 

 

 

最近、上述の事例のDさんの立場の方からのお話しを伺う機会が割と多くあります。

 

 

皆様、それはそれは様々なご苦労をされながら介護をされておられます。

 

長年にわたる介護で、ご自身の仕事のキャリアや収入に影響が出ている方、貯蓄が減少した方も多く、「親をきちんと見送ることができてよかった」と清々しく話される一方で、ご自身の老後を不安に感じると話される方もおられました。

 

 

個人的には、今の実務の、相続に関する紛争手続の中で、「介護をした」ということをきちんと評価し相続の割合に反映させる制度が整っているようには感じられないことも多くあります。

 

介護は、扶養義務ある者にとって当然のこと。そう表現されることもあります。

 

 

もちろん、子ですから、寝たきりの親に対して扶養義務は負っています。

 

そして、もちろん、相続財産をあてにして介護をしているわけではないでしょう(お金では解決しないようなご苦労も皆様されています)。

 

 

しかし、例えば、同等の扶養義務者が複数人いる場合、そのうちの一人が多くの負担を一人で行ってきたというケースで、「扶養義務ある者の介護は当然、このため遺産分割手続きにおいてその介護は考慮する必要がない」と評価して良いのでしょうか。

 

 

人にはそれぞれ事情があり、介護に加わりたくても加われない場合もあります。なので、無闇に、介護をした人は「すごい」、介護を手伝っていない人は相続財産を放棄すべきと考えるわけではありません。

 

「介護」とひとくくりに言っても、その態様、内容は様々です。

あくまでも相続という手続きの中での話に限りますが、この手続きの中で「特別な」評価をし難い場合もあります。

 

 

ただ、その介護の内容、態様によっては、もし、亡くなられた方にそれなりの相続財産があるのであれば、介護をした方のその「労力」を、相続手続きの中で相応に評価する方法があればよいのではないか、と思うことがあります。

 

 

現行の法律では、「寄与分」という制度があります。

 

被相続人の財産の増加もしくは維持に寄与(貢献)をした相続人に、寄与分というものを認め、相続手続きの中で、その寄与分は寄与した者の相続分とする制度です。

 

 

上述の事例の場合、この寄与分の主張をすることになる場合が多いですが、一方で、先ほど述べた「扶養義務者が介護するのは当たり前のこと」という考えも確かにその通りともいえますので、介護の内容や状況に則した寄与分が認められていると感じられることはあまりないかもしれません。

 

 

それでも、めげずにこれからも同じような事案があれば、積極的に寄与分の主張をしていきたいと思うのです。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

 

2017.04.24

「法定相続情報証明制度」が始まります!

平成29年5月29日(予定)から「法定相続情報証明制度」というものが始まるのをご存じでしょうか?

 

 

簡単に表現すると、

 

法務局の登記官が、あなたは誰の相続人で、他に相続人としてだれだれがいますよという証明書(正確には「認証文付き法定相続情報一覧図の写し」)を交付してくれるというものです。

 

 

 

私たち弁護士が相続事案を受任すると、遺産分割調停やその他の訴訟手続き、その他調査手続きなど各々の局面で、相続人関係図というものを作成し各関係機関に提出することもあります。

 

被相続人の生年月日、死亡年月日の他、被相続人の両親や配偶者や兄弟姉妹、子など、事案によって書く人物は異なりますが、親族関係図のようなものを書くのです。

 

 

そして、それとともに、それら相続人を特定するに至った戸籍謄本等を、それぞれの役所や機関に提出します。

 

 

 

この「法定相続情報証明制度」が始まることにより、

 

相続人を特定するに必要な範囲の戸籍謄本等を法務局に提出するとともに、作成した法定相続情報一覧図(相続人関係図のようなもの)を法務局に提出すれば、

 

法務局の登記官によって、それらを確認し、そして認証文付きの法定相続情報一覧図の写しを交付してもらえることになります。

 

 

 

それを受け取り、相続手続きの際に利用すれば、

 

今まではそれぞれ法務局や金融機関に個別に提出する必要があった戸籍謄本の束が不要になるということになります。

 

 

 

ということで、戸籍謄本の束を、何通分も用意しなくてもよくなるということで、メリットもありそうです。

 

 

ただ、そもそも法務局でこの認証文付き法定相続情報一覧図の写しを受け取るためには、やはり一度は戸籍謄本等の収集が必要となりますし、

 

 

今のところ、家庭裁判所は、各調停の申立てや訴訟の受付に際し、戸籍謄本等の原本が必要ということを変更する予定はないようですので、

 

 

 

これまでの業務に大きな変化はないように思われます。

 

 

もっとも、調停や訴訟、審判を経るではなく、相続手続きを行う場合、皆様にとって、今より少しは手間が省力されるかもしれませんね。

 

 

実際に制度運用が始まれば、しばらくの間、興味をもって見守りたいと思います。

 

 

 

りんどう法律事務所

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.12.26

決断の時!? 第三者だからできること。

この仕事をしていると、一つの案件に、何度も「選択の時」が訪れることを実感します。

 

 

「できる限り早くこの手続きを終わらせたい」と思われるご依頼者や、「時間がかかってもきっちりと自分の思いを主張した」と思われるご依頼者などの、お気持ちは皆さま様々です。

 

 

私たち弁護士は、そのご依頼者様のお気持ちを決して軽視することはありません。むしろ、出来る限りそのお気持ちを尊重できるような事案処理を考えます。

 

 

ただ、そうはいっても、

 

「できる限り早くにこの手続きを終わらせたい」と思われている方であっても、とにかく早く手続きが終わることがいいことばかりではありません。

 

 

例えば、訴訟の時間、労力、費用をかけたくないので離婚交渉や離婚調停で話を付けたいというご希望をお持ちのご依頼者もおられます。早くトラブルを解決させ、すっきりとスタートしたいというお気持ちもよくわかります。

 

 

しかし、本当にそれでよいのか?

 

 

よく考える必要のある局面は必ず出てきます。

 

 

私たち弁護士は、当事者ではないからこそ、冷静に検討することもできるのではないかと思っていますし、弁護士だからこそ、過去の判例や裁判所の反応などを元に検討することもできます。

 

当事者とじっくり話し合い、検討し合い、説明し合い、この「よく考える必要のある局面」をチームとして乗り切る。

 

 

それが弁護士の仕事の中で大切なことだと思う今日この頃です。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.12.22

預貯金も遺産分割の対象になる!

平成28年12月19日、最高裁で、一つの大きな判断が下されました。

 

 

以前、このブログでも記載しておりますが、「預金債権は、遺産分割の対象となるか」という問題に対しての判断です。

 

 

 

これまで何度かこのブログで記載しているように、これまでは、預貯金債権は、相続人が合意すれば遺産分割の対象にすることはできるけれども、そうでなければ遺産分割の対象とはならないと考えられていました。

 

 

これは、つまり、被相続人が残した預貯金の相続について遺産分割で揉めているという場合でも、家庭裁判所の調停手続きを使って解決することができない可能性を意味していました(相続人で、預貯金について遺産分割協議をしましょうという意思の合致があれば別です)。

 

 

この理由は、預貯金は、被相続人の死亡により当然に相続人が相続分に応じて分割取得すると考えられていたためです。

 

 

しかし、皆様、これについてどう思いますか?

 

 

預貯金は、相続財産の中にほぼ入っています。現金のみ、不動産のみが相続財産というケースの方が少ないのではないでしょうか。

 

 

当然、残された預貯金をどう分けるかが問題となることもよくあります。

 

 

しかし、もし被相続人の財産が預貯金のみであった場合、調停等の手続を使って解決することが期待できない場合もあったのです。

 

これが意外に大きな壁になることもありました。

 

 

 

今回、最高裁判所は、「共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期預金債権は、いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となるものと解するのが相当である」と判断しました。

 

 

これにより、今後、預貯金をどう相続するかが問題となっている遺産分割事件でも、気にせず調停申立ができるようになったと考えられます。

 

 

先日、このブログで「遺産分割はやり切りましょう」と書かせていただきました。

 

 

相続事案に関しては、揉めている事案をそのまま置いていても、状況が改善することはそれほどありません。時間が経てば、再相続が発生し協議をしなければいけない相続人が増えたり、相続財産の把握が困難になったりすることもあります。

 

 

ご自身のお子様が相続争いに巻き込まれることにもなりかねません。

 

 

少し揉めている、揉めそうな場合、家庭裁判所に遺産分割調停を申し立てることにより、解決がぐっと早まるケースもたくさんあるのです。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2016.12.19

本当にその遺言書で大丈夫ですか???

遺言書を作成される方も、以前に比べて増えてきたように思うこの頃。

当事務所でも遺言書作成に関するご相談をよくいただきます。

 

 

遺言書を作成しておくことにより、ご自身の望みが反映された相続結果となったり、相続手続きがスムーズにいったり。

 

遺言書作成のメリットはたくさんあります。

 

 

ただ、それは「きちんとした」遺言書が作成されていた場合の話です。

 

 

公正証書遺言を作成しておけば大丈夫と思われる方もおられるかもしれませんが、公正証書遺言も、遺言書の形式要件は具備できると言えますが、遺言書の効力や遺言書の内容が保証されるわけではありません。

 

 

遺言書作成の相談を、司法書士や税理士にされる方もいらっしゃるかもしれません。また、各金融機関でも遺言書作成の相談機会を設けるようになってきています。

 

 

 

しかし、司法書士も、税理士も、各金融機関の職員も、真の意味での「相続争い」を知りません。

 

 

個人的な経験としては、中途半端な遺言書が出てくれば、より紛争性は高まります。

 

遺言書の文言、書き方ひとつで、思っていた内容とは異なることになってしまうこともよくあります。

 

 

いざ相続が発生し、「遺言書があります」と言われて確認してみると、困惑せざるを得ない内容になっていることもあります。

 

 

世の中には、遺言書があっても紛争になること、遺言書があるからこそ紛争になることが実は結構あったりします。

 

 

皆様は、何のために遺言書を作成されるのでしょうか。

 

 

その遺言書をきちんと正確に実現させるために、遺言書作成は、相続案件の経験を積んでいる弁護士にご相談いただきたいと思うのです。

 

 

各金融機関の相談をして遺言書作成した場合、遺言書保管時の取扱手数料が発生することもあります。

 

弁護士に依頼すると「費用が高くつく」と思われている方もおられますが、意外にそんなことなかったりするものです(もちろん作成依頼時には、必ず弁護士費用の確認をするようにしてください)。

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.12.16

「話す」ということ。

弁護士という仕事をしていると、「話す」ということの偉大な効果を感じることがあります。

 

人に話を聞いてもらうだけで、実はもう解決の糸口が見えている場合が多いのかもしれません。

 

 

弁護士として、確かに調停や訴訟等をしなければ解決しない事案があることも承知しています。そういう意味では、「話しただけで解決はしないでしょ」と言われても、何もお返しする言葉はありません。

 

 

でも、

「あの時、だれかにに相談していたらどうなっていたかしら」と思うことがたくさんあります。

 

直接、ご相談者様にその質問をぶつけることも度々。

過去を悔いるためではありません。これから先、もし何かトラブルに巻き込まれたときにどうするかを一緒に考えたくて、出す質問です。

その質問を受けたご相談者様のほとんどは、「あの時にあの人に相談してああしていれば良かったです」とおっしゃいます。

もし誰かに悩み事を話せば、その誰かが具体的な解決方法を知っているかもしれません。

 

一緒に解決方法を探してくれるかもしれません。

 

人に話すことで、自分の中での取捨選択ができるのかもしれません。

 

 

経験上、その可能性は決して少なくありません。

 

 

「周りに話す人が居ない」「話せる人が居ない」というのであれば、弁護士に話せばいいのです。

 

 

話を伺う、それが弁護士の仕事です。

 

 

決して一人で抱え込まないでください。

 

 

一人で解決しなければならない問題なんて、世の中そんなにありません。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

 

2016.12.14

遺産分割は「やりきる」ことが大事です。

前回、このブログで、相続手続きは面倒です・・・と記載しました。

 

だからなのでしょう。

 

途中で相続手続きが止まっている事案を見受けることがあります。

 

 

例えば、

 

①連絡が取れる相続人の間では遺産の分け方について話がついているが、疎遠な相続人がおり、その人にはだれも連絡を取っていない

 

②預貯金については払い戻し手続きをし相続人で分けたが、不動産はそのままにしている。

 

③相続財産といっても田舎の家屋ぐらいしかなく、ほとんど価値はない。名義書き換えするだけ手間だから放置している。

 

④相続財産に有価証券があったが、相続手続き面倒そうなので、放置している。

 

⑤父が亡くなったが、子ども同士で相続争いが生じそうなので、ひとまず母(父の妻)の名義にすることにした。

 

などなど。

 

 

しかし、相続手続きをそのまま放置していて事態が改善することはそうありません(もちろん、結果的に良い方向に進んだということもあるのでしょうが)。

 

 

むしろ、時間が経てば、資料等の散逸や、相続人同士が連絡取れなくなる、他の権利関係の発生などにより事態が複雑になることもよくあります。

 

二次相続が発生すれば(例えば⑤の事案で、母の相続が発生するという場合)、余計に事態は複雑になるということもありますし、一次相続と二次相続では相続人が異なれば(つまり話し合うべき人が変わってしまう)、協議自体が複雑なものとなってしまう恐れがあります。

 

 

相続に相続が重なっていくと、話したこともない相続人同士で協議が必要となることもあり、互いに事情を考慮した上での遺産分割の協議ができなくなることもあります。

 

 

 

つまり、相続手続きは、「その時に、出来る限り確実に行う」ことが大切なのです。

 

 

 

事案によっては、相続の都度弁護士にご相談いただいていれば回避できた紛争もあります。

 

 

もし先ほどの①から⑤やそれに類似した事情があれば、相続案件を手掛ける弁護士にご相談ください。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.12.12

相続手続きって、結構面倒なんです・・・。

人が亡くなり相続手続きをしなければならない・・・となった時、「なんだか色々と大変そう」と感想を述べられる方も多くいらっしゃいます。

 

 

そうなのです。

 

特に大きなトラブルがなかったとしても、場合により相続手続きは結構大変な場合があったりするのです。

 

 

相続争いがなかったとしても、預貯金や有価証券、不動産等の相続手続きをするためには、

 

①相続人の把握

②相続財産の把握(どこに財産があるの?借金はないの?という把握)

③遺産分割協議書の作成

④預貯金の解約や名義変更

⑤有価証券の換価

⑥不動産の名義変更手続や処分

 

 

などが必要となります。

 

 

そして、これら①から⑥のどれもが、それなりに色々面倒だったりするのです。

 

まずは何より①の相続人の確定が必要となりますが、このためには、被相続人や相続人の戸籍謄本や原戸籍を入手しなければなりません。これらを順次辿っていくだけでも「面倒だ」と話される方もいらっしゃいます。

 

②についても、全ての相続財産を把握するのは割と時間がかかったりもします(生命保険金などは相続財産とは少し異なりますが、被相続人が相続人の知らない保険契約を締結していたこともあります)。

 

③遺産分割協議書も、後日の紛争を残さない内容を作成するというのはなかなか難しいものです。

 

④から⑤の手続も、金融機関とのやりとりや司法書士とのやりとりに労力を要したりします。 

 

私たち弁護士は、常日頃から、遺産分割事件の受任事務処理の一環として、これら作業は当然に行ってきました。

 

 

そういう意味では、相続人の確定はどうすれば良いか、相続財産の把握はどうすれば良いか、後日の紛争を生じさせない遺産分割協議書はどのような内容となるかなどなど、常日頃から研究しています。

 

どういう場合に紛争になりやすいかという点についても、ある程度の経験を有していると言えます。

 

 

「相続が発生した」「何から手を付ければよい?」「相続人はみな、多忙であったり高齢者、病気を持っているなど、相続手続きのために動ける人がいない」等の場合、

 

一度、相続案件を取り扱っている弁護士にご相談いただきたいと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.12.09

その文言で権利実現できますか???

離婚調停や遺産分割調停を行い、無事調停が成立。さあ、この調停調書を使って権利を実現させよう!という時、意外なトラブルが発覚することがあります。

 

 

時折あるのが、

 

・この調停の文言では、不動産の移転登記手続きができない・・・。

・この調停の文言では、強制執行ができない・・・。

・この調停の文言では、この件と関係のないはずの権利実現ができなくなっている・・・。

 

などです。

 

 

私たちも、法律相談の中で、完成した調停調書や公正証書を拝見し、悩んでしまうことがあります。

 

 

せっかく労力や費用をかけて書面を作成したり、調停を成立させたとしても、その目的である権利を実現できなければ、トラブル解決とは言えません。

 

 

このため、弁護士が関わっている案件でも、自分がこれからまとめようとする和解条項や調停条項で、登記手続きが可能かどうかを、司法書士の先生に確認していただく作業を行う場合が結構あります。

 

 

当事者で対応されている調停などでは、たまに、当事者の方から「調停委員会より、『今日中に調停を成立させた方がいいですよ』とアドバイスを受けたので慌てて作成してもらった」という話を伺うことがあります。

 

 

確かに、「今、成立させるべき!」という時もあるので、調停委員会のアドバイスに助かることもあります。

 

 

ただ、作った調書が、後日のトラブルを招くことはあるのです。

 

 

そのことを少し頭の片隅に入れていただき、対応していただければと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.12.07

相続は、人が亡くなれば発生します。不動産も同様です。

人が亡くなれば、その方について相続が発生します。

 

亡くなった人が不動産をお持ちであれば、その不動産も、相続人に相続されます

 

 

相続は、人が亡くなれば当然に開始します(相続放棄をすれば、初めから相続人とならなかったことになります。民法939条。)

 

 

「相続」の発生自体については、何の手続きも不要です

 

 

これは、相続財産が不動産の場合であっても同様です。

 

 

 

 

時折、「所有者が亡くなったにも関わらず、不動産について相続を原因とする移転登記手続きがされていない、だからその所有者は亡くなった人のままなんです」と話される方や、

 

 

「所有者が亡くなっているため、その不動産が誰の所有にも属さず宙に浮いてしまっている」と説明される方がおられますが、

 

 

通常は、そのようなことはありません。

 

 

相続人が誰一人いないのであれば、話は少し別になりますが・・・。

 

 

 

例えば、その不動産が、人に賃借している物件であれば、その不動産の賃料請求権は、同不動産の所有者が亡くなれた後も日々発生していき、賃料を受け取る権利は相続人に移ります

 

 

仮に相続人が複数おり、その不動産をだれが相続するかについて相続人の間で揉めていたとしても、賃借人の賃料支払義務がなくなるわけではありません。

 

 

 

賃貸借契約に基づく権利義務関係は、基本的に、相続人に引き継がれるのです。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.12.02

相続税対策の養子縁組は、有効?無効?

先日、相続税対策の養子縁組が無効であることの確認を求めた訴訟について、最高裁が弁論を開く決定をしたとの報道がありました。

 

 

この事件のポイントは、「相続税対策の養子」にあります。

 

 

民法802条は次の通り定めています。

 

1.人違いその他の事由によって当事者間に縁組をする意思がないとき

2.当事者が縁組の届出をしないとき。(以下略)

 

つまり、「当事者間に縁組をする意思がないとき」、養子縁組は無効となるのです。

 

 

なんだか当たり前のことを、大層に書いているように思われるかもしれませんが、ここから次の問題が出てきます。

 

 

「縁組をする意思」ってどんな意思なのでしょうか。

 

 

「縁組届出をする意思」と考える説もありますし、「本当の意味で親子になろうとする意思」でなければならないと考える説もあります。

 

 

もし、「縁組届出をする意思」で足りるというのであれば、届出をしようという意思さえあればいいので、その縁組が相続税対策であっても問題はないはずです。

 

しかし、判例は、これまで、本当の意味で親子になろうとする意思が必要である旨判断しています。

 

 

となると、相続税対策の養子の場合、次の問題が出てきます。

 

 

たとえ相続税対策であろうと、当事者間には本当の意味で親子になろうとする意思があると言えるのであるから、縁組をする意思はあると考えるのか、

 

それとも、

 

相続税対策の縁組は、あくまで税金の軽減を目的にした縁組なので、本当の意味で親子になろうとしているのではない、したがって縁組をする意思はないと考えるのか・・・。

 

 

 

色々な報道を確認すると、今回問題になっている事件では、

一審は、「縁組の意思があった」と判断したようですが、二審は、「親子関係を真につくる意思はなかった」と判断したようです。

 

 

つまり、一審は、この縁組を「有効」と判断し、二審は「無効」と判断した様子。

 

 

そして、上告審である最高裁が、弁論を開く決定をしたことから、2審の判断が覆るのではないかともいわれています。

 

 

 

最高裁がどのような判断をし、またどこまでの判断をするのか、こればかりは最高裁の判断を見る必要がありますが、

 

 

実務でも、相続税対策の縁組を見聞きすることはよくあります。

 

 

最高裁の判断の内容如何によっては、実務でも注意すべきことができるかもしれません。

 

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2016.11.25

限定承認は、色々な視点からの検討が必要です。

しばらく続けてきました「限定承認」シリーズ(勝手にシリーズ化していました)。

 

今回の記載を以って、ひとまず終了したいと思います。

 

 

また実務をしていく上で、気になることが出てこれば、このブログ等をつかってお知らせしたいと思っています。

 

 

最後に。

 

 

この勝手「限定承認」シリーズで、色々と限定承認についてネガティブな印象を与えてしまったかもしれません。

 

 

ただ、もちろん、決してネガティブなことばかりではありません。

 

 

限定承認は便利なシステムです。

 

 

実際、相続に関するご相談の中で、「プラスの財産は結構あるのだが、被相続人の負債がどの程度あるのかわからない」というご相談をお受けすることはよくあります。

 

 

そんな時、この限定承認も念頭にして、相続をどうするのかを判断することは有意義です。

 

 

ただ、限定承認をすると判断するためには、このブログで記載させていただいたように、様々な観点からの考慮が必要です。

 

 

限定承認にするのか、相続放棄をするのか、相続(単純承認)するのか・・・。

 

 

この判断は、原則、相続の熟慮期間内である相続開始を知った時から3か月以内に行う必要があります。

 

 

この3か月を短いと考えるのか、長いと考えるのか・・・。人によって、事情によって様々ですが、考えるために必要となる材料はたくさんあります。検討しなければならないこともたくさんあります。

 

 

もし相続についてお悩みのある方は、まずはできるだけ早くに、相続事案に積極的に取り組んでいる弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2016.11.22

限定承認を考えている方、税金の視点もお忘れなく。

前回のブログで、「限定承認」という手続きは結構煩雑だということを記載しました。

 

でも、「手続きが煩雑」とはいえ、それでもその手続きをした方が良いことはこの世の中にたくさんあります。

 

煩雑だから避けるという考え方は、時に非常に効率的で良い結果を生み出すこともありますが、場合によっては、大きな損をすることもあります。

 

なので、「煩雑だから避ける」という結論を取るかどうかについては、慎重な判断が必要です。

 

 

実際、限定承認が非常に有効であったケースもたくさんあります。

 

 

 

ただ、この限定承認には思わぬ落とし穴があったりします。今回はそのご説明をしたいと思います。

 

 

 

「限定承認にある思わぬ落とし穴」それは、税金です。

 

 

 

弁護士は、法律や法律手続きを元に判断していくことが大事な業務であり、税金による視点とは異なる助言をすることになったりしますが、ご相談される方にとっては、トータルでどっちが得なのか、金銭的負担が少ないのか、ということが大事になることももちろんあります。

 

相続の局面でも、税金がどうなるのかは、もちろん依頼者の方にとっては大事です。

 

 

そこで、限定承認について少し説明させていただくと、

 

 

 

限定承認をした場合、被相続人が相続人に対して、その時点で資産の譲渡があったことになります。つまり、相続の時に、譲渡所得が発生したということなって、所得税がかかるのです。

 

このため、限定承認をすれば、相続人は、それにより被相続人に譲渡所得があったと申告をし、所得税を納付しなければなりません。

 

 

普通の相続(つまり単純承認)であれば、相続したからといって、相続税は発生しますが相続人に財産が譲渡されたとして被相続人に譲渡所得税が発生することはありませんし、相続放棄であれば、放棄をした人は原則として相続税の納税義務者とはなりません。

 

この点が、限定承認にだけある点となります。

 

 

もっとも、問題となるこの譲渡所得税は、被相続人にかかる納めるべき税金となるため、つまり被相続人の債務となります。相続人が自己の固有の財産から支払う必要はありません。

 

このため、遺産のうち、負の財産がプラスの財産より多い結果となれば、限定承認により譲渡所得税が発生しようとも、特に支障はありません。

 

 

負の財産よりプラスの財産が多かった場合に、限定承認をしてしまった結果、単純承認しておれば負担する必要のなかった債務を負うことになったということになるのです。

 

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.11.21

限定承認って、割と煩雑な手続きです。

「限定承認」という制度があることは、前回のブログで記載させていただきました。

 

なかなか魅力的な制度にも思えるこの限定承認。

 

しかし、あまり実務では使われていません。

 

 

 

その理由の一つに、手続きの煩雑さがあります。

 

 

①まず、限定承認は、相続人全員で行われなければなりません(民法923条)。つまり、相続人全員が足並みをそろえて行う必要があるのです。

 

相続放棄は、一人でパッとできる手続きですが、

 

例えば、疎遠な相続人がいたり、相続人をすべて把握できていない状況で、この限定承認を選択するのは少しハードルが高くなると言えます。

 

②また、相続財産管理人を選任しなければなりません。

 

相続人が一人であれば、その相続人がこの管理人になればよいのですが、相続人が複数いる場合には、通常は相続人の中から一人「相続財産管理人」になる人を選任することになります。

 

そして、この相続財産管理人が、代表して、相続財産の管理や債務の弁済のために必要な一切の行為を行わなければならないのです(民法936条)。

 

③債務の弁済のために必要な行為として、被相続人の債権者等に個別に限定承認した旨と請求を申し出るように伝えるとともに、まだ把握できていない債権者に向かって官報公告をしなければなりません(民法927条)

 

④また、不動産や株式等換価しなければならない相続財産があれば、これらの換価処分も行わなければなりません。競売手続きが必要となったりもします。もし、相続人内において買取りたい場合には、鑑定が必要となることもあります。

 

⑤そして、相続財産すべての換価を終えれば、債権者への弁済を行っていきますが、仮にプラスの財産より負の財産が多いことになれば、各債権者に対して、その債権額に応じた按分弁済を行う必要があります。

 

⑥これら手続きが終わった後に残るプラスの財産があれば、その後引き続き残務処理をし、それでもまだ財産が残るようであれば、そこでようやく相続人らで遺産分割を行うことになるのです。

 

 

このように、限定承認は、割と細々とした手続きが必要となりますし、競売や鑑定などになれば、それに費用を要したりもします。

 

このようなことから、あまり実務では限定承認が使われていないのですが、実は、もう一つ、限定承認には大きな落とし穴があると言われています。

 

 

 

と、思わせぶりなことを記載したままで申し訳ないのですが、

続きはまた次回のブログにて。失礼いたします。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

 

2016.11.18

限定承認ってなんですの?

人が亡くなれば相続が発生します。

 

しかし、相続人が、必ずしも亡くなった方の財産をすべて把握できているとは限りません。

 

場合によっては、相続財産の中に負債があり、プラスの財産よりも負債の方が多いということもあります。

 

初めから負債が多いとわかっていれば、「相続放棄」をすることを検討するでしょうが、

 

「それなりのプラスの遺産がある、でも負債も結構ある様子」という場合には、放棄すべきか相続すべきか迷うところです。

 

 

そんなときのために、民法は、「限定承認」(929条)という制度を設けています。

 

限定承認とは、「相続によって得た財産の限度においてのみ被相続人の債務及び遺贈を弁済すべきことを留保して」相続する制度です。

 

つまり、相続した財産の範囲に限って被相続人の債務を弁済すればよく、かりに遺産の中でプラスの財産より負の財産が多かったとしても、自分の資産で被相続人の債務を弁済する必要はありません。

 

そして被相続人の負債が相続した財産の範囲で完済できて、相続財産が余れば、その分を相続することができます。

 

 

 

こう聞けば、とても素晴らしい制度が民法にあるなと思われるでしょう。

 

プラスの財産と負の財産、どちらが多いのかわからなければ、とりあえず「限定承認」をしておけば良い!と思われる方もおられると思います。

 

 

ただ、この限定承認、実務ではほとんど使われていません。

 

それには色々な訳があります・・・。

 

と、ここで申し訳ありませんが、

少し長くなりますので、続きは次の記事でとさせていただきます。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.11.09

「弁護士にひとまず相談」は難しいですか?

弁護士として思うのが、「このとき、ひとまず相談していただきたかった」というような事態を出来る限り減らしたいということです。

 

 

 

せっかく相談に来ていただいても、「もうそこまで状況が進んでいれば、望まれている結果は難しいかもしれない」と思うこともあります。

 

そんな時、ご相談者様の悲しい表情をされますし、そんな表情を見ていると私も悲しくなってしまいます。

 

 

 

だからこそ、早い段階でご相談に来ていただけると、「良かった」と安堵したりもします。

 

 

 

なので、「まだ依頼したいわけではないのですが、ひとまず相談にきました」と言っていただけると、有り難いやらうれしいやら。

 

 

 

でも、まだまだ弁護士の敷居は高いのかもしれません。

 

 

そこで考えてみたいのですが、「弁護士への相談」の壁になっているものは何でしょうか?

 

 

 

「こんな小さな問題を相談するのは恥ずかしい(もしくは、弁護士に相談してはいけない)」「まだ問題が具体化していないから」「相談するだけでも費用がかかってしまう」

 

など、様々からもしれません。

 

 

弁護士からすれば、「小さな問題」であってもご自身の状況を把握するために相談に来られるという姿には、感服するばかりであって、「面倒だな」なんて思うことは絶対にありません。

 

 

また、私たちには守秘義務があります。私たち限りで話を伺うので、「恥ずかしい」と気にしていただく必要もありません。

 

また、そもそもその問題が「小さな問題」ではないかもしれません。

 

 

問題が具体化していない時点でのご相談であっても、「今後の対応を知りたい」というご相談は立派なご相談です。早めの対応で防げることもあるはずです。

 

 

もし、費用が「壁」であれば、そこには弁護士に対する誤解があるかもしれません。

 

 

相談料のみであれば5000円程度という事務所も多いでしょうし、場合によっては法テラスという制度を使い無料で法律相談ができるかもしれません(資力要件あり)。

 

相談だけするということはもちろん可能です。相談したから依頼しなければならないということはありません。

 

 

事務所の報酬規程によりますが、相談料のみで何万円となってしまう事務所ばかりではありません。

 

 

相談だけで解決できること、事の重大化を防げることもあります。

 

 

気になることがあれば、ご相談にきていただくことが、解決への一歩になると信じています。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.11.04

相続放棄ができなくなる!?

相続放棄は、「相続の開始があったことを知った時」から3ヶ月以内に行う必要があります。

 

 

この「相続放棄」。

 

放棄できるということ自体はご存知な方もいらっしゃると思います。

 

 

 

では、民法で、「法定単純承認」というものが定められていることはご存知でしょうか。

 

 

「単純承認」をすると、相続人は、被相続人の権利義務を承継します(民法920条)。つまり、単純承認をすると、相続放棄はできないことになります

 

 

 

そして、民法921条は次のような行為を法定の「単純承認」と定めています。

 

①相続財産の全部又は一部の処分。

 

②相続開始を知ってから3か月以内に相続放棄をしなかったとき。

 

③相続放棄等をした後であっても、相続財産の全部又は一部を隠匿、消費等したとき。又は、悪意でこれを相続財産の目録中に記載しなかったとき。

 

 

 

 

 

弁護士が、相続放棄についてご相談を受けたとき、確認する点は、

 

ア.相続が開始したことを知ったのはいつか?

イ.それから3か月を経過していないか?

ウ.この間、法定単純承認にあたる行為をしていないか?

 

というのが主なところですが、

 

ウについては、特に、上述の①の点、つまり、相続財産の全部又は一部の処分をしていないか、という点を確認させていただきます。

 

 

この法定単純承認にあたる「相続財産の全部又は一部の処分」の具体例として、売却や債権の取り立てなどが挙げられます。

 

 

 

相続放棄のご相談を伺い、事情を確認させていただく中で、この「処分」にあたる行為をされていたというケースもあります。

 

もし「処分」にあたる行為をされている場合、相続放棄ができなくなる可能性もあります。

 

 

相続放棄を検討されている方は、極力、相続財産を動かさず、出来る限り早めに弁護士にご相談いただければと思います。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

2016.11.02

相続放棄により思いもよらない人が相続人に!?

 相続放棄をすれば、その方は、初めから相続人ではなかったことになります(民法939条)。

 

 

 

例えば、被相続人の相続人が亡くなっていた時、その亡くなっている相続人の子が、被相続人の相続人となります【代襲相続といいます】が、放棄の場合は、初めから相続人ではなかったのですから、代襲相続はされません。

 

 

例えば、

 

亡くなった父親には借金があったため相続放棄をしようと思っていますが、自分が放棄をすれば、その借金は自分の子どもが相続することになってしまいますか?

 

 

というご質問をいただくこともありますが、相続放棄をご自身がされれば、ご自身のお子様がその借金を相続するということはありません。

 

 

これが、相続人の欠格や、推定相続人の廃除とは異なる点です。

 

 

 

この相続放棄。誰かが放棄をすることにより、思ってもいなかった人が相続人になるという事態も出てきます。

 

 

例えば、被相続人には兄弟、妻、子一人がいたというケース。子どもが相続放棄をすれば、その子は初めから相続人ではなかったことになるので、被相続人の兄弟が相続人となります。もし、その兄弟がすでに死亡していた場合には、その兄弟の子が代襲相続することになります。

 

誰かの相続放棄により、自分が相続人になり、被相続人の借金を相続してしまうという可能性もあるので、

 

 

親戚の方が「相続放棄をした」ということを知った際には、自分に相続権が発生しないかを一度ご検討いただきたいと思います。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.10.26

預貯金は遺産分割の対象ではない???

遺産分割の対象に預貯金が含まれるかが争われている事件について、

 

今月、最高裁が弁論を開きました。

 

 

相続事案に積極的に取り組む当事務所としても大変興味深い状況です。

 

 

*****************************

 

 

 

遺産分割の対象に預貯金が含まれる・・・

 

 

普通の感覚からすれば、「当たり前じゃない?」と思われる方も多いかもしれません。

 

亡くなられた方に預貯金や不動産などの遺産があった場合、相続人が、どうやってこの遺産を分けるのかを協議する遺産分割の中で、「預貯金」のみその話し合いから外すという方はあまりおられないのではないでしょうか。

 

 

しかし、現状、家庭裁判所の遺産分割調停では、当事者間で「預貯金もこの調停で話し合いましょう」という合意があれば別ですが、そのような合意がない場合、預貯金はその協議の対象から外されます。

 

その理由は、預貯金払戻請求権は「当然に可分債権だから」という法的理論によるものです。

 

つまり、預貯金は、被相続人の死去により、当然に各相続人に分割されている、だから協議の対象とならない、というのです。

 

 

しかし、実際、相続人の一人が、自分の法定相続分の範囲で、その預貯金を払い戻そうとしても、銀行は相続人一人だけでの払い戻し請求には容易に応じません。

 

訴訟を起こしてようやく自分の相続分の支払いを受けることができたということもあります。

 

********************************

 

 

預貯金が相続財産の多い部分を占めていれば、預貯金をどうわけるかというのは十分に争点になります。

 

 

特別受益や寄与分などの主張をするにも、預貯金が相続財産のほとんどであり、その預貯金が遺産分割の対象とならないのであれば、これらの主張は一体どこですればよいのか!主張する機会を失うということにもなります。

 

 

預貯金が遺産分割の対象から外れている。これに違和感を抱かざるを得ませんでした。

 

 

しかし、報道によれば、預貯金が遺産分割の対象になるかどうかが争われている事件について、最高裁が弁論を開いたとのこと。

 

また、最高裁が年内にも判断を示すのではないかともいわれています。

 

 

もしかしたら、相続事案の中では、大きな、大きな判例変更となるかもしれません。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.10.21

「信託銀行」だけではない!! 相続や離婚の分野でも意外に使えるかも?

「信託」という言葉を聞いたことがある方もおられると思います。

 

 

簡単に言えば、信託銀行が「あなたの財産を預かります」という宣伝をしているように、財産を預かり信託の目的に沿うようにするものです。

 

 

この「信託」。

 

財産承継や資産承継の一助になるのではないかと、熱い視線を注がれたりもしますが、実際のところ、まだ税金の面などで不確定な要素もあり、個人的には、今後の動き、流れを注視したいなと思っているところです。

 

 

ただ、個人的には、われわれ弁護士の業務でも、この信託を利用することによりご依頼者のご希望の実現ができるのではないかと思うところでもあります。

 

 

 

たとえば相続の分野で。

 

自分の死後は、妻と子どもが財産を相続するにことになる。相続自体は良いのだけれども、子どもの一人が浪費家で、その子どもに財産は残したいが、妻やその他の子にもきちんと残したいという場合、信託という方法を使って、その希望を叶えるということも考えられます。

 

 

 

また、離婚事案の分野でも。

 

離婚後、子どもの養育費を確実に22歳までもらいたいけど相手の性格を考えると不安だから、できたら一括払いで貰いたいという親権者と、養育費はきちんと払いたいがもし一括払いなどで渡してしまうと親権者が子どものため以外のことで使うかもしれないと不安に思う非親権者がいるという場合。信託という方法を使うことにより、両者が納得する形で養育費についての取り決めができる可能性があります。

 

 

この信託という方法を利用することにより、これまで叶わなかった方法による解決が可能なのであれば、それは弁護士として検討しなければならないと思っています。

 

 

信託銀行でも様々な商品が出るようになりましたが、手数料やそのほかの運用方法により、まだまだ柔軟な対応はできないものも多くあります。

 

 

離婚案件や相続案件に積極的に取り組む当事務所。弁護士としてできることはやっていきたいと思っているところです。

 

 

税務の面でも熟考が必要ですので、税理士の先生にご協力いただきながら取り組んでいきたいと考えております。

 

 

 

もし、相続や離婚の事案でお悩みの方がおられましたら、一度ご相談いただければと思います。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

 

 

 

2016.10.05

研修も受けています!!

お悩み事は弁護士にご相談を、と言ったところで、弁護士にもそれぞれ得意不得意があります。

 

経験や興味により、各分野に強さ弱さは出てきてしまいます。

 

 

相談する以上は、その相談分野のプロフェッショナルに相談したい。それは当然のご希望だと思います。

 

 

そんなご相談者のお気持ちに出来る限り応えるべく、大阪弁護士会では、「専門研修」というような研修を行っています。

 

 

 

 

弁護士の中には、「交通事故」や「離婚」「相続」などは、どんな弁護士でも対応できると思っておられる方もおられます。

 

 

しかし、交通事故の損害賠償算定基準や考え方、離婚事案や相続事案の手続など、司法試験では出題されないですし、司法試験合格後の実務家になるための試験「二回試験」にもそれらは出題されません。

 

つまり、「弁護士であれば当然知っている」というものではないのです。

 

 

やはり弁護士になった後に、どのように自分が研鑽を積んでいくかが大事なこととなります。

 

 

 

当事務所では、各弁護士が、離婚や相続、刑事事件、債務整理手続きなどに積極的に関わってきております。

もちろん建物明渡事件や損害賠償請求事件等の事件も取り扱っています。

 

それとともに、他の弁護士よりも「ここは自信がある」という分野にすべき、積極的に離婚、相続、刑事事件、債務整理手続などの分野に取り組んで参りました。

 

 

とはいえ、研鑽に「積み終えた」というものはありません。

 

 

そのため、弁護士会等で行われている「専門研修」なども積極的に受講をし、これら分野を奥底まで極めるべく努力をしております。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.09.28

あなたのご相談、30分で足りますか?

弁護士という仕事をしていく上で、大事にしていることがあります。

 

それは「人はそれぞれ」ということ。

 

 

 

 

ご相談を受けていて、すでに弁護士として対応していることのある事案だと、すぐに結論を頭の思い浮かべてしまいます。

 

お話しの途中で、「あ、これはこういう結論になるかな」などと考えてしまうこともあります。

 

 

 

しかし、人はそれぞれであって、皆さんが、同じ状況下で同じことを考えるわけでもなければ、同じように行動するわけでもありません。

 

 

 

自分の経験での決めつけが、事実関係という生のものを見誤る可能性もあるような気がするのです。

 

 

だから、私たちは、出来る限りお話しを伺う時、じっくりと伺いたいと思っています。

 

 

役所や弁護士会などで行っている法律相談は1回あたり30分程度というところも多いですが、

 

実際、30分でポイントとなる事実を伺い、法的に判断することは難しいこともたくさんあります。

 

 

また、そもそもポイントとなる事実は、じっくりお話しを伺った上で見つかることもあります。

 

 

ですので、当事務所にご相談に来られる際には、どうぞ1時間程度の余裕がある際にお越しくださいますようお願いいたします。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2016.09.23

調停に行かなくてもいいの???

離婚の調停でも、婚姻費用親権財産分与などの調停でも、遺産分割の調停でも、

 

 

そして、一般の民事調停でも・・・。

 

 

 

調停を申し立てられた「相手方」にあたる人の中には、「調停って何?行っても解決しないだろうし、行かないでおこう」と思われるかもしれません。

 

 

でも、その考え、ちょっと待ってください!!

 

 

調停は、裁判所の調停委員会が第三者として入って、話し合いをしてみましょうという手続きです。

 

 

裁判所だって、調停を申し立てた申立人だって、出来ることなら話し合いによる解決の方が双方ともにわだかまりも残らずいいのではないか、当事者にとって良い手続きではないかと考えています。

 

 

公正・中立な第三者が立ち会う話し合いのテーブルに、つかない方が良い理由ってあるのでしょうか?

 

 

調停に出たからといって、自分の納得できないことであれば応じる必要はありません。

 

 

調停は、あくまでも「話し合い」の場なのです。

 

 

 

調停で相手方が出てこなかったために、調停は不成立となった場合、やむを得ず、申立人は訴訟を提起するかもしれません。

 

 

訴訟となれば、基本的に「無視」することはできません。

 

 

そうであるならば、第三者が入っている調停で、相手の言い分を聴き、自分の言い分を話し、仮に訴訟になってもどんなことが問題点になるのかを考える方が良いのではないでしょうか。

離婚や子に関する問題、遺産分割などの親族間のトラブルを積極的に扱ってきた者の経験、感想としては、このような事案については、特に「こっちだって、相手に伝えたいことがある」という場合、調停に応じる方がいいのではないかと思います。

たとえ結果的に訴訟になったとしても、相手の考えていることがわかるというのは、大きな糧となることもたくさんあります。 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.09.02

調停が不成立になったらどうなるの???

遺産分割調停離婚調停「不成立」となった場合、どうすれば良いのでしょうか?

 

 

調停が不成立になった場合の対応は、遺産分割調停と離婚調停では全く異なります。

 

 

遺産分割調停であれば、

 

もし遺産の範囲や相続人の数などに争いがなければ、そのまま「審判」に移行します。このため、別途裁判所に何かを申し立てたり、訴えを提起するということは基本的には不要です。

 

 

 

一方、離婚調停が「不成立」となれば、調停手続きはそれまでとなります。

 

離婚をしたいという気持ちがあるのであれば、離婚裁判を行うことになります。

 

 

なお、調停が不成立にて終了してから2週間以内に、離婚裁判を申し立てれば、調停申立の際に納めた印紙代1200円が、訴訟の際に納める必要のある印紙代に充当されるため、少し手数料がお安くなる(1200円安くなる)ことになります。

 

 

「離婚を求めて裁判する」というお考えの方は、参考にしていただければと思います。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.08.26

調停にはどんな服装で行けば良いですか?

以前もこのブログで記載したことがありますが、いよいよ「調停が始まる」という時、調停が初めての方は、「どんな服装で行ったらいいのか?」と悩まれるようです。

 

 

お気持ち、よくわかります。

 

 

服装や見かけで判断されることはないですし、そもそも「調停」は話し合いの場ですので、裁判官が出した結論に拘束されるということはありません。

 

 

しかし、

 

 

調停委員や裁判所に非常識だなと思われることは、できれば避けたいところでもあると思います。

 

 

面接試験のようにスーツで行った方が良いのかなと思われる方もおられるかもしれませんが、

 

 

わざわざ調停のためにスーツを着てきていただく必要はありません。

 

 

調停の後に仕事の予定が入っているとか、普段からジャケットを着用することが多いという方なら、もちろんスーツやジャケットを着用して来ていただければと思いますが。

 

 

 

調停の待合室を見てみると、個人的な印象としては、(代理人として来ている弁護士は別ですが)そんなにスーツの方はおられません。スーツで目立つということもないですが、スーツを着てこなくても特に違和感はありません。

 

 

 

なので、特に調停に来ていく服装で悩まれる必要はありませんし、わざわざスーツを購入していただく必要もありません。

 

 

普通に、自然に考えていただければ問題はないと思います。

 

 

とはいえ、初めての調停であれば緊張もされていると思います。もしご不安があれば、遠慮せず「こんな服装でも大丈夫ですか?」と弁護士にご質問ください。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.07.01

「早期解決をお願いします!!!」

「早期解決をお願いします」とおっしゃる方もおられます。

 

 

ただ、事案によっては、「早期解決」「より良い内容での解決」異なることもあります。

 

 

 

 

ご本人で対応されていると「もうこんなことに手を煩わされたくない」「早く解決したい」と思われるのは当然だと思います。

 

 

お仕事や家事や育児をしながら、その他体調面など様々なことに気を使いながら、悩みを解決しなければならないのですから当然です。早く解決して、安心した日常を取り戻したい、そう思うのが自然です。

 

 

 

ただ、もし弁護士にご相談されるという場合、もしかしたら、仕事や家事、育児などと、事件解決との「両立」の負担が、少し軽くなるかもしれません。

 

 

相手方とのやりとりは弁護士が対応しますし、裁判所などに提出する書面も弁護士が対応します。

 

 

もちろん、対応の内容や方針などは弁護士から依頼者の方への確認を常にさせていただくため、全てから「手が離れる」ということはないかもしれません。

 

 

しかし、ご自身で全ての書類を確認し、専門的な点も含めて判断をし、そして対応をしてく。

 

これは相当なご負担となる場合もありますが、

 

 

これらを弁護士にご依頼されれば、どうでしょうか。

 

 

 

早期解決を求める事情は様々です。

 

 

もちろん、早期解決が必須となる事案もあります。

 

 

ただ、その一方で、「早期解決を目指したばかりに、内容に少し納得がいかないまま解決させた」というお話しを伺うこともあります。

 

 

そんなお話しを聞くと、すごく残念に思うこともあります。

 

 

もちろん、悩みは早くに解決する方がいいはずです。

 

 

しかし、

 

 

早期解決を求める理由が何なのか、今一度少しだけ見つめなおしたうえで、方針を決めるのもいいのではないでしょうか。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18 

06-6364-7778

 

 

 

2016.06.27

お墓や位牌は誰が承継するの???

これまで先祖代々のお墓や位牌等を管理していた方が亡くなった際、お墓や位牌を誰が承継するのかということで揉めることがあります。

 

 

「我が家では、お墓や位牌のことで揉めることはないわ」

 

 

そう思わる方も多いかもしれませんが、遺骨を含めて、これらが争いになることは珍しいことではありません。

 

 

例えば、父親が亡くなった際、その子らの間で、先祖代々のお墓を誰が管理するのか、法要等はだれが行うのかなど、揉めることもあります。

 

 

特に遺産についての紛争があると、一周忌法要などのやり方から揉めるケースもあります。

 

 

また、親族の中で信仰する宗教が異なれば、その争いは深刻なものとなることもあります。

 

 

 

 

 

実は、民法は、祭祀に関する権利の承継を定めているのです。

 

 

民法897条は、

 

第1項で、

「系譜、祭具及び墳墓の所有権は」、「慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべきものが承継する。」「ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。」

と定めています。

 

また、第2項で、

「慣習が明らかでないときは」、「権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める」

と定めています。

つまり、

 

被相続人の遺産は、相続が発生すれば、原則相続人に承継されます。が、祭祀に関するものについては、民法は「別」と考えているのです。

 

 

時折、遺産分割調停の中で、「お墓をどうする、遺骨をどうする」という話がされることもありますが、本当に争いがあり解決が必要なのであれば、遺産分割とは、別に「祭祀承継者指定申立」を行うことが必要となることもあります。

 

 

 

 

この他、遺産分割の周辺には、ありとあらゆる問題が出てくることがあります。

 

でも遺産分割調停の中で解決できることは、そのうちの一部だけなのです。

 

 

 

離婚をしたければ離婚調停を申し立てれば、そこで、親権についても、養育費についても、財産分与についても、慰謝料についても、年金分割についても話し合いができるのですが、

 

遺産分割調停は、必ずしもそういうわけではありません。

 

 

まず遺産分割調停を申し立てるのか、それとも別の手続きをする必要があるのか、申立の際に考えることが必要となります。

 

 

もし遺産分割に関することでお悩みがありましたら、一度弁護士にご相談していただければと思います。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.06.17

相続放棄は、家庭裁判所に「申述」しなければなりません!

「相続放棄」というものをご存じでしょうか。

 

 

たとえば、「借金を残したまま父親が亡くなった、相続をすれば、父親名義の財産を取得できるが、父親が残した借金の方が多い、相続したくない」という場合、相続を放棄することにより、プラスの財産を相続することはできませんが借金も相続する必要はなくなります。

 

この「相続放棄」に、理由は特にいりません

 

被相続人が借金を有していようがいなかろうが放棄はできます。

 

たとえば、他の相続人が被相続人の面倒を見てくれたから、被相続人の財産は面倒をみてくれた相続人に渡したい、だから放棄する。こういうことも可能です。

 

 

 

ところで、

 

この「放棄」は、家庭裁判所に申述をすることにより行なわなければなりません(民法938条)。

 

なので、自分が他の相続人に「私は放棄します」と宣言したからといって、放棄の効力は発生しません。

 

他の相続人との話し合いで自分は放棄をすることになったとしても、家庭裁判所への申述をしていなければ、しばらく経ってから、被相続人の債権者から、「被相続人の相続人」という理由で、借金の返済を求められても、「放棄した」と主張することはできないのです。

 

 

それから、もう一つ注意していただきたいことがあります。

 

 

放棄は、「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」にしなければなりません。

 

 

「相続開始時から3か月」ではありませんが、「相続が開始したことを知った時から3か月以内」にはしなければなりません。

 

 

以前、ご相談に来られた方の中に、「忙しかったので、落ち着いたら放棄しようと思ってそのままにしていました」という方がおられました。

 

 

相続を開始したことを知った時から3か月を経過すれば、原則として放棄できなくなるのです。

 

 

身内の方が亡くなれば、悲しむ暇もないままにバタバタ過ごすことになることもあります。

 

 

ただ、大変かもしれませんが、たった3ヶ月のうちに判断しなければならないこともあるということを頭の片隅にいれておいていただきたいと思うのです。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.05.13

相談した弁護士とご自身の考えが異なる場合・・・。

ご相談に来られた方と、私たちの考えが異なる場合、弁護士として悩むことがたくさんあります。


相談者様のおっしゃっていることやお気持ちは、本当によくわかるのです。

ただ、私たちの経験上の考えとは異なることがあります。

そういう時、しばらくの間、色々と悩んでしまいます。


私たちにできることはなんだろう。毎日思います。

お悩みを聞く、このことが少しでも相談に来られた方のお役に立てるのであれば、そうしたいのです。

ただ、法律事務所に相談に来てくださった以上、お悩みを聞くことの他に私たちがしなければならないことはないのか。

私たちにできることはなんだろう。

色々考えると、やはり、私たちがこれまでの事案から学んだ、知識や経験を役立てることではないか。この考えるに至ります。

でも、法律相談に来られた方にとって、30分という時間で、お悩みを話し、その上で、早口で知識や経験を弁護士から話されても、その知識、経験に納得できないこともあるのではないか。

そう自問自答します。


その思いから、当事務所では、離婚等のご相談時間を原則1時間とさせていただいております。

役所や弁護士会で行われている法律相談は、概ね相談時間が30分ですが、30分では、事案の概要をつかみ依頼者のお気持ちを実感することは困難なことも多くあります。

せめて1時間、顔を合わせながらお話しができれば、もっとお互いに事情の把握ができ、そして議論できるのではないか。そう願ってのことです。


それでもやっぱり、ご相談者様と弁護士の意見が異なることもあるかもしれません

ご相談者様にとっても、ご自身の大事な事案。そう簡単にお考えを譲ることはできないことは、もちろんあるはずです。

一方、弁護士としても、ご相談者様の事案を踏まえた上で、できるだけこの法律相談を有意義なものにしていただきたいという強い思いがあります。

どうしたら良いのか、どうすべきなのか。

難しいです。


ただ、相談者様の立場から考えれば、他の弁護士に相談をしてみるということで、異なる光が見えてくるかもしれません。

法律相談の仕方、事案の進め方は、弁護士により様々です。

もし相談した弁護士の考えや説明に納得ができなければ、「他の弁護士に相談する」ことも視野に入れていただきたいのです。

ですので、もしお困りのことがありましたら、「複数の弁護士に相談することになるかもしれない」という時間的余裕を持った状態で、ご相談に行っていただきたいと思います。


りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階

06-6364-7778

2016.05.09

「自庁処理」って? どんな場合に認められるの?

先日、当ブログで、離婚調停や遺産分割調停を申し立てる際、原則として、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に対して調停申立をしなければならないということを記載しました。

 

 

相手方の住所地を管轄する家庭裁判所と、自分の住所地を管轄する家庭裁判所が異なる場合、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に申し立てる必要があります。

 

 

仮に、自分の住所地を管轄する家庭裁判所に調停申立をした場合、家庭裁判所は、原則として、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に「移送」することになります(家事事件手続法9条1項)。

 

 

もっとも、この家事事件手続き法9条1項は、この本文に続き、「ただし」として、

「家庭裁判所は、事件を処理するために特に必要があると認めるときは」、「職権で」、「自ら処理することができる」と定めています。管轄がない家庭裁判所が自ら処理することを「自庁処理」といいます。

 

 

この自庁処理が認められれば、申立人側としてはとてもありがたいことですよね。

相手方が遠方に住んでいる場合、調停の期日の度に、その相手方の住んでいる場所を管轄する家庭裁判所まで出向かないといけなくなると、労力的にも経済的に負担となります。

 

 

そういう意味では、是非、この自庁処理を認めてほしいところですが・・・。

 

 

では、この自庁処理、どんな場合に認められるのかということが気になるところですが。

 

 

残念ながら、そう簡単に認められるものではなさそうです。

 

仙台高裁判所の平成26年11月28日の決定は、

「当該事件の事案の内容、当該事件が管轄権のない裁判所に申し立てられた経緯等を総合的に考慮」する旨述べています。

 

となると、重要なのは、

 

その「当該事件の事案の内容」や「当該事件が管轄権のない裁判所に申し立てられた経緯」がどのようなものであれば、自庁処理がなされる可能性があるのかということになりますが、

 

同決定は、

①調停の前提となる基本的な事実関係が、調停申立のなされた家庭裁判所管轄区域内で生じたものであったこと

②その後相手方が転居をしたため、調停申立なされた家庭裁判所の管轄ではなくなったこと

③今回申し立てられた調停の前に、すでに、相手方の申立により、今回調停申立のなされた家庭裁判所に、関連する調停事件(前件調停事件)が係属していたこと

④前件調停事件の調停期日には、当事者双方が出頭していたこと

⑤前件調停事件の席上での相手方の意見、希望に鑑み、申立人が今回の調停申立を行ったものであること

という事情の下では、管轄違いの調停申立事件であっても、自庁処理されるべきであると判断しました。

 

 

この決定は、具体的な事情を総合考慮した結果の判断ですので、上に挙げた事情の一部が同様の事件であっても、必ず自庁処理されるというものではないものと思われます。

 

 

このように見てくると、「自庁処理」を期待して、管轄のない家庭裁判所に調停を申し立てたとしても、自庁処理までの道のりは険しそうです。

 

 

やはりかなりの事情がない限りは、原則どおり、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所に調停申立をすることを検討し、その上で、いかに遠方の裁判所への出廷の負担を減らすかを検討する方が良いと思われます。

 

 

なお、当事者の一方が遠方の場合、電話回線等を利用した調停手続きが認められておりますので、それを検討することになると思います。

 

*ただし、電話回線等を利用した調停手続きといえども、自宅の固定電話や携帯電話を利用して調停をするわけではないのでご注意ください。お近くの家庭裁判所や代理人事務所に出向いていただき、そこで電話による調停を行うことになります。

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談、相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2016.05.06

どこに調停を申し立てる?(相手の住所地が遠いから、こっちの近くで申立てる?)

離婚調停遺産分割調停は、どこに申立てをすればよいのでしょうか?

 

 

家事事件手続法245条1項は、

「家事調停事件は、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所又は当事者が合意で定める家庭裁判所の管轄に属する」

と定めています。

 

 

このため、まずは、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所(相手方が大阪市内に住んでいるのであれば、大阪家庭裁判所)に申立をするのが一般的です。

 

 

では、相手方と申立人の住所地が遠く離れている場合(例えば、相手方は札幌市在住、申立人は福岡市在住とします)に、申立人が、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所(先ほどの例では札幌家庭裁判所)ではなく、申立人の住所地を管轄する家庭裁判所(福岡家庭裁判所)に申し立てた場合、この調停手続きはどうなるのでしょうか。

 

 

このような場合について、家事事件手続法9条1項は

「裁判所は、家事事件の全部又は一部がその管轄に属しないと認めるときは、申立により又は職権で、これを管轄裁判所に移送する」

と定めています。

 

 

つまり、申立された家庭裁判所は、この事件は自分のところに管轄がないと認めた場合、管轄裁判所(例の場合であれば、札幌家庭裁判所)に移送することになります。

 

 

なので、相手方の住所地が遠いから面倒だなと考え、「一応、自分の近くの家庭裁判所に調停を申し立ててみよう」としても、結局は、「移送」されて、遠い相手方の住所地を管轄する家庭裁判所で処理されることになります。

 

 

それほど「管轄」というのは軽視できません。

 

 

となると、相手方が遠方の場合、調停申立は非常に億劫なものとなってしまいます。

 

 

が、現在は、「電話調停」等の手続きも認められております。

 

 

調停が係属している家庭裁判所が、一方当事者にとって遠方である場合、最寄りの家庭裁判所等で電話回線等を利用して行う方法です。

 

 

これが認められれば、調停の期日ごとに遠方に出向く必要はなくなりますので、調停を申し立てる方にとって、随分と色々な負担が軽減されるのではないでしょうか。

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.04.15

亡・父に借金があったようで、突然訴状を受け取りました・・・!

人が亡くなり、その方(被相続人)の相続が発生すると、被相続人名義の不動産や預貯金、有価証券等の財産が相続人に相続されます。

 

 

ところで、「相続」される財産は、積極財産(つまりプラスの財産)のみではありません

 

 

消極財産(負の財産)についても相続が発生します。

 

 

このため、被相続人が借金を負っていれば、相続人はそれも相続することになります。

 

今明らかになっている債務のみならず、被相続人が誰かの借金の保証人になっていれば、その保証人という地位についても相続が発生します。

 

 

 

「不動産や預貯金があるから」といって、安易に「相続」をすると、数年後に被相続人に借金があることが発覚して結局、負の財産の相続の方が多いことが明らかになったというケースもあります。

 

 

また、「マイナスの財産もないだろうけど、プラスの財産もない」と思って、特段何の手続きも取らず、結果的に「相続した」こととなり、そして何年後かに被相続人の相続人として「貸金返還訴訟」の訴状を受け取ったという方もおられます。

 

 

人が亡くなるということは、精神的にも身体的にいろいろな辛さが押し寄せてきます。しばらくは何も手を付けられないものです。心が落ち着くのを待つことかなく、葬儀、法要等や様々な機関への連絡、手続きも必要となります。

 

それはもう大変です。

 

 

でも、被相続人の相続を「放棄」するという「相続放棄」の手続きは、原則、「被相続人の相続開始を知った時から3か月」以内に行わなければなりません。

 

 

大変だとは思いますが、ちょっと、被相続人の「遺産」がどのようなものなのかの確認もしていただきたいと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目1-18

06-6364-7778

 

2016.04.13

来年の春をどう迎えるか?

 新年度が始まって、早いものでもう半月ほどが経とうとしています。

ご自身が新生活を迎えた方、ご家族が新生活を迎えた方もおられると思います。

新しい生活はいかがでしょうか。

 

慣れないことも多く、まだ生活を送るので一生懸命で、ご自身の日々を見つめる時間も持てない生活を送られているかもしれませんね。

当事務所は、離婚や相続、その他男女問題についてのご相談を多くいただくため、お子様のご成長なども踏まえたお話しを伺う機会も多くあります。

どうしても家族優先の日々を過ごしていると、お子様の長期休みや、ゴールデンウィーク、お盆、お正月などはついついご自身のことを後回しにしてしまいます。

ご不安事を抱えていても、こういった長期休みや連休にゆっくり考える、行動するということは難しいかもしれません。

でも、いつまでも不安なままだれにも相談をしないで月日を過ごしても、やっぱり悩みは悩みのままだったりもします。

来年の春をどう迎えるのか

お子様の進学や就職、ご自身の就職、パートナーの退職など、もし節目の春を来年迎えられるのであれば、それまでに解決をしておいた方が良い問題について、この春に、しっかり検討される方がいいのかもしれません。

弁護士に相談すればすぐに解決すると思っておられる方も時折おられますが、そのような事案ばかりではありません。

解決に1年以上を要する問題もあるものです。

新年度に入ったばかりまだお忙しい毎日だとは思いますが、もし気になられることがありましたら、一度ご相談にお越しくださいませ。

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.03.25

どの弁護士に依頼するかは、会ってから決めてください。

「りんどう法律事務所の他、数件の事務所にも相談に行きました」とおっしゃられる方もおられます。

 

また、

 

「今日はりんどう法律事務所に相談に来させていただきましたが、このほか別の法律事務所にも相談の予約を取っています」とおっしゃられる方もおられます。

 

 

このほかに「色々な法律事務所のホームページの内容を確認しました」という方もおられます。

 

 

私たちは、それが普通のことだと思います。

 

 

顧問契約をしてくださっている方などは別でしょうが、「初めて弁護士に相談することができてしまった」という方の場合、知り合いの信頼できる弁護士がいなければ、弁護士を探すことになります。

 

 

そんな時に、だれかの紹介で依頼する弁護士を決めるという方も多いと思いますが、もし紹介を受けるにしても、依頼をするかどうかは、その弁護士に会ってから決めていただくべきだと思います。

 

 

どんな案件かはともかく、弁護士に相談することができた以上、それは真剣に対応していただく必要があることです。

 

 

手術するとなれば信頼できる医師に執刀してもらいたい、そう思われる方は多いのではないでしょうか。

 

 

生命、健康にかかわることではないかもしれませんが、でも、やはり今の悩みをどう解決するかということについては、ご自身が信頼できる弁護士に依頼していただくことが大切です。

 

 

そんな弁護士を、「友達に紹介してもらったから」というだけで決めて良いのでしょうか。

 

 

冒頭に書かせていただいたような方は、きっと、ご自身が抱えている問題に真剣に向き合われ、だからこそ、ご自身が相談する弁護士をしっかり探そうとされているのだと思います。

 

すごくご立派なことだと思うのです。

 

 

初めて会う弁護士としっかり話をしていただき、ご自身の大切な案件を一緒に取り組む弁護士が見つかることを願っております。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.03.24

相続関連の最高裁判所の判断が示される可能性があります。

 遺産分割でもめるというと、どのようなイメージがあるでしょうか。

 

もめる内容は、様々ですが、当事者で解決できない時には、

 

裁判所での手続を検討されることが多いと思います。

 

そのとき、全ての遺産分割の申立てが裁判所で受け付けてもらえるのか

 

というと、違います。

 

遺言書がなく、遺産が、預貯金しかない場合、最高裁判所の判例で、預貯金は、

 

相続開始時に相続人に当然に相続分い応じて分割されるため、調停を申立てたとしても、

 

未分割の相続財産は「ない」ということになります。

 

そのため、原則として、裁判所に調停を申立てても受け付けてもらえません。

 

ただし、相続人の全員が、話し合いの対象とすることに合意している場合は、

 

裁判所で話し合いをすることができるとされてきました。

 

このような取扱いをすると、例えば、寄与分がある人がいても、話し合いの対象とする

 

 

ことを、相続人の一人が反対したのならば、主張する機会がないという不都合がありま

 

した。

 

今回、最高裁判所が、預貯金が遺産分割の対象となるかどうか、大法廷に回付する

 

ことを決定しました。

 

最高裁判所の判断は、実務に与える影響が大きく、どのような判断が出されるのか、

 

注目していきたいと思います。

*****************

りんどう法律事務所

大阪市北区西天満3丁目13番18号

*****************

2016.03.22

遺産分割はお早めに

 相続が発生して遺産分割をする時に、何時の時点で遺産の評価をするのか

 

という問題があります。

 

 

人が亡くなり、直ぐに遺産分割をすれば、遺産の評価は大きくかわることはありませんが、

 

長時間経過した後に遺産分割をすると相続が発生した時点で価値があった物が分割の時点

 

では、大幅に値下がりしているような時には、価値があるとみて分割すると不公平になる

 

ことがあります。

 

 

一律に何時の時点ということは、法律で決まっていません。

 

そのため、事案に応じて何時の時点にするのか考え方は分かれています。

 

相続開始から相当期間が経過していて、財産の評価が変わってしまっている時には、

 

「分割時」基準にしますが、相続開始からあまり時間が経過しておらず、

 

相続時を基準に分割することもあります。

 

 

相続が発生して、遺産分割をしないまま過ごしているうちに相続人が亡くなると、

 

相続人も変わることもあります。

 

相続が発生した場合には、できるだけ早くに遺産分割をされることをお勧めします。

 

********************

りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)

大阪市北区西天満3丁目13番18号

06-6364-7778

********************

2016.03.18

相続法の改正③~夫が亡くなったら夫名義の不動産で生活できない?

先日、配偶者の居住権の保護を図る改正案について記載しました。今回も同様の観点からの改正案について説明したいと思います。

 

 

一方配偶者名義の不動産で生活をしていたところ、その配偶者が死去し相続発生した場合、他方配偶者がその不動産に生活し続けることが困難な場合があることについては、先日当ブログで記載した通りです。

 

 

この問題を解決するため、遺産分割が成立するまでの間、配偶者がその不動産で生活ができるようにしようとする改正案については、当ブログの記事を参考にしていただければと思います。

 

 

ただ、前回記載したのは、あくまでも「遺産分割が成立するまでの間」のお話しです。

 

 

これでは、結局、他の相続人に対して代償金等が支払えない配偶者は、いずれこの不動産から出ていくことを視野に入れなければなりません。

 

 

そこで、今回、他に提出される予定の改正案が次のようなものです。

 

「配偶者が相続開始時に居住していた被相続人所有の建物を対象として、遺産分割終了後にも配偶者にその建物の使用を認めることを内容とする法定の権利(以下「長期居住権」という。)を新設し、配偶者は、遺産分割(協議、調停又は審判)において、終身又は一定期間効力を有する長期居住権を取得することができるようにする」(法務省のホームページより)。

 

 

従来は、配偶者がこのままずっと被相続人所有の不動産で生活をしていくためには、配偶者自身が、遺産分割により不動産の所有権を取得するか、もしくは、この不動産を取得した者との間で使用貸借や賃貸借契約を締結する必要がありました。

 

しかし、配偶者自身が遺産分割により不動産を取得しようとすれば、場合により結構な金額の代償金の支払いが必要になる可能性もあり、また使用貸借や賃貸借も遺産分割後に別途所有者となった者との契約が必要となり、「絶対に今後も住み続けることができる」というほどものとは言えません。

 

 

 

もしこの改正案が立法化されれば、不動産の所有権を取得するほどの代償金支払いをせずに、自分がずっとこの不動産に住み続けるということが可能となるものと思われます。

 

また、不動産の所有権は遺産分割により息子が取得するが、妻は死ぬまでの間ずっとその不動産で生活をするという分割方法も可能になると思われます。

 

この妻の長期居住権が制度化されれば、被相続人が遺言で、妻に長期居住権を取得させることも可能となるかもしれません。

 

 

 

被相続人の家族らの今後のライフスタイルに沿った、これまでより柔軟な遺産分割が可能になる可能性があると言えるのではないでしょうか。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2016.03.11

相続法の改正②~夫名義の不動産で生活。賃料請求される?~

先日、当ブログで、民法・相続の箇所の改正案が出ていると記載しました。

 

 

今回もその続きです。

 

今回は、被相続人の死去後、配偶者の居住権をどう保護していくのかという点の改正案を記載します。

 

 

 

 

例えば、こんなケースを想像してみてください。

 

①夫と妻は、夫名義の自宅不動産で生活をしていた。

②夫と妻の間には子どもが二人いる。

③夫が亡くなったため、夫の遺産について相続が発生した。夫には、自宅不動産以外の財産はほとんどない。

④子らは、不動産を売って遺産を現金で分けようと主張。妻がこれを拒むと、「賃料相当額を支払え」と主張。

 

 

想像した皆様の中には、「子どもが母親が生活に困るようなことはさすがにしないだろう」と思われる方もおられるかもしれません。

 

 

でも、実際、子らの中には、色々な事情で現金を望む人がいるかもしれません。

 

 

また、例えばこんなケースもあります。

 

❶夫と妻は、夫名義の自宅不動産で生活をしていた。

❷夫には、前妻との間に子どもがいる。現在の妻との間には子どもがいない。現在の妻と、前妻との間の子との関係は良好ではない。

❸夫には自宅不動産以外の財産はほとんどない。

 

こんな場合もあるのです。

この他、相続人が、妻と夫の兄弟(場合によっては兄弟の子供たち)ということもあります。

 

 

遺言書がなく法定相続分による場合、たとえ、現在妻が生活している不動産のみしか遺産と言えるものがなかったとしても、法定相続分による分割が必要となってしまいます。

 

となれば、妻がこれまでと同様、この不動産で生活したいと思った場合には、他の相続人らに、代償金を支払う必要があります。でも、それをすぐに支払うことは容易なことではありません。

 

こんな時、遺産分割に関する紛争は揉め、解決まで長時間を要する可能性すらあります。

 

かといって、妻がすぐに別の住まいを探すというのも、場合によっては、決して簡単なことではありません。

 

 

相続開始後も、事実上、妻がその不動産で生活をできていたとしても、他の相続人も共有者としてその不動産を使用収益する権利を有しているのですから、他の相続人から賃料相当の金額を損害金として請求されるリスクさえあるのです。

 

 

そんな状況を回避しようとするのが現在提出される予定の改正案です。

 

 

現在提出されている案は

 

配偶者は、相続開始の時に遺産に属する建物に無償で居住していた場合には、遺産分割によりその建物の帰属が確定するまでの間、引き続きその建物を無償で使用することができる

 

というものです。

 

 

もしこれが立法化されれば、遺産分割が長期に及んだとしても、他の相続人から賃料相当の金額を損害金として請求されるリスクはなくなると思われます。

 

 

配偶者の居住権については他にも改正案が提出される予定ですが、続きはまた近日中に掲載します。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.03.09

相続法の改正①~配偶者の相続について改正案が出ています~

民法改正の実現が近づいてきているようです。

 

 

従来から言われているのが「時効」や「利息」に関する改正ですが、実は、

相続に関する条項についても改正の動きがあるのです。

 

 

報道によれば、2016年の通常国会に民法改正案が提出される見通しとのこと。

 

 

相続の分野が改正されれば、今まで「民法なんて私の生活にあまり関係はない」「法律トラブルなんてない」なんていう方にも大きな影響が出てくる可能性があります。

 

多くの方が、人生の中で何度か「相続」という場面に立ち会うことを考えれば、ほとんどの方に影響が生じるといっても過言ではないかもしれません。

 

 

離婚、相続など親族関係にも力を入れている当事務所ですので、当ブログでは、「相続」に関する条項の改正案について触れていきたいと思います。

 

 

今回は、「配偶者の相続」についての改正案を取り上げます。

 

 

現在の民法の条文で定められている「法定相続分」は、

 

①子と配偶者が相続人であるとき 

   配偶者の相続分:子の相続分=1:1

②配偶者と直系尊属(父親や母親など)が相続人であるとき

   配偶者の相続分:直系尊属の相続分=2:1

③配偶者と兄弟姉妹が相続人であるとき 

   配偶者の相続分:兄弟姉妹の相続分=3:1

 

となっています(民法900条)。

 

しかし、もっと配偶者の貢献に応じた遺産分割が必要なのではないかとの声から、現在、出ている改正案は次のようなもののようです。

 

A案

 婚姻後に増加した財産の50%に相当する金額が、配偶者の具体的相続分額を超える場合には、その超過額を配偶者の寄与分とする考え方。

 

B案

 婚姻成立の日から20年(30年)が経過した後に、夫婦が配偶者の法定相続分を引き上げる旨の合意をし、これを法定の方式により届け出たときは、民法900条の規定にかかわらず、相続人の法定相続分を、以下のように変更するとする考え方

 子と配偶者が相続人であるとき

      配偶者の相続分:子の相続分=2:1

 配偶者と直系尊属が相続人であるとき 

      配偶者の相続分:直系尊属の相続分=3:1

 配偶者と兄弟姉妹が相続人であるとき

      配偶者の相続分:兄弟姉妹の相続分=4:1

 

 *なお、このB案については、法定の方式による届け出していた場合において、相続発生が婚姻成立の日から20年(30年)が経過したときに、相続人の法定相続分を上述のように変更するとする案もあります。

 (つまり、婚姻成立の日から20年(30年)を経過しなければ届け出ができないのか、そうでないのかの違いとなります)。

 

 

現行の法律でも、遺言を作成することにより、配偶者に法定相続分以上の相続をさせることは可能ですが、しかし、遺言書を作成していなければ、場合によっては法定相続分通りとなってしまいます。

 

A案もB案も遺言書を作成することなく配偶者に、配偶者ならではの貢献に鑑みて相続分を増やすということを目的としているのです。

 

 

B案の場合は、法定の方式による届け出が必要となる点で、遺言書を作成する場合とあまり変わらないように思え、改正のメリットがないようにも感じられるかもしれませんが、

 

 

遺言書であれば、一方的に遺言者が変更することができますが、B案の場合には、勝手に一方の配偶者がこの「届け出」を撤回することはできません。

 

つまり、配偶者の相続分が、遺言書で指定されるよりも「より強固になる」と言えます。

 

また相続財産の中に債務があった場合、B案の場合は、法定相続分が引き上げられることになるので、債務の相続する割合にも影響が生じることになります。

 

この他、法定相続分そのものを変更することができれば、他の相続分の遺留分を「減らす」ことにも結果的になると言えます。

 

 

これだけでも、結構「大きな改正」となるのではないでしょうか。

 

 

まだまだ他にも相続法についても改正案が出ています。続きは、近日中にこのブログで。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.02.26

調停の時の服装ってどんなものがいいですか?

離婚でも、遺産分割でも、当事者での話し合いによる解決が難しければ、まずは家庭裁判所に調停を申し立てるということになります。

 

 

「調停」というのも、「話し合いによる解決」を目指すものであることに変わりはありませんが、裁判所という場にステージが変わりますし、調停委員会という第三者で構成する委員会が話し合いに立ち会うことになるので、当事者だけでの話し合いよりは随分とオフィシャルなものになる印象を受ける方も多いと思います。

 

 

だからでしょうが、時折、「調停の日は、どんな服装をしたら良いでしょうか」というご質問をいただくこともあります。

 

 

調停を迎えるにあたり、色々とご不安を頂かれたり、緊張されたり・・・。きっと服装も悩まれるのでしょう。

 

 

お気持ち、すごくわかります。

 

 

 

 

確かに、裁判官も含めた調停委員会という第三者がいる場での話し合い(といっても、裁判官が必ずいるわけではありませんが)というお気持ちが強いのか、裁判所の待合室で待たれている方の中に、「すごくラフな服装」という印象を受けるような方はあまりおられません。

 

 

 

でも、別に、就職の面接試験のような服装である必要もありません。

 

 

家庭裁判所の調停待合室の様子を思い浮かべても、弁護士以外で、スーツを着ておられる方はそれほどおられません(当事務所が利用することの多い大阪や兵庫、京都の家庭裁判所の様子ではということです。地域によっては異なるかもしれませんが)。

 

 

調停は、だいたい、1期日で、2から3時間かかります。その時間の半分程度は、相手方が調停委員会と話しをしていて自分は待合室で待っておくということにもなります。

 

 

慣れていない方には、結構疲れたりもします。

 

 

 

さすがに、「リラックスできるように部屋着のような服装で」とは言いませんが(そういう方は滅多におられませんが)、別にスーツを着ていく必要もないと思います。

 

 

 

余談ですが、

 

病院の待合室のように、テレビがあったり雑誌があったりするわけではないので、待ち時間を落ち着いて過ごすために、ご自身のお気に入りの本などを持って行かれてもいいかもしれないですね。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.02.16

私は、相続人なの?

 人が亡くなると時、相続が発生します。遺言書がない場合、

 

相続人が誰になるのか、民法が定めています。

 

しかし、自分が相続人に当たるのかどうかわからない時があります。

 

例えば、亡くなった人には配偶者と離婚しているが、その配偶者との間に子がいて、

 

その子とは疎遠で、子の生死さえ不明という時を考えてみます。

 

子が生きていれば、その子が全て相続しますが、子もなくなっている場合、

 

死亡した人の両親が生きていればその人が、両親は死亡しているが、

 

兄弟が生存している場合は、その兄弟が相続人となります。(子の子つまり、孫がいない場合を前提としています。)

 

このように、次々と相続人が変わることがあります。

 

また、前の順位の相続人が相続放棄をいた場合、そのことを知らないと、

 

自分が相続人になったことさえわからない時があります。

 

自分が相続人になるかどうかは、自分で確認するしかありません。

 

役所から「あなたは〇〇さんの相続人ですよ」という連絡はありません。

 

役所から連絡があるとしたら、例えは、被相続人が不動産をもっていて、

 

遺産分割がされずにそのままにしてある時、

 

法定相続人の共有財産とみなして法定相続分に応じて

 

固定資産税の請求をされるような時です。

 

親族の方が亡くなった時は、まずはどなたが相続人になるのかを

ご確認いただけたらと思います。

 

********************

りんどう法律事務所

大阪市北区西天満3丁目13番18号

06-6364-7778

********************

 

2016.02.15

調停申立の際に注意点

 財産の多い、少ないに関係なく、人が亡くなった時に、相続問題が生じることがあります。

 

当事者で話がつかない場合は、家庭裁判所で調停を申立て、話し合いをすることになると

思います。

 

相続問題と一言に行っても、その内容は、様々です。

 

家庭裁判所に調停を申立てても、調停が不成立となった場合、審判に移行して裁判官が

 

主張、証拠に基づき判断をする場合(遺産分割調停)と、調停が不成立になった場合には、

 

そのまま終了してしまい、解決するためには、裁判をするしかないという事件があります(一般調停)。

 

また、遺産分割調停は、相続人全員を当事者とする必要がありますが、

 

一般調停は、紛争相手である特定の相続人、受遺者のみを当事者と

 

すればよいため、誰を相手方にして調停を申立てるのか全く異なります。

 

遺産分割調停は、相続開始時に存在し、かつ現時点でも存在する未分割の

 

遺産を対象とするものです。

 

そのため、要件場合でも何らかの紛争がある場合には、一般調停となります。

 

調停申立の際には、いずれの事件の分類になるのか慎重に判断することになります。

 

*************

りんどう法律事務所

06-6364-7778

*************

2016.02.03

「離婚に強い弁護士ですか?」「相続に強い弁護士ですか?」

もし弁護士に相談をしなければならなくなったとき、「できれば自分が抱えている問題に強い弁護士に相談したい」そう思われる方が多いと思います。

 

 

自分の病気になった時には、「この病気の専門の医師に診てほしい」と思いますから、皆さんがそう思われるのも当然です。

 

 

ただ、弁護士には、今のところ「○○専門」というのは基本的にありません。

 

もしかしたら、「○○専門の弁護士です」という看板を挙げている事務所もあるかもしれませんが、今の弁護士会の制度では、弁護士会が「あなたは○○専門ですね」と認めるものは基本的にはありません。

 

弁護士会の法律相談では、ある一定の研修を受けた弁護士しか相談を担当できない分野もあり、そういう意味では、「○○の研修を受けた弁護士が相談を受けます」ということになりますが、

 

医師のように「専門の研修」を数ヶ月や数年にわたり受ける制度というのは、基本的には今の弁護士にはありません。

 

 

また、「○○の分野に強い弁護士」というのも、なかなか難しい表現だなと、個人的には思います。

 

「得意、不得意」「強い、苦手」は、「評価」であって、それを自分で認定するものではないのではないか、そう思うからです。

 

どんな弁護士にも初めて経験する分野は常にあると言えます。しかし、私たちは、そんな初めての事案であっても、これまでの知識、経験を活かし、そして場合によっては、専門家に意見を聞いたりし、その「たった一つの事件」に対して誠実に対応するよう心がけています。

 

 

事件は、たとえ同種事件を数多くしていたとしても、やはり「その事件」に真剣に目を向けなければ決して良い解決を導くことはできません。

 

私たちも、貸金や交通事故、不動産関係等の一般の民事事件の他、離婚事件や相続事件、刑事事件を積極的に扱ってきました。そういう意味では、その分野には一定以上の経験があるのかもしれません。

 

しかし、それでも「経験」があるからといって、今ご依頼を受けている事件を、「経験」を元にだけ対応しているわけではありません。

 

 

事件の数だけ、特殊な事情があったり、初めて耳にすることがあったりします。

 

 

そんな時にどう解決をしていくか、どんな事件であってもそれが問われます。

 

 

だからこそ、依頼者の方一人ひとりとじっくり話しをし、ご一緒に解決に向けて検討していく、この姿勢を忘れることはありません。

 

 

離婚事件や相続事件を積極的に扱っていると説明をすると、「離婚に強いのですね」という質問をいただくこともありますが、「強いかどうか」「この弁護士に依頼して良かったかどうか」はご依頼者様にしていただく判断で、私たちではないと思っています。

 

私たちは、だた、毎日、「この事務所に依頼してよかった」「この弁護士に相談できてよかった」そう思っていただけるように、ということを願い日々執務しております。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2016.01.29

遺留分減殺請求権の期間制限

 遺留分制度というものがあります。

 

この制度は、一定範囲の相続人に、亡くなった人(被相続人)の

 

財産の一定割合について相続権を保障するものです。

 

 

遺留分を有する相続人は、侵害された部分について権利を行使することで、

 

取り戻すことができます。

 

被相続人が亡くなった後、放棄するのは相続人の自由です。

 

しかし、被相続人が生前中に放棄するためには、被相続人が生存中に、

 

家庭裁判所の許可を得る必要があります。

 

被相続人が死亡後に権利行使するかどうかは、

 

ご本人が自由に決めることができますが、行使するとなると、

 

期間制限がありますのでご注意ください。

 

遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が

 

相続の開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを

 

知った時から、1年間経過すると時効により消滅すること(民法1042条前段)、

 

相続開始から10年間経過したときも時効により消滅する(民法1042条後段)

 

と民法は定めています。

相続開始直後は、精神的に相続のことを落ち着いて考えることが

できない時だと思いますが、わからないことがある場合には、なるべく早くご相談下さい。 

**りんどう法律事務所 06-6364-7778**

2016.01.28

弁護士への相談、「敷居が高い」は本当???

弁護士事務所は「敷居が高い」でしょうか?

 

 

最近は、法律相談を無料で行う弁護士事務所も増えて来ています。

 

 

また、弁護士会主催の法律相談や、役所等で無料で弁護士に相談できる機会も増えています。

 

 

弁護士に相談するだけなら費用がかからない方法は意外に多くあるものです。

 

 

そしてその相談により、問題となる部分が絞れてきたり、今後の進行方法が予想できて、弁護士に依頼する必要があるのか、そうでないのかが見えてきたりするものです。

 

 

また、

 

もし仮に、今のご不安事が、調停や訴訟も必要な事案なのであれば、出来る限り早くから弁護士に相談をされていた方が良いと思います。

 

 

 

まずは何事も、現状を説明し相談することが第一歩となります。

 

その最初の相談相手が、弁護士なのか、そうでないのか。

 

 

もしその判断の一つの要素に費用の問題があるのであれば、それが大きな問題とならない場合も多くあるのです。

 

 

結局、弁護士による無料の法律相談の機会が多い昨今であれば、訴訟や調停の進み方を熟知している弁護士に相談するのが望ましいのではないでしょうか。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13―18

06-6364-7778 

2016.01.22

遠方の裁判所に調停を申し立てるの? ~「電話調停」という方法も!~

離婚のことや、相続のことなど、親族のトラブルであっても、当事者同士で話がつかない場合、これはもう第三者の手を借りることが最良となります。

 

その「第三者」ですが、双方が信頼できる公平な人であれば、その方に間に入っていただくということも一つの方法ですが、

 

 

なかなか、そんな「第三者」が見つからない場合もありますし、人である以上人情もありどちらか一方についつい肩入れしてしまうという場合もあります。

 

 

そんな時、検討することは「調停申立」になります。

 

 

「調停」は、裁判所(離婚や相続のことであれば、だいたいは家庭裁判所になります)で行う話し合いです。

 

調停委員会という第三者(男性と女性ひとりずつの調停委員と、裁判官もしくは調停官の計3名で構成されるのが一般的です)が間にたち、双方の言い分を交互に聞きながら協議が成立するように話を進めていきます。

 

 

裁判所の手続きということで、敷居の高さを感じたり、すごし抵抗する気持ちを抱かれる方もおられますが、調停はあくまでも話し合い手続きです。

 

 

そんなに身構える必要はないと思います。

 

 

ただ、調停申立をする決意をしたとして、まず検討していただく必要があるのが、「どこの家庭裁判所に調停を申し立てるのか」ということになります。

 

 

原則として、調停を申し立てられる側である「相手方」の居住地を管轄する家庭裁判所に申し立てることが必要となります。

 

 

遺産分割事件であれば、相続人の中には、大阪で生活している人もいれば、東京で生活をしている人もいたり、北海道で生活している人もいたり、沖縄で生活をしている人もいたり・・・という場合もあります。

 

そんな時は、相手方のうちの一人の居住地を選んで調停申立をすることになるのが一般的です。

 

離婚事件であれば、自分は大阪で生活しているが、相手方は東京で生活をしているという場合、東京の家庭裁判所に調停を申し立てることになります。

 

 

この「土地管轄」の問題が、調停申立の「最大の壁」となる方もおられます。

 

 

離婚を決意し、実家に戻って懸命に生活している方の場合、相手方の住所地が遠方であれば、その裁判所まで調停期日のたびに行かなければならないということもあり、それは時間的にも経済的にも、そして精神的にも重い負担となるケースもあります。

 

 

ただ、最近は「電話調停」等の方法により、調停期日の度に管轄の裁判所に行かなくとも、自分の代理人弁護士の事務所等で調停期日を迎えるということも可能となりました。(もっとも、全部の期日を電話調停で済ませることはできない場合もあるのでご注意ください。)

 

 

もちろん、調停手続きを、弁護士に依頼せずにご自身で対応することは可能です。

 

が、もし手続き等にご不明な点がございましたら、「相談だけ」でも弁護士にしていただければ、管轄のこと、調停での対応などについて、何かしらのアドバイスを受けることができると思います。

 

調停申立をご検討の方、もしご不明なこと、ご不安ごとがございましたら、ご連絡くださいませ。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2015.12.04

ドラマ「遺産争族」第7話を観ました ~自筆証書遺言の「押印」って必要???~

ドラマ『遺産争族』第7話を観ました。

 

 

 

【ネタバレがあります。まだドラマ『遺産争族』第7話をご覧になっていない方はご注意ください。】

 

 

 

会長の危急時遺言が、自筆証書遺言に書き変えられました。

 

 

ドラマの中で説明がありましたが、前の遺言と後の遺言とが抵触する内容である場合、「抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす」(民法1023条)ことになります。

 

つまり、「全財産を海外の医療活動に従事する団体に寄付する」という内容(危急時遺言の内容)と、「育生にすべて譲る」という内容(自筆証書遺言の内容)は、「誰に譲るか」という点で大きく抵触するため、前の遺言(危急時遺言)は新たに作成された自筆証書遺言によって効力を失うことになります。

 

 

ところが、第7話の終盤、この自筆証書遺言書が「有効か無効か」という問題が出てきました。

 

自筆証書遺言は、「その全文、日付、氏名を自書し、これに印を押さなければならない」(民法968条1項)ことになっています。

 

つまり、会長自らが「印を押さなければならない」のに、この自筆証書遺言の押印は、育生の手によってなされたのです。

 

このため、民法968条1項の要件を満たさず、この遺言書は無効となるのではという議論が出てくることとなります。

 

 

 

ところで、ちょっと脱線ですが・・・。

 

いやいや、まずこのやりとり、個人的にはとっても変な気がしました。

 

遺言書は「遺言者の死亡の時からその効力を生ずる」(民法985条1項)ので、会長がご存命の間は、遺言書が「有効」なのか「無効」なのかの議論は、なんか違うような・・・。

 

 

 

 

とはいえ、ドラマの話が進んでいくと、ドラマの流れとしてある意味納得。

 

会長は、「自分で印を押さなければ遺言書は有効とならない」と考えたうえで、自分の財産を欲しいといい始めて豹変(?)した育生の言う通りにならないよう、わざと遺言書の押印を育生にさせたのです。

 

 

その会長の真意を見抜いた恒三氏。すごいです!

 

 

とはいえ、育生は、「いいや。この遺言書は有効だ」と主張。

 

「入院している人の指示に従って押印しているのだから、無効とはならない」と述べるのです。

 

びっくりする一同!!!

 

 

確かに、

 

病床にあった遺言書の依頼で、他の人間が遺言者の前でなした押印も、遺言者自身の押印と同一視できる判断した古い判例もありますし、

 

遺言者の面前でなくても、遺言者の指示に従って他の人間がなした押印を、遺言者自身の押印と同一視し遺言書を有効と判断した判例もあります。

 

 

なので、実務上は、育生による押印が、「会長の指示による押印」であれば遺言書の効力は認められるということになる可能性が高いと言えます。

 

 

ただ、会長の驚いた表情をみれば、果たして「会長の指示による押印」と真の意味で言えるのかどうか・・・。

 

驚いた表情の会長。会長とすれば、また遺言書を書き変えた方が無難そうです。

 

 

となると、結局、話は前に戻りますが、会長がご存命なうちは、会長は自分で遺言書を何回でも書き変えることができるので、この遺言書が「有効」「無効」と今、争ってもあまり意味がないような・・・。

 

 

 

ドラマの方は・・・。

 

豹変した育生と、楓・・・。

 

 

二人の間にも「不信感」が生まれそうな描かれ方で終わった第7話。

 

次回、どうなるのでしょうか。楽しみです。

 

 

 

 

最後に、自筆証書遺言の「押印」について、実務の流れを書かせていただきます。

 

 

印鑑の文化というのはわが国特有のものとも言われており、特に欧米等では印鑑を使用する文化はありません。

 

また、日本でも、印鑑がなくても署名があれば、通常、合意書や契約書に記載されている通りの意思の合致があったと理解して基本的には問題ないと言えます。

 

 

となると、遺言書に「押印」を求める意義はあるのか?という意見がちらほらと法律の世界でも出てきています。

 

 

実際に、

 

遺言書に押印がなくても効力を否定しなかった下級審判例もあるようですし、

 

40年間日本に定住しつつも、押印という慣行のない欧米式の日常生活を送っていたロシア人が、日本に帰化してから作成した英文の遺言書に押印しなかったという事例で、最高裁昭和49年12月24日判決は、「特別な事情がある」とした上でですが、押印がなくとも遺言書は有効と判断しています。

 

 

とはいえ、

 

現時点では、法律上は「押印」が求められているので、せっかく遺言書を作る以上は、争いの火種を作らないという意味でも「押印」は忘れずしていたく必要があると思います。

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2015.12.01

弁護士だからこそできる「紛争回避」

調停手続きや訴訟手続きが始まってからが「弁護士の出番」と思っておられる方も多いのかもしれません。

 

 

けれども、私たち弁護士の仕事の中で、大きな役割を締めるのが「紛争回避」と言えます。

 

 

 

もちろん、調停手続きや訴訟手続きは、今の日本の法律では原則として弁護士のみが代理人として活動できるので、これらの仕事が弁護士の仕事であるのは事実です。

 

 

 

しかし、弁護士の多くは、依頼者の方や顧問会社がむやみに紛争に巻き込まれないように業務に勤しんでいます

 

 

出来る限り事前に、最小限の費用、労力で依頼者の方のトラブルを回避することも、弁護士の使命の一つなのです。

 

 

 

もっとも、皆様の中には、

「調停や訴訟になったら弁護士に依頼しなければならなくなる」「でも弁護士に依頼したら費用がかかるから司法書士や行政書士に相談をする」。

このような方もおられるかもしれません。

 

 

ただ、弁護士以外の職種の方に相談をされて調停や訴訟を回避した結果が、果たして「最小限の費用や労力でもって」得た状況なのかという点については、今一歩立ち止まって考えていただきたいと思うのです。

 

 

 

私たち弁護士は、「この事件が調停や訴訟になればこういう結果が予想できる」、「だからこそ、事前に今このような内容で交渉することが望ましいのではないか」、という点から判断することができます。

 

 

やみくもに調停や訴訟を回避するばかりではなく、調停や訴訟となった場合のデメリットを熟知しているからこそ、「紛争回避」の方法、メリットを知っているのです。

 

 

弁護士は、審判や訴訟の判断者である裁判官と同じ試験に合格し、将来裁判官になる人と一緒の修習を受けています。

 

 

そして、日々、裁判官が判断する審判や訴訟手続きにおいて代理人活動をしています。

 

 

そんな弁護士だからこそできる「紛争回避」があると思っています。

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚・相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2015.11.25

とある遺言書の効力が争われた事件 ~ その遺言書は有効?無効?~

平成27年11月20日、最高裁第二小法廷で、とある遺言書についての判決が出ました。

 

 

相続問題にも積極的に取り組んでいる当事務所として、これに触れないわけにはいきません。

 

ということで、今日は、とある遺言書が無効か有効かが争われたこの事件について書きたいと思います。

 

 

 

事案は、以下のようなものでした。

 

 

・Aさんには、BさんとCさんという子どもがいました。

・Aさんは生前、1枚の用紙に「自分の遺産の大半を、Bさんに相続させる」という内容の自筆証書遺言を作成しました。

・自筆証書遺言は、全文、作成日付、氏名を自書し、自分の印を押さなければなりませんが、Aさんが作った遺言書はこの要件をすべて満たしていました。

・Aさんはその後亡くなりました。

・Aさんの死後、Aさんが作成した前述の自筆証書遺言が発見されましたが、その遺言書には、文面全体の左上から右下にかけて赤色のボールペンで1本、斜線が引かれていました。

 

 

この事案で、Bさんは遺言書が有効であると主張し、Cさんは遺言書が無効であると主張したのです。

 

第一審第二審は、

 

「本件斜線が引かれた後も本件遺言書の元の字が判読できる状態である以上」「故意に本件斜線を引く行為は」「故意に遺言書を破棄したとき」には該当しないとし、遺言書が有効であると判断しました。

 

 

遺言書は、亡くなった方の最後の大切なメッセージです。

とはいえ、遺言書の効力は、それを作成された方が亡くなられた後に問題となります。

 

だからこそ、遺言書には、その作成にあたり厳格な要件が認められてもいますし、遺言書が「撤回されている」と考える場合についても、民法は条文を定めています。

 

その一つ、民法1024条は、次の通り定めているのです。

 

「遺言者が『故意に遺言書を破棄したときは』、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす」。

 

つまり、遺言書を作成された方が、後日、その遺言書を破ったりすれば、その遺言は撤回されたとみるということです。

 

 

本件は、文面全体を、左上から右下にかけて赤色のボールペンで斜線が引かれていました。

 

問題は、これが「故意に遺言書を破棄したとき」にあたるのかどうか。この点が争われたのが本件なのです。

 

 

第一審、第二審は、この斜線があったとしても、遺言書を判読できるのだから「破棄」にはあたらず、したがって、遺言書は有効と判断したのです。

 

 

しかし、最高裁は、第一審・第二審とは異なる判断を出しました

 

 

最高裁は、

 

「本件のように赤色のボールペンで遺言書の文面全体に斜線を引く行為は、その行為の有する一般的な意味に照らして、その遺言書の全体を不要のものとし、そこに記載された遺言の全ての効力を失わせる意思の表れとみるのが相当」とし、

 

本件遺言書は、「故意に遺言書を破棄した」時にあたり、したがって、無効であると判断したのです。

 

 

 

第一審、第二審、そして最高裁とも、この赤色のボールペンによる斜線は、遺言者による故意になされたものであると判断をした点では違いはないのですが、

 

 

結局、それが「故意に破棄した」ものといえるのかどうかで、判断がわかれたものと思われます。

 

 

認定された事実関係は同じでも、法解釈等で大きく結論が異なる場合がある。

 

 

これが法律、訴訟の世界なのです。

 

 

 

みなさまのお考えは、第二審と同じでしょうか?それとも最高裁と同じでしょうか?

 

 

お暇なときに、条文をみながら一度考えていただければ、法律の世界に興味をもっていただけるのかもしれません。

 

 ただ、遺言書は、このように「解釈」が問題になるものが散見されます。「この判例があるから、斜線を引けば撤回されたとみなされる」と思っていても、判例は事案によって全く異なる判断をする場合もあります。

遺言書を作成される際には、くれぐれも出来る限り法律に従った方法で作成されることをお勧めいたします。

せっかく作成した遺言書が、長期紛争を導くことのないように、どうか、「念のため」のお気持ちで弁護士にご相談ください。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2015.11.18

遺言書を発見した人、保管していた人は・・・

 亡くなった人の公正証書遺言以外の遺言書が突然出てきた時に、どうしますか?

 

封がしてあったら、開けて中を確認したいと思われると

 

思いますが、思いとどまって下さい。

 

遺言書を発見したら、直ちに裁判所に

 

検認」の申立てをすることになります。

 

検認」の申立てをする人は、遺言書を保管していた人、発見した相続人が

 

申立てをすることになります。

 

 

申立には、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本等

 

を添付することになります。

 

検認」の手続は、遺言書の有効、無効を判断するものではなく、

 

検認の日の遺言書の内容を確認して、偽造、変造を防止するための手続きです。

 

遺言書を家庭裁判所に提出しなかったり、検認の手続きをしないで遺言を執行したり、

 

家庭裁判所以外のところで開封した場合は、5万円の過料に処せられますので、

 

遺言書を保管している人、遺言書を発見した相続人は、ご注意ください。

 

 

**りんどう法律事務所 06-6364-7778**

 

2015.10.26

相続の争点は、さまざまです。

 相続事件は、家庭裁判所での遺産分割の調停、審判をすれば解決できるという

 

イメージがあるかと思います。

 

しかし、相続事件といっても争いとなる内容によっては、

 

まずは、民事訴訟や人事訴訟で裁判をして、確定した結果をもって、

 

家庭裁判所で話し合いをすることもあります。

 

例えば、相続人の範囲が確定していないときは、具体的には、

 

婚姻の無効、協議上の離婚の無効、養子縁組の無効、協議上の離縁の無効

 

親子関係の存在、不存在、相続欠格事由の存否等は、

 

は、仮に遺産分割の審判で判断をしても、別の裁判で違った結果が確定したら、

 

確定した判断の方が優先し、遺産分割に審判は、意味がないものとなります。

 

また、遺産の範囲が問題となるとき、例えば、相続人の内の一人に名義になっている

 

不動産があるけれど、実は、それは亡くなった人(被相続人の)財産であるとか、また、

 

その逆で、被相続人の名義だけど、実際は、特定の相続人の固有の財産である等があります。

 

これらの問題は、裁判で確定して、蒸し返すことができないようにしてから、

 

遺産分割を申立てるようにした方がよく、仮に、何も解決していないけれど、

 

遺産分割の調停を申し立てたという場合、裁判所から調停申立の取下げを

 

促されることがあります。

 

何が争いとなっていて、まずは、何から解決したらよいかわからないという場合は、

 

弁護士にご相談いただければと思います。

 

**りんどう法律事務所 06-6364-7778**

 

2015.10.19

個人顧問契約という方法

当事務所では、企業法務等の法人様の顧問契約の他、

 

 

個人事業主の方、離婚事案、相続事案等についても、個人顧問契約をお請けしております。

 

 

法人様は、日々経済活動を営み、多くの取引をし、さらに社員等を抱えておられるので、些細な事でも事前に弁護士に相談をしたいと考えられる経営者の方は多くおられます。

 

 

ただ、個人様についてはどうでしょう?

 

多くの方は「弁護士との顧問契約」の必要性を感じないことと思います。

 

 

ただ、建物賃貸借などもそうですし、個人事業主の方なども、やはり継続的な取引をしていることについては変わりありません。

 

 

いつ法律問題が生じてもおかしくありませんし、だからこそ、法律問題が生じないよう事前に対策を取っておくことによる経済的効果というのは意外に重要なものです。

 

 

また離婚事案、相続事案等については、刻一刻と状況が変化することも多く、さらに生活全般についてのことが法律に関わることもあり得ます。

 

そんな時、問題が生じる度に予約をとって法律相談をするというのは、意外に労力を費やすものですし、相談に応じる弁護士が相談の都度変われば、話をいちから始めなければなりません。

 

 

 

実際に、当事務所でも、相談の度にお越しいただく方も多くおられましたが、その方たちの御不便等も相当なものだったと思います。

 

 

そんなこともあり、当事務所では、以前より「個人顧問契約」をお請けしております。

 

 

ご相談内容やその際の状況によって、顧問料も、一般の法人顧問料よりも安く設定しております。

 

 

当事務所では、ご本人様確認の必要性を重視しており、一般の方のネットや電話による法律相談には対応しておりませんが、

 

 

個人顧問契約をご締結いただいた方には、ネットや電話、FAX等の法律相談にも応じています。

 

 

 

もし、「しばらく問題を抱えそうだ」という方がおられましたら、「顧問契約」という方法も選択肢にいれて、弁護士との相談方法をご検討いただければと思います。

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

2015.09.17

遺言書のチェックは専門家に! ~せっかく作った遺言書だったけど・・・~

遺言書を作成すれば安心と思っておられる方もおられると思いますが、

 

遺言書をよく見ると問題のあるものが散見されます

 

 

 

実際、私もこれまでの仕事で、「うーん、これはどう解釈できるのか」「そもそもこれは遺言書かな」などと思うものを見る機会が多くありました。

 

 

 

そのような遺言書の多くは、おうおうにして、「自筆証書遺言」と言われるものです。

 

 

自筆証書遺言の法定の要件は、自筆され、作成日付があり、自署、押印というところですが、たとえこれらが満たされていても、問題になるものは多くあります。

 

 

折角、遺言書を作成したのに、遺言書に問題があったばかりに余計紛争が長引くということも決して少なくありません。

 

 

遺言者を作成したいと思われるに至ったのは、ご自身の相続についてご自身の希望があるからだと思うですが、それが達成されないのは残念なことに他なりません。

 

 

 

この点、公正証書遺言の場合は、ある程度文言も整理されており、解釈に疑義が出ると言う可能性は低くなります。

 

ただ、公正証書遺言でも、遺言漏れ、遺産の把握漏れなど、トラブルがある遺言書は存在します。

 

 

公証人役場でも作成についての相談にはのってもらえるようですが、あくまでもそこは法律相談をする場でもないですし、身上相談をする場でもありません。

 

 

遺言書を作成される際には、是非とも、ご自身が信頼される、ご自身のことをよく知っておられる弁護士にご相談いただければと思うのです。

 

弁護士に知り合いがいないと言う方も多くおられると思いますが、その場合、まずは、相談に来て頂き、ご自身の抱えられているご不安やご希望をその弁護士にぶつけてみることがから始められてはいかがでしょうか。

 

 

御守りのかわりに不備のない遺言書を作成する、これも毎日を心から楽しく過ごす一つの材料になるのではないか、そんなことを思ったりもします。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2015.09.14

「遺贈」をする際の注意点 ~遺言書を作成したら弁護士に内容を確認してもらいましょう~

 遺贈」という言葉を聞かれたことはありますでしょうか。

 

 

「相続」でもなければ、「贈与」でもない。「遺贈」です。

 

 

 

「相続」は、被相続人の財産を相続人が引き継ぐものです。「贈与」と異なる最大の利点でまた皆様が最大の関心を有されるのが、「税金」ではないでしょうか。

 

贈与の場合にかかる「贈与税」よりも、「相続税」の方が税率が低くなっています。また法定控除の金額も異なります。

 

 

このため、父親から不動産を譲り受けたいけれども、父親の生前に贈与を受ければ贈与税が高額になるため、相続まで待つという判断をする場合もあります。

 

 

「贈与」は、推定相続人以外の人にも財産を譲ることができますが、ただ、税率は相続税より高くなります。

 

 

相続人以外の人に自分の死後、自分の財産を譲ると言う時に使うのが「遺贈」となります。

 

 

例えば長男のお嫁さんがよく面倒をみてくれたので、このお嫁さんに、自分が亡くなった時には自分の財産を少しあげたいと思ったとき、この「遺贈」が使われます。

 

 

「遺贈」は、贈与よりも発生する税金が安くすむため、相続人以外の方の財産を譲りたい時には、なかなかお勧めのものと言えます

 

 

ただ、遺贈は、遺言書で行うことになるので、一つ注意していただきたいことがあります。

 

 

もし遺言書の記載に不備があった場合、遺言書の効力が発生するのは被相続人、つまり遺言者が亡くなられた後ですので、その不備を訂正できる人は、この時すでにこの世にはいないということになってしまいます。

 

 

つまり、税金の対策のために「贈与」ではない「遺贈」をしたものの、その遺言書に不備があり「遺贈」が認められなくなれば、もうどうしようもないということなのです。

 

 

 

これが遺言書の怖さです。

 

 

 

このような事態を防ぐために、遺言書を作成される際には、弁護士にご相談いただくことをお勧めします

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

2015.09.10

離婚問題、相続問題を弁護士に相談するメリットとは???

離婚の相談や相続の相談を伺っていると、法律問題ではない質問を頂くこともよくあります

 

 

離婚後の姓をどうしよう?

離婚後はどこに住もう?

引越しはどうやってしよう?

相手と顔を合さずに手続きを進めたいけど・・・。

 

自分のお葬式はどうしよう?

相続した不動産を売ってもいいか?

 

などなど。

 

 

 

私たちは、法律問題でないご質問についても、出来る限り一緒に考えさせていただくようにしています。

 

 

私たちは、弁護士だからこそ離婚事案や相続事案のご相談を多く受ける機会があり、だからこそ離婚事案や相続事案でよく出てくる法律問題ではない問題についても接する機会が多くあります。

 

 

そこから得る経験や感想というのは、きっと、皆様の信頼できるご友人や御親族と同じくらい、もしくはそれ以上にあるのではないかと自負しています。

 

 

だからこそ、依頼者の方には、法律問題以外にもある様々なご不安やお悩みについて、私たちに話して頂きたいと思っています

 

今、御一人で不安を抱えておられる方でも、きっと全く知らない第三者に話してみることで見えてくるものがあるかもしれません。

 

その相談相手の候補に、法律知識や離婚事案、相続事案の経験がある弁護士を考えていただければと思います。

なによりも、

のちのち後悔しない離婚、相続手続きを

それが私たちの願いです。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18 

06-6364-7778

2015.08.31

相続について、子どもたち(相続人)に任せきりで良いのでしょうか。

相続税の法定控除額が減額されたことに伴い、相続税の申告が必要となった方が増えたと言われています。

 

 

実際、税理士の先生にお話を伺っても、相続税の申告の依頼は増えたとおっしゃられる方もおられます。

 

 

そこで、思うのですが、

 

皆様!

 

「自分に万が一のことがあった時、その後相続人が税理士の先生を探して、申告してくれたらいいよ」とお思いでしょうか。

 

 

相続税の申告は、被相続人が亡くなったことを知った時から10ヶ月以内に行うのが原則です。ただ、亡くなられた後残された方にはいろいろとやらなければならないこともたくさんあります。

 

 

それらをしながら、税理士を探して相続税の申告を依頼することまでを相続人に任せるのは、なかなかどうして、相続人も大変です。

 

被相続人が亡くなられた後に相続税の申告の依頼を受けた税理士が、初めて残されていた遺言書の内容を確認し相続財産を把握するというケースもありますが、

 

遺言書には色々と問題が残されていることもあり、相続財産の把握さえ大変の場合もあります。

遺言書が原因で相続人間で揉めるということもあります。

実際、私たち弁護士も、相続が発生してから相談を伺い、「うーん、この遺言書、ここはどういう意味で書かれたのだろう?」と思う内容のものを目にする機会も多くあります。

 

「終活」という言葉が広まって来ていますが、

 

 

実際、どれくらいの人が、相続財産、相続手続の細かいことまで視野にいれられているでしょうか。

 

 

確かに、相続手続きは、法律的にも税務的にも難しい問題が多くあります。それを「終活」の中で全て解決していくのは大変かとも思いますが、

 

でも、残された人がゆっくりと亡くなられた方を想う時間を持てるよう、出来る限りの問題は解消しておいていただきたいと思うのです。

 

 

難しい問題だからこそ、弁護士や税理士に予めご相談されてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18 

06-6364-7778

 

2015.08.05

信託というものがあります

〔ケース1

夫Aさんと妻Bさんが離婚することになり,子供Cさんの親権者は妻Bさんに決まりました。

夫Aさんは,財産分与として,子供Cさんのために自宅を与えたいと思っています。

しかし,Bさんが金銭的にだらしないので,自宅を妻Bさん名義にしてしまうとBさんが自宅を売って現金化してしまうのではないかとAさんは心配しています。

通常の財産分与ではうまくいかなさそうですが,どうすればよいでしょうか?

〔ケース2

Dさんは,離婚した先妻Eさんとの間に子供Fさんがいます。

Dさんは後妻Gさんと再婚しましたが,先妻との子供Fさんと後妻Gさんは不仲です。

Dさんは,自分が死んだら,後妻Gさんが存命の間はGさんに自宅を使って欲しいと思っていますが,Gさんの死後は,自宅を子供Fさんに譲りたいと考えています。

この場合,どうすればよいでしょうか?

こうした問題を解決できる方法のひとつとして,信託の活用が考えられます。

同じような問題でお悩みの方は,一度弁護士に相談してみられるとよいかもしれません。

*********************
りんどう法律事務所(大阪の弁護士事務所)
大阪市北区西天満3-13-18 島根ビル3階
(地下鉄堺筋線・谷町線「南森町駅」から徒歩約5分)
06-6364-7778
*********************

2015.07.15

「相続争い」と一括りにしても、争点はいっぱい!!

 一言「相続争い」と言っても、法律的には様々な争点があります。

 

 

相続争いは、まさに骨肉の争い。そのためか、感情的なものを多く入り、問題が複雑化、長期化することもあります。

 

 

相続争いは泥沼という印象を抱いておられる方も多くおられるようですが、それもこのような印象があるからかもしれませんね。

 

 

「相続争い」といえでも、問題となり得る点を簡単に整理すると、以下のようなものがあります。

 

 

①相続人はだれか?

 意外にここから問題となるケースも多くあります。遺産分割が問題なく完了したと思っていたのに、何年も経ってから「新たな相続人発覚」ということもありますし、相続人の所在を探すだけで月日を要するということもあります。

 

 

②遺言書はあるか?

 遺言書が無いと思って協議を進めていたら、途中で遺言書が見つかるということもありますし、遺言書があると思っていたら、その遺言書が法的に無効なものであったり・・・。遺言書一つとっても問題は様々あります。

 

③遺産の範囲は?

 どれが相続財産なのかが問題になることも多くあります。一見すると相続人のうちの一人の財産にみえるけれど、実は調べると被相続人の財産(遺産)だったということもあります。

 

④遺産の評価

 預貯金等であれば特に評価で揉めることはありませんが、非公開株式や、不動産、動産となれば、その評価方法も様々。ここで揉める事もよくあります。

 

⑤遺産分割の方法

 預貯金のみが遺産であればそれを等分するということもできますが、遺産のうち不動産がそのほとんどを占めると言った場合や、非公開株式などについては、分割方法で揉めることも頻繁です。ホールケーキのように切って分けることはできないのです。

 

 

簡単に思いつくだけでもこれだけの争点が出てくる可能性があります。

 

そして、相続争いは、寄与分や特別受益、介護の問題もぎっしりと絡まり、時に感情的なまま話し合いができないという場合もあります。

 

 

当事者同士で協議をしていても前進しない場合には、一度弁護士にご相談いただくことをご検討いただければと思います。

 

弁護士という代理人が就くことで、法的な主張が整理できて無用な争いごとが減る場合もたくさんあります。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階

06-6364-7778

 

2015.07.08

認知した後の戸籍はどうなるの?

認知をすると、子の戸籍の父の欄には、認知した人の名前が載ります。

認知しただけでは子は父親の戸籍に入らないので、氏は父親の氏とは異なります。

父親の戸籍にも認知したことが記載されますので、父親の戸籍からも

認知した子がいることがわかります。

ただし、父親が転籍や改製、その他の理由で新しく戸籍が作られた場合には、

その新しい戸籍には認知したことが記載されません。

しかし、戸籍を遡れば、認知していることがわかります。

相続が発生した場合、亡くなった人の生まれた時から亡くなった時までの戸籍を

収集して相続人を確定することになります。

そのため、新しい戸籍を見て認知した子がいなくても、

戸籍を遡ると認知した子がいる場合は、

その子に連絡をして遺産分割の手続きをすることになります。


*********************
りんどう法律事務所(女性弁護士の法律事務所)
大阪市北区西天満3丁目13番18号
06-6364-7778
◇◇無料法律相談のご予約受付中◇◇
*********************
 

2015.07.02

嬉しいこと。

先日、以前のご依頼者が事務所に来てくださいました。

 

離婚を決意される頃のことやその後のこと、裁判手続きのことなどたくさんの思い出話をするとともに、現在のご活躍されているお話を伺い、本当にうれしい時間を過ごさせていただきました。

 

 

 

このように、特に御用件があるわけではないようですが、このように時折事務所にお越し下さる方もおられます。

 

私たち弁護士は、これが結構うれしかったりします

 

 

 

特に離婚事件や相続事件を積極的に扱っている当事務所では、ご依頼者も継続的に取引がある方ばかりではありません。

 

ご自身の人生の中で、複数回離婚をされる方はそんなに多くはありませんし、複数回の離婚を経験される方も離婚の度に弁護士に相談される方ばかりでもありません。相続事案といっても、度々弁護士が必要な相続問題が生じる方は多くはありません。

 

なので、一つの事件が終了すれば、当事務所とのお付き合いが終了するというご依頼者も多くおられます。

 

 

でも、私たち弁護士は、事件が終了した後もご依頼者の方が、その後幸せに暮らしておられるか、前向きに過ごしておられるか、気になったりするものです。

 

 

初めてお会いするときは、色々悩み苦しまれようやく弁護士に相談する決心をしたという方も多くおられます。その後、数か月なり、半年なり、1年なり、3年なり・・・事件とともにお付き合いをさせていただき、もちろん手続中も多くのことを一緒に考えさせていただくことになります。

 

ご依頼者の長い人生を思えばほんのわずかなお付き合いなのでしょうが、激動の日々でもあります。

 

 

中には、「依頼者である自分にとっては一生に一度のことでも、弁護士からすれば数ある案件の一つだろう」と思われる方もおられるかもしれませんが、

 

確かに他の事案を抱えていても、弁護士からしても、同じご依頼者で同じ事案というものは皆無です。事案解決に向けて活動をしているときには、全力でご依頼者の今後を思いながら進めています。

 

 

だからこそ、事件が無事解決した後も、「あの方は、元気にされているだろうか」「相手方は約束をきちんと守っているだろうか」などと思い出すこともたくさんあります。

 

 

弁護士は、「数ある事案の数ある依頼者の御一人」ではなく「この事案のこのご依頼者」。そう思って日々仕事をしています。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階

06-6364-7778

 

 

2015.06.23

相続が開始したら・・・

 相続が開始すると、①から③の方法を選択することになります。

 

 

    単純承認

 

 相続人が被相続人の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ

 

    相続放棄

 

 相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない

 

    限定承認

 

 被相続人の債務がどの程度あるか不明で、財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ

 

 

相続放棄の手続きは、家庭裁判所に申述しなければなりませんし、

 

期間が定められています。

 

限定承認は、相続人が何人かいる場合、全員でする必要がありますし、

 

限定承認できる期間も定められているため、

 

限定承認の手続きがとられることはあまり多くありません。

 

どの手続きをとったらよいか悩まれているかたは、

 

相続が既に開始している場合は、できるだけ早い段階で弁護士に相談されることを

 

お勧めしますし、仮に相続が開始していなくても、相続が開始した場合、

 

どうすればよいか事前に知っておいてもよいかもしれません。

 

*******************

りんどう法律事務所(女性の弁護士事務所)

大阪市北区西天満3丁目13番18号

06-6364-7778

*******************

2015.05.14

遺言書作成には、このような効果もあります!

 もし遺言書がなかったらどうなるのでしょうか?

 

相続財産が預貯金のみという場合について考えてみます。

 

 

「相続財産が預貯金のみ」というケースも多いと思いますが、預貯金の場合、遺言書がないと、相続の開始により(つまり被相続人が亡くなられたら)直ちに、法定相続分に応じて法定相続人がその権利を取得することとなります。

ということは、もし相続人間で預貯金の取得方法(分配方法)について揉めたとしても、裁判所からすると、預貯金はすでに各相続人が相続分に応じて取得しているため「紛争」はないということになるのです。

これがどういう影響を及ぼすかというと、家庭裁判所の調停手続きなどを利用して解決を図ることが難しくなるということになってしまいます。

 

 

 

例えば、以下のような事例で考えてみましょう

・甲には、相続人としてA、B、Cの3人の子がいる(配偶者はすでに死去)

・甲の財産としては、預貯金のみ。

・甲は、自分が亡くなったら、自分のことを常に気に掛けてくれていたBに、他の兄弟より少し多くの財産を譲りたい。

 

 

 

このような場合、遺言書がなければ、Bは、ACの合意がない以上、法定相続分により3分の1に相当する金員のみを取得することになってしまいます。

 たとえ甲の気持ちをずっと聞いてきたAとBが、Bが多くの財産を取得することを希望したとしても、Cがそれに納得しない限り、甲の想いを実現することが困難となってしまうのです。

 

 このような時に、甲の意思の実現可能性をぐ~んと高くするのが、遺言書というわけなのです。

 

 

  最近は、弁護士だけではなく、銀行などでも遺言書の作成についてアドバイスをしているようですが、遺言書に関する紛争は、決して少なくありません。

 

  せっかく作った遺言書。

「遺言書を作成しているから、うちは大丈夫」といえるのか、遺言書作成やチェックについては

一度弁護士にご相談していただくことをご検討いただければと思います。

 

 

 

りんとう法律事務所(大阪の弁護士事務所)

大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階

06-6364-7778

 

 

2015.03.27

過去の扶養料の請求、ずっと認められるの?

今回も、先日から記載している過去の扶養料の請求についての補足です。


過去の扶養料の求償ができる可能性があると説明させていただきましたが、多くの審判例で、この請求が無制限に認められているわけではありません


突然過去の分の請求をされた側の立場をも考慮し、請求できる期間を限って認めているケースが多いのです。


審判例を見てみると、請求時から遡って5年間分が認めているものが多くみられます。


つまり、親を平成20年頃から7年間介護をしている人が、親の扶養義務者にあたる他の人に、介護中に負担した費用等の支払を請求した場合、認められるのは、請求を行った平成27年から過去5年分、この場合だと平成22年分からの費用の負担を認めるということになります。


ご注意いただきたいのは、審判例のほとんどが、無制限に認めているわけではないということなのです。


このようなこともありますので、もし、親の介護費の負担等についてお悩みの方がおられましたら、出来る限り早急に当事務所にご相談していただければと思います。


りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)
大阪市北区西天満3丁目13―18 
06-6364-7778

2015.03.25

「介護をしました」と言うだけでは・・・。

先日、このブログで「過去の扶養料が求償できる可能性がある」という記事を書きました。

今回は、この件について少し補足説明をさせていただきます。

相続事件を扱っていて、「親の介護をしました」という主張が出る場合もあります


たしかに、親が亡くなった相続事件で、その親には子どもが複数いるという場合、その子どものうちたった一人だけが親の介護をしたのであれば、その労を何らかの形で労うのが当然だという気持ちもよくわかります。


介護には、経済的にも精神的にも肉体的にも想像を超える負担がつきものです。


ただ、では、どんな介護をしたのかという説明をお願いすると、具体的な話が出てこないケースもあります。


内容の濃い介護をされている場合、裁判所もそれをなんとか評価しようという姿勢を示してくれることも多いように感じますが、ただ、介護の内容を具体的に資料などを添えて説明できなければ、裁判所としてもどうしようもないというのが正直なところだと思います。


介護だけでも大変だと思いますが、後に、他の兄弟などに説明できるよう、介護の内容をきちんと記録に取って行くことをお勧めいたします。

介護ノートの作成や、支払った医療費や介護費用等の領収書の保管、管理していたお金の入出金がわかる帳簿の作成などを心がけていただければと思います。

日々の介護をしながらこれらの資料の保管等をすることは決して容易なことではないと思います。


ただ、漠然と「介護をしていました」という説明をするよりも、これにこれだけの費用を使いました、こんな介護をしていましたという説明を、資料とともに行うことにより、他の相続人への理解を求めることもすこし容易になるかもしれません

介護や相続について、他の親族と揉めている方がおられましたら、一度当事務所までご相談いただければと思います。

りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)
大阪市北区西天満3丁目13―18 
06-6364-7778

2015.03.23

過去の扶養料、求償できる可能性があります!!!

認知症に関する報道や高齢者介護に関する報道を多く目にするようになりました。

少子高齢化が進む日本。

高齢者介護については、だれもが考えずに過ごすことが出来なくなった事柄と言えなくもありません。


法律問題の中でも問題は顕在化しており、相続紛争の中でもこの「介護」が問題となるケースが多くあります。


親が亡くなった際、残された子どもたちで遺産争いが生じることがありますか、その中で最近主張したりされたりといったことが増えてきたのが、「亡くなった親の介護をした」というものです。


子が老親の介護をする。それは決して特別なことではありません。法律はある意味当然のこととも位置付けていたりします。

しかし、複数いる子どもが全員で分担しながら親の介護をするかというと、現実はそうでないケースも多くあります。

もちろん子ども同士でも、立場が家庭の事情など様々です。健康面だって様々ですし、経済的事情も様々です。

だからこそ、子どもたち全員が同じような関わり方で親の介護をするというのは、不可能に近いのも事実でしょう。


でも、だからといって、老親の介護を、子どもの一人に押し付け他の子どもたちは何もしない・・・これも如何なものかと感じるケースはあります。


介護した人だけが、介護に伴う経済的、身体的、精神的負担の一切を受け、他の子どもたちがまったく援助をしなかった場合、法がどのように解決を図っていくのか。

法的には様々な争点が有り得ますが、しかし、私たち弁護士は「公平な解決」を諦めているわけではありません。


実際、親の介護等にかかった費用の負担を、親が亡くなった後に、他の兄弟にその一部の負担を求め、それが認められた審判例もあります。


もしこのようなことでお悩みの方がおられましたら、一度当事務所までご相談いただければと思います。


りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778

2015.03.17

マイナンバー制度、離婚・相続手続きにも影響が?

平成27年3月15日付の日本経済新聞に「マイナンバー、戸籍も」という記事が載っていました。

記事によれば、日本政府は、マイナンバーを2018年にも戸籍に使用することを検討するということのようです。


例えば、調停や訴訟で離婚が成立した場合、離婚届出は、当事者の一方のみで行います。その時、本籍地ではない役所に離婚届出を行う場合には、戸籍謄本が必要となります。

しかし、マイナンバーが戸籍にも適用されることとなると、この戸籍謄本等の提出が不要となる可能性があります。

本籍地は、実際に住んでいるところや縁のある場所でなくても定めることができるので、配偶者のどちらか一方の従前の本籍地と同じところに婚姻後も本籍を設けたり、二人の思い出の場所を本籍地とすることも可能なのです。


ただ、住所と本籍地が遠く離れていると、戸籍謄本が必要となるとすぐに入手するのは容易ではありません。郵送で申請を行うことももちろんできますが、数日を要します。


となると、マイナンバーが戸籍にも適用されることで私たちの生活が便利なものになると考えることもできます。

離婚届出の際の手間も軽減される可能性がありますし、相続手続きでもこの適用があれば、非常にスムーズになる可能性があります。

相続手続きの際も、各金融機関や法務局などに、自分たちが被相続人の相続人であること、そして自分たち以外には相続人はいないことを明らかにするため様々な人の戸籍謄本や除籍謄本等が必要となります。


が、このマイナンバーの戸籍への適用により、これらの手間が一気に省ける可能性があるということなのです。

なんだかとっても便利な制度に思えるマイナンバー。

ただ、個人情報の塊であるこのマイナンバーが、きちんとした形で管理され活用されるかについては、国民全員での注視が必要とも言われています。


相続手続きや離婚手続きを積極的に扱う当事務所でも、もしかしたら、このマイナンバー制度により、調停申立時や訴訟提起時の必要書類等が変わってくるかもしれません。

今後も勉強していこうと思っています。


りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778

2015.02.18

債務が残っているかもしれない・・・

亡くなった方(被相続人)がどのような生活を送っていたのか
わからない場合、債務が残っているようであれば
相続放棄の手続をお勧めします。


この手続きは、原則として
① 相続の開始後
② 相続人が自己のために相続の開始があったことを知った時から3カ月以内
にすることになっています。


3か月という期間は、長いようであっという間に過ぎてしまいます。


相続放棄をするかどうか迷われている場合は、
家庭裁判所に期間伸長の手続きをすることで、
ひとまず、熟慮期間を延長してもらうことができます


人が亡くなった後、どのような手続きが必要か、
事前に知っておくことは大切なことですので、
参考にしていただけたらと思います。


********************
りんどう法律事務所(大阪の弁護士事務所)
大阪市北区西天満3丁目13番18号
06-6364-7778
********************

2015.02.06

「餅は餅屋に」「相続は・・・弁護士に!」

最近相続事案えています。裁判所に係属している事件も増えている様です。


一概に「相続」問題といっても、様々です。


係属する裁判所も様々ですし、手続きも様々です。


相続事案を、司法書士や行政書士、税理士に相談する方も多くいられますが、弁護士からの感想としては、「餅は餅屋に」「相続トラブルは弁護士に」と思ってしまうものです。


もちろん、争いがなければ弁護士以外の方にご相談いただくのが本来でしょう。登記のことであれば司法書士でしょうし、税務のことであれば税理士。


ただ、トラブルに発展している場合、もしくは発展しそうな場合には、一度弁護士にご相談いただきたいのです。


どのような手続きを取るのか、どういう見込が将来的にあるのか、そのことを含めて紛争に発展させるか話合いでの解決を図るかを考えて行きます。

途中でどうにもならなくなってから、では「ここから弁護士に」と言われても、かえって難しい時もあります。


相続事案の解決方法は、決して調停だけではありません。問題となっている点がどこにあるのかを考えて、訴訟を選択しなければならないこともあります。


そんなときに、他の業種の方に相談をし、訴訟を回避するべく異なる手続きを選択してしまえば、そこで問題解決に限界が生じてしまうこともあります。


トラブルは「生き物」と同じです。必要な瞬間に必要な手段を講じる必要があります。

徒に引き延ばして、相続問題が次の世代にまで及んでしまうこともあります。


相続でお悩みの方がおられましたら、一度弁護士にご相談ください。


りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階

2015.02.05

遺産分割をしないでいると・・・

相続が発生して遺産分割をする時に、何時の時点で遺産の評価をするのか
という問題があります。

人が亡くなり、直ぐに遺産分割をすれば、遺産の評価は大きくかわることはありませんが、
長時間経過した後に遺産分割をすると相続が発生した時点で価値があった物が分割の時点では、大幅に値下がりしているような時には、価値があるとみて分割すると不公平になることがあります。

一律に何時の時点を基準にするかは、法律で決まっていません。
そのため、事案に応じて何時の時点にするのか考え方は分かれています。
相続開始から相当期間が経過していて、財産の評価が変わってしまっている時には「分割時」基準にしますが、相続開始からあまり時間が経過しておらず、「相続時」を基準に分割することもあります。

相続が発生して、遺産分割をしないまま過ごしているうちに相続人が亡くなると、
相続人も変わることもあります。

相続が発生した場合には、できるだけ早くに遺産分割をされることをお勧めします。

********************
りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)
大阪市北区西天満3丁目13番18号
06-6364-7778
********************

2015.01.27

出来る限り早くにご相談いただくことで変わることもたくさんあります!

最近、当事務所に限らず、役所の法律相談や無料法律相談、他事務所の法律相談などを積極的にご利用いただいているという印象を受けます。

 

 

これは弁護士として嬉しいことでもあります。

 

もちろんお悩みを抱えられることを残念なことですが、弁護士がそのお悩みの解決の一つの方法と思って頂けているのであれば、嬉しい弁護士は多いはずです。

 

 

時折、随分事件が動いてしまった後でご相談に来られる方もおられますが、そういう時、うちの事務所に限らず、どこか弁護士に相談していただければもう少し進み方が変わったのではないかと思うこともあるのです。

 

そういう時、弁護士として残念な気持ちになります。

 

 

法律事務所の敷居は、依然、高いのかもしれません。ただ、法律相談のみで終わる事案というのは割りと多いものです。

弁護士は、相談に来られた事件を全て受任しているものではありません。

 

法律相談に来られて、「このように相手方に回答してください」と説明させていただくだけで解決する事案もありますし、当初から弁護士に代理人を就けていた方がスムーズに行くケースもあります。また弁護士に依頼せずとも、調停手続き等を利用していただいた方が解決が早そうなケースもたくさんあります。

 

われわれ弁護士は、そういう事件の「将来」を、経験と知識に基づき検討し、可能性やそれに対応する方法をご説明することも、弁護士の仕事だと信じています。決して代理人として事件を進行させるばかりが仕事ではありません。

 

何より願うのは、心から納得をされる速やかな解決なのです。

 

 

 

りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)

大阪市北区西天満3丁目130―18 島根ビル3階

06-6364-7778

2014.12.17

公正証書遺言と自筆証書遺言、どちらがラク?

遺言書の種類には、

公正証書遺言、②自筆証書遺言、③秘密証書遺言 等があります。

 

皆様からよく質問を受けるのは、①公正証書遺言か②自筆証書遺言についてで、実際作成されているものの多くがこのどちらかと感じています。

 

この①公正証書遺言と②自筆証書遺言の違いはなんなのでしょうか?

 

簡単に表現すると、作成に費用と手間がかかるか、かからないかということになると思います。①は公証人役場に行って作成しなければならず、公証人役場に支払う費用がかかります。一方②はご自身だけで作ることが可能ですので、費用は一切かかりません。

 

とすると、②自筆証書遺言でよいのではないかと思われる方も多いでしょうが、

 

②自筆証書遺言の場合、遺言者が亡くなられた後その遺言書がみつかった際に、裁判所に「検認手続きの申立て」を行わなければなりません。もし封をしている遺言書であれば、その手続きの中で開封することが求められます。

 

この「検認手続き」のことを御存じでない方も多く、驚かれる方もたくさんいらっしゃいます。

 

公正証書遺言の場合にはこういった手続きを行う必要がないので、その点では、遺された人たちには有難いのかもしれません。

 

遺言書を作成される際には、色々ご希望やご事情がある場合もあるかと思います。

ご自身のご都合にあわせて種類を選んでいただくことになるかと思いますが、その判断にここに記載させていただいたことが参考になれば幸いです。

 

 

 

りんどう法律事務所(大阪・弁護士事務所)

大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階

06-6364-7778

 

2014.12.03

相続税の基礎控除が引き下げられます

相続税の基礎控除が、平成27年1月から引き下げられます


これにより、課税件数も申告数もかなり増大すると言われています。

ところで、「スムーズな遺産分割こそ最大の節税」という話を聞いたことがあります。


相続税の中で、多く利用されているものとして、「小規模宅地等の特例」と「配偶者の税額減税」というのがあります。

これらを利用できる事案では、一定の期間内に申告を行うことにより、税負担の軽減が見込まれます。

ただ、これらを利用するためには一定の要件が必要となります。


この要件を満たすため、遺産分割協議はスムーズに進めた方が良いといわれているそうです。


もちろん事案によって様々でしょうが、全員が納得した上でのスムーズな遺産分割は、税法上のみならず法律上も、そして相続人の方それぞれのこれからにとっても好ましいことだと思います。

「終活」「エンディングノート」等、自分に万が一のことがあった後の進め方を、被相続人となる立場になって考えておくことの大切さ、有効さが話題に上るようになりました。


この「終活」「エンディングノート」によって、のこされた人たちがスムーズに遺産分割できるという可能性もあります。

備えあれば憂いなし。


元気なときだからこそ、ご自身に万が一のことがあった時のことを考えてみられても良いかもしれませんね。


りんどう法律事務所
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778

2014.12.02

私は相続人なの?

人が亡くなると時、相続が発生します。
相続人が誰になるのか、民法が定めています。

しかし、自分が相続人に当たるのかどうかわからない時があります。
例えば、亡くなった人には配偶者と離婚しているが、子がいて、そこ子とも疎遠で、子の生死さえ不明という時を考えてみます。

子が生きていれば、その子が全て相続しますが、子もなくなっている場合、死亡した人の両親が生きていればその人が、両親は死亡しているが、兄弟が生存している場合は、その兄弟が相続人となります。(子の子つまり、孫がいない場合を前提としています。)
このように、次々と相続人が変わることがあります。

自分が相続人になるかどうかは、自分で確認するしかありません。
役所から「あなたは〇〇さんの相続人ですよ」という連絡はありません。
役所から連絡があるとしたら、例えは、被相続人が不動産をもっていて、遺産分割がされずにそのままにしてある時、法定相続人の共有財産とみなして法定相続分に応じて固定資産税の請求をされるような時です。

親族の方が亡くなった時は、まずはどなたが相続人になるのかを
ご確認いただけたらと思います。

********************
りんどう法律事務所
大阪市北区西天満3丁目13番18号
06-6364-7778
********************

2014.11.12

遺産総額5000万円以下の遺産をめぐる相続争いが増えているそうです

10月28日付の日本経済新聞の夕刊の一面見出しに、「一般家庭ほど相続争い多く」という記事がありました。


記事によれば、遺産総額が5000万円以下の遺産をめぐる相続争いが増加しているとのことです。


以前このブログでも書かせていただきましたが、私たちの感想としても、相続事件は、「遺産が多いから争いになる」というものではありません。遺産総額が数百万円以下でも、調停事件や審判事件になるものはたくさんあります。


記事を見ても、遺産が5000万円を超える事案はほぼ横ばいにもかかわらず、5000万円以下の事案で争いになったケースは増えているとのことでした。


「相続」と一言でくくっても、やはりそれは家庭によっても事情は様々。色々な観点から問題と成り得ることは発生します。

遺産の金額が少ないから「争いは生じない」ということは、決してありません。

また、「相続税」の視点から解決すべき問題と、「遺産分割」の視点で解決すべき問題とが異なることも多くあります。


相続税を心配しその対策を講じていたはずが、被相続人の死去後、他の相続人から生前贈与等を指摘され、それが原因で感情的にも対立が深刻化するということもあります。


最後は「感情」と「感情」のぶつかり合いとなることもあります。


相続において気にする必要があるのは、決して「税金対策」だけではありません。遺された人たちがその後も良好な関係を気付けるように、法律的な視点も意識した遺言書の作成等、その他の方途をご検討いただければと思います。

りんどう法律事務所
大阪市北区西天満3丁目13番18号 島根ビル3階
06-6364-7778

2014.11.05

相続について弁護士に相談する意味

平成26年10月29日付の毎日新聞(夕刊)で、「相続を『争続』にしない」という記事がありました。


相続にあたって実際に行った問題などを踏まえた記事で、読み易くもありました。
是非、興味のある方は一度読まれてみてはいかがでしょうか。

ところで、

こういう相続の記事を読んでいていつも思う事なのですが、なぜか弁護士のコメントが少なく、税理士やその他の専門業者の方などのコメントが多く載っています。


相続事件は、最終的に調停や審判になれば、代理できるのは弁護士だけです。また、事案
によっては、訴訟をしなければならない場合もあります。


私たち弁護士は、調停や審判、訴訟でどのようなことが実際に問題になっており、そしてどのような解決がされているかを経験しています。

たとえ裁判手続きはしたくないと思っておられる方でも、弁護士のご相談いただくことが、事前に法的紛争を避けることができる可能性が高くなると思うのです。


遺言書作成においても、遺言書を作成するだけですべてか解決するわけでは、残念ながらありません。

実際に遺言書がある事案で裁判所にて争われている事件はたくさんあります。


どのような遺言書の内容であれば、どのような解決が予想されるか、その辺りを私たち弁護士は、実際に調停や訴訟を経て経験しているのです。


もちろん、相続税等に関する問題は税理士の方にしていただくのが一番でしょうし、相続による登記手続きに関することであれば司法書士の方に相談していただくのか一番でしょう。

それと同じように、相続が「争続」にならないために、弁護士にご相談いただくことも、きっと意味があると思います。


りんどう法律事務所
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778


2014.10.31

相続手続で必要な戸籍謄本

 
 自分の戸籍謄本を目にする機会は普段の生活の中ではあまりないと思います。
自分の戸籍謄本であれば取得することは簡単にできますが、相続手続きの場合は自分で必要な戸籍を全て取得することが難しい場合があります。

相続手続きでは、亡くなった方が生れてから亡くなるまでの戸籍が必要になるのですが、最新の戸籍から生まれた時まで遡らなければならいため、全て揃うまでに時間を要することがありますし,古い戸籍謄本のどこを見て遡ればよいかわかりにくいときがあります。

裁判所で手続きをする時も(遺産分割調停等)、戸籍謄本が必要となります。
どうして、亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本が必要かというと、それは相続人の範囲を確認するためです。
意図的の相続人の一部を除外した遺産分割の合意をしても、その合意は無効となります。

ご自分で戸籍謄本を全て取り寄せることが難しいと思われたら、なるべく早くご相談下さい。


戸籍謄本の取寄せのみの依頼はお受けできません

*****************
りんどう法律事務所
大阪市北区西天満3丁目13番18号
06-6364-7778
*****************

2014.10.22

相続税に関して、大きな改正があります!

平成27年1月から相続税の基礎控除が引き下げられます

以前から報道されているので御存知の方も多いと思いますが、当事務所は、離婚事件とともに相続事件も積極的に扱っておりますので、この改正は重要なトピックスとなります。


そこで、すでに御存知の方も多いでしょうが、一応、ここでも改正点をおさらいしてみます。


これまで(平成26年12月まで)、相続税の基礎控除は、5000万円と法定相続人の人数×1000万円の合計額でした。

例えば、亡くなったAさんには、妻と子供二人がいたという場合。

相続人は、妻と子供二人の計3人となります。この場合は、5000万円に加えて3000万円(1000万円×3人)の合計である8000万円が基礎控除されます。
簡単に言えば、Aさんの遺産が8000万円に及ばない場合、相続税を支払う必要はないということになります。

しかし、平成27年1月以降は、相続税の基礎控除は、3000万円法定相続人の人数×600万円の合計額となります。

先ほどの例の場合、3000万円に加えて1800万円(600万円×3人)の合計である4800万円が基礎控除されることになります。
つまり、Aさんの遺産が4800万円を超えると、相続税を支払う必要が生じる可能性が出てくるということです。

つまり、今までは相続税のことを全く考える必要がなかった事案でも、今後はそうではなくなる可能性があるということです。


簡単に「相続税」といっても、相続財産をどう評価するのかという問題から、軽減の特例があったりと色々複雑な問題がたくさんあります。


相続が生じた時には、一度税理士等に確認されることをお勧めします。

りんどう法律事務所
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778


2014.10.16

相続財産の範囲は?

相続人の範囲につて昨日のブログで紹介しました。
今回は、相続財産の範囲について書いてみようと思います。

民法896条
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。
ただし、被相続人の一身に専属したものは、この限りではない。

と定めています。

一身専属的に帰属している財産とは、
例えは、雇用契約のようなもののように、亡くなった人との契約であり
相続というものにはなじまないものです。

民法の条文から、亡くなった人の財産が相続財産になりますが、さまざまな理由で、
本当は亡くなった人の財産なのに他の人の名義になっている事があります。

このことが争いになった場合、遺産分割の前に裁判所で遺産確認の訴訟をしなければならない時もあります。


では、そのような訴訟の裁判所の管轄は、地方裁判所でしょうか、それとも家庭裁判所でしょうか。

遺産分割を争っている場合は、家庭裁判所の調停や審判ということになりますが、
遺産確認訴訟は、地方裁判所の管轄となります。


相続の問題は、多岐にわたりますが、まずは、何が問題となっているのか
整理して考えるとよいのではないでしょうか。

*****************
りんどう法律事務所
大阪市北区西天満3丁目13番18号
06-6364-7778
*****************

2014.10.14

相続人になるのは誰?

人が亡くなると、相続が発生します。

相続では、相続人は誰か、相続財産は何かという問題が生じることがあります。

相続人は誰か(相続人の範囲)は、法律に定められています。
民法では、
第1順位の法定相続にとして  子供 孫 ひ孫
第2順位の法定相続人として  父母
               父母がなくなっている時は、祖父母
第3順位の法定相続にとして  兄弟姉妹

と定めています。
配偶者は、常に法定相続人となります。

配偶者以外は、上記順位で相続人になるかどうか決まります。
子供がいない場合は、第2順位である父母が法定相続人になり、
その人たちもいないとなれば、第3順位である兄弟姉妹が法定相続人となります。


法定相続人は、亡くなった人(被相続人)の出生から死亡までの戸籍謄本を基にして確定します。


ときには、養子縁組をしていたり、認知をしていたりと思いのほか相続人が存在することもあります。


戸籍謄本の取寄せには手間がかかることもあります。
また、戸籍謄本の読み方も古い謄本の場合、難しい時があります。
相続が生じた場合、一度専門家に相談されることをお勧めします。
相続財産は何か(相続財産の範囲)については、次回のブログで紹介します。
(以上は、遺言書がない場合です。)

******************
りんどう法律事務所
大阪市北区西天満3丁目13番18号
06-6364-7778
******************

2014.09.30

調停手続きは、敷居が高いですか?

「調停手続」というものに、皆様、どういうイメージを持っておられますか?


離婚や遺産分割について、当事者間で話し合いがまとまらないと裁判所に調停を申立てることになります。


この「裁判所」「調停」というものに対して、敷居の高さを感じておられる方も多いように感じます。


この「敷居の高さ」を感じる原因はなんでしょうか?


裁判手続きなんて費用がかかると思っておられる方もおられるのでしょうか?弁護士に依頼しないといけないと思っておられる方もおられるかもしれません。話が拗れてしまうと思われる方もおられるでしょう。精神的な負担も相当かかってしまうと感じている方もおられるのかもしれません。


ただ、調停手続きは、必ず弁護士に依頼しないといけないというものではありません。ご本人で対応されている方も多くいらっしゃいます。

また、調停申立にかかる費用は決して高額ではありません。手続きによりますが数千円でできるものも多くあります。

確かに、裁判所に行って話し合わなければならないので、月1回程度場合によっては仕事を休まないといけないこともありますが、期日について、だいたい都合を確認してもらえますので、無闇やたらに期日が入るということはありません。

調停を申立てるということで相手方が嫌がることもありますが、ただ、話し合いがどうしても出来ない場合には、かえって調停を申立てた方が結論が早くでるということも、割と多いものです。


もちろん当事者同士、話し合いで解決すればそれが一番であることは間違いありません。

ただ、決して調停手続きが「怖いものではない」と思って頂けることで、もしこの話し合いがまとまらなくても調停で引き続き話合いをしてみようと思えるかもしれません。それにより協議のストレスも軽減できる場合があります。


解決方法は、決してひとつではありません。

もしお悩みを抱えておられる方がおられましたら、一度ご相談いただければと思います。


りんどう法律事務所(大阪・弁護士)
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778


2014.09.12

外国国籍の方に関する相続 ~ 韓国国籍の場合 ~

日本で暮らされている外国国籍の方に関する相続事件では、どこの法律で考えればよいのかという争点が、最初に出てきます。

これがなかなか難しい時もあるのですが・・・。


今日は、公的機関の法律相談等でよくご質問いただく韓国国籍の場合について、書いてみたいと思います。

日本で生活されている韓国国籍の方の相続の場合、どこの国の法律に従って進めて行くのでしょうか?


韓国の法律では、「相続は、被相続人の本国法による」と定められています。


ということは、韓国国籍の方が亡くなった場合、その方の相続手続きについては、韓国民法を適用することになります。


もっとも、遺言によって、相続の準拠法を常居地と指定して日本民法を準拠法とすることもできます。


韓国国籍だが、ずっと日本で生活をしており、日本の法律で相続手続きを進めたいというご希望がある方は、遺言状で準拠法を指定することもできるということです。


相続の際、日本の法律を適用させるか、韓国の法律を適用されるかによって、相続人の範囲や法定相続分等にも違いが生じてきます。

「だれにどのように相続してもらいたいか」ということを考えながら、日本と韓国のどちらの法律で行と良いのか、じっくり考えてみられてはいかがでしょうか。


遺言状の作成のために色々聞いておきたいという場合には、一度弁護士にご相談いただければと思います。


りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士の法律事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778

2014.09.03

自筆証書遺言と公正証書遺言、どっちを作ろう?

遺言書の種類には、
①公正証書遺言、②自筆証書遺言、③秘密証書遺言 等があります。

皆様からよく質問を受けるのは①か②についてで、実際作成されているものの多くが①か②と感じています。

この①と②の違いはなんなのでしょうか?

簡単に表現すると、作成に費用と手間がかかるか、かからないかということになると思います。①は公証人役場に行って作成しなければならず、公証人役場に支払う費用がかかります。一方②はご自身だけで作ることが可能ですので、費用は一切かかりません。

とすると、②でよいのではないかと思われる方も多いでしょうが、

②の場合、遺言者が亡くなられた後その遺言書がみつかった際に、裁判所に「検認手続きの申立て」を行わなければなりません。もし封をしている遺言書であれば、その手続きの中で開封することが求められます。
この「検認手続き」のことを御存じでない方も多く、驚かれる方もたくさんいらっしゃいます。

公正証書遺言の場合にはこういった手続きを行う必要がないので、その点では、遺された人たちには有難いのかもしれません。

遺言書を作成される際には、色々ご希望やご事情がある場合もあるかと思います。
ご自身のご都合にあわせて種類を選んでいただくことになるかと思いますが、その判断にここに記載させていただいたことが参考になれば幸いです。


りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士の法律事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778

2014.08.29

早期解決はメリット???

ご相談者の中には、「訴訟は嫌です」「裁判所の手続きは避けたいです」「時間がかかるのは嫌です」という方もおられます。

確かに、訴訟となれば、弁護士に依頼すると弁護士費用もかかりますし、また「穏便に解決した」という雰囲気にはなりません。時間がかかってしまうこともあります。

とはいえ、ご相談いただいた際に、すでに当事者間で協議による解決は難しそうだなと思う時も多くあります。


実際、まず協議をはかってみてもやはり協議での解決は難しく、調停や訴訟を行わなければならないというケースもあります。


離婚事件や遺産分割事件、それ以外にも相手方がいる事案では、協議での解決を図る以上、双方の「合意」が必要となります。こちらが「早期解決のため」に譲歩をしても、相手方が譲歩を一切しなければ結局解決の糸口は見えません。


偶に「弁護士が入ったら協議の解決が早くできるのではないか」というご質問をいただくこともありますが、それもケースバイケースです。対立する相手方がいる以上やってみないとわからないという時もあります。

当事務所では、「早期解決のメリット」「デメリット」は一体何なのか、事案ごとにできるだけ具体的に説明させていただきながら、どの手続きをとっていくかを依頼者の方と一緒の考えさせていただくよう努めています。


りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士の法律事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778

2014.08.21

調停で解決するのか、審判まで行くのか、事情は様々です

遺産分割の際、相続人全員が納得の協議をできれば良いですが、そうでない場合、遺産分割調停を申立てることが多くあります。

では、この遺産分割調停でも話合いが付かず平行線のままとなれば、次はどうなるかと言うと、「審判手続」に移行します。

審判手続に移行すれば、裁判官が当該事件について判断を示すため、最終的な解決が得られるとも言えます。

ただ、審判で裁判官が判断できることには限界があります。

たとえば不動産を法定相続分に応じた共有にするという判断はできても、たとえば被相続人(亡くなられた方)に債務があった場合、その債務をどう分割するかという判断はできません。

その他、第三者からみた財産的価値はそれほど高くない動産などについて、それをどう分けるのかという判断も裁判官はしません。


このようなことを考えれば、「審判」による解決が決して良いとばかりも言えません。


調停で相手の言い分には従えないから審判にしようと思っても、それが本当に自分の利益に繋がるのかどうかは、また別の話となる場合もあります。


とはいえ、人によっては譲れないというものがある時もあります。


こういう時に、私たちは、依頼者の方に、出来る限り先の見通しを多角的に示すように努めています。


人によって選択肢は色々あります。

今ある色々な可能性を出来る限り説明しながら、それに伴うメリット・デメリットも検討すること。それも弁護士の仕事だと思うのです。


依頼者の方と話し合いながら選択肢の一つを選んでいくこと。弁護士だからこそできることもある、そう信じています。


りんどう事務所(大阪・女性の弁護士事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18島根ビル3階
06-6364-7778

2014.08.06

遺留分減殺請求の行使について

遺留分制度というものがあります。この制度は、一定範囲の相続人に、亡くなった人(被相続人)の財産の一定割合について相続権を保障するものです。

 

 

遺留分を有する相続人は、侵害された部分について権利を行使することで、

取り戻すことができます。

被相続人が亡くなった後、放棄するのは相続人の自由です。

しかし、生前に放棄するためには、被相続人が生存中に、家庭裁判所の許可を得る必要がありまうす。

むりやり放棄をさせることを防止するために家庭裁判所の許可を必要としています。

 

被相続人が死亡後の権利行使は自由ですが、期間制限がありますのでご注意ください。

遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が

相続の開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを

知った時から、1年間経過すると時効により消滅する、

相続開始から10年間経過したときも時効により消滅すると定められています。

*****************

りんどう法律事務所

大阪市北区西天満3丁目13番18号

06-6364-7778

*****************

2014.07.07

「公正証書遺言」 と 「自筆証書遺言」

遺言書の種類には、
①公正証書遺言、②自筆証書遺言、③秘密証書遺言 等があります。

皆様からよく質問を受けるのは①か②についてで、実際作成されているものの多くが①か②と感じています。

この①と②の違いはなんなのでしょうか?

簡単に表現すると、作成に費用と手間がかかるか、かからないかということになると思います。①は公証人役場に行って作成しなければならず、公証人役場に支払う費用がかかります。一方②はご自身だけで作ることが可能ですので、費用は一切かかりません。

とすると、②でよいのではないかと思われる方も多いでしょうが、

②の場合、遺言者が亡くなられた後その遺言書がみつかった際に、裁判所に「検認手続きの申立て」を行わなければなりません。もし封をしている遺言書であれば、その手続きの中で開封することが求められます。
この「検認手続き」のことを御存じでない方も多く、驚かれる方もたくさんいらっしゃいます。

公正証書遺言の場合にはこういった手続きを行う必要がないので、その点では、遺された人たちには有難いのかもしれません。

遺言書を作成される際には、色々ご希望やご事情がある場合もあるかと思います。
ご自身のご都合にあわせて種類を選んでいただくことになるかと思いますが、その判断にここに記載させていただいたことが参考になれば幸いです。

りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士の法律事務所)

大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階 06-6364-7778

2014.06.11

法律相談の「イミ」

当事務所は、男女関係、親子関係、兄弟関係等の親族間トラブルについてのご相談を受けることが多くあります。

代表的なものといえば、離婚相談、内縁の問題、不貞行為や、遺産分割、遺留分減殺などの相続問題等です。


これら親族間のトラブルでは、親しい間柄だからこそ沸き起こる心情も多く、その分、皆様のお悩みも深いことが多いです。

また、生活に深く関わるお悩みの場合が多く、そのことが余計に苦しく感じられる場合もあります。


このブログを読んでくださっている方の中にも、もしかしたら、今、お悩みの方もおられるのかもしれません。

一度ご相談をしていただくことで、自分の悩みはよくあることなんだ、こういう人って他にもいるんだって思って頂けるかもしれません。

反対に、私たちがこれまで伺ったことがあること以上に深いお悩みを抱えているのかもしれません。

でも、相談していただくことで、ご自身のお悩みがよくあることなのか、もしくはすごく稀なケースなのか、そこを整理するだけでも、解決の糸口が見つかる場合もあります。


弁護士に相談することが、何かの一歩になる。

そう思って頂けるよう、日々努めて参りたいと思っています。

りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士の法律事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18島根ビル3階
06-6364-7778

2014.06.05

遺言書はいつ作るべき??

 遺言書を作成するタイミングは、いつがよいのでしょうか。

それは、いつでもよいのです。

 遺言書は、何時でも書き直すことができます。

遺言書さえあれば、相続で揉めることはなかったということがあります。

 ただし、遺言書があるから完璧ということはありません。

 相続財産の記入漏れ、形式の不備もありますし、何通も遺言書を作成していると、

前の遺言書をどこにしまったのかわからなくなり管理も大変です。

 

 遺言書は、何回でも書き直すことはできますが、前に作成した遺言書は、破棄する方が

紛らわしくありません。

 また、遺言書を作成する時の言能力が問題になることがあります。

記憶力が低下していても、遺言能力は問題ないこともあります。

 しかし、認知症等に罹患している場合、内容や、遺言書作成経緯、その時の本人の状態等から判断して遺言が無効になることがあります。

 将来、相続人間で紛争が生じる恐れがあるとお考えの方は、ぜひ、早めに遺言書を作成されることをお勧めします。

 ******************

りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士)

06-6364-7778

大阪市北区西天満3-13-18

http://rindou-law.jp/

******************

2014.05.01

「この相談、弁護士に相談すべきことかどうか分からない」という方・・・

 私たちは、離婚事件相続事件を始めとした、家族間・親族間のトラブルについて積極的に取り組んでいます。


このようなトラブルの中には、法律問題でないこともあり、弁護士としてこの問題にどこまで関わり、どこまで話を詰めていくのか、本当に悩むこともあります。


ただ、せっかくご相談くださった方に「これは法律問題ではないので私たちにはわかりません」とだけの回答に終わっても良いのか。

弁護士事務所に来られるまでに、たくさん戸惑われ悩まれたのではないか。


そう思うと、相談に来て頂いたのに「法律問題でないので」ということで終わってしまうのは申し訳ないとも思います。


たとえ法律問題ではなかったとしても、限られた相談時間の中ではありますが、出来る限り私たちの経験で得たことを踏まえて、今後どういうことを考えられるか、どういう機関に相談にいけば良いのか、現時点でできることはどのようなことか、そういう点を含めて何かヒントを得て帰っていただきたい。


そう思いながら日々相談業務を行わせていただいております。


当事務所に来ていただいたことが、何かの「最初の一歩」になることを願っております。

りんどう法律事務所【大阪・女性弁護士の法律事務所】
大阪市北区西天満3丁目13-18島根ビル3階
06-6364-7778
http://rindou-law.ne.jp/

2014.04.23

大阪家庭裁判所ってどんなとこ?

今日は、裁判所について書いてみようと思います。と言っても、手続面の話ではなく、建物についてです。

離婚や相続事件を多く扱う当事務所が使用する回数が多いのは、大阪の裁判所、特に大阪家庭裁判所(本庁)です。今回は、その大阪家庭裁判所(本庁)のお話を。


大阪家庭裁判所(本庁)は、谷町四丁目にあります。

ちなみに、大阪家庭裁判所には、この本庁と、堺支部、岸和田支部があります。

どこの裁判所を利用するかは法律で定められており、例えば、離婚や遺産分割協議、その他で調停を行う場合、申立をされた側(相手方)の住所を管轄する裁判所になるのが通常です。

さて、大阪家庭裁判所(本庁)は、大阪地方裁判所とは全く別の場所にあり、家庭裁判所だけが入っている建物です。地下と地上8階建で、家庭裁判所だけの建物としては大きいのではないでしょうか。

正面玄関から入ると、左手側にソファや飲料水の自動販売機がある、待ち合わせにも使えるコーナーがあります。

離婚事件や相続事件等を弁護士に依頼されている方は、依頼した弁護士とここで待ち合わせることもよくあります。

右手側奥には、離婚、相続、その他の調停等の手続案内をしたり、申立を受け付ける窓口があります。

調停期日のために裁判所に来た人の多くは、正面玄関をそのまま進んだところにあるエレベーターを利用し、6階にある「調停センター」で受付を行います。
そこで、今日はどこの部屋で調停が行われるのか、どこの部屋で待っておくのかを教えてもらいます。

調停は、基本的には、5・6・7階のどこかの部屋で行われることが多く、各階に4つから5つ程度の待合室があります。申立人と相手方が顔を合せることがないよう、異なる待合室で待つことになります。
そして、大阪家庭裁判所は、回廊型になっており、基本的に離婚や相続の調停の申立人と相手方が極力互いの姿を見なくて済むよう設計されています。

特に離婚事件などでは「相手の顔を見るとしんどくなってしまう」という方もおられます。こういう方にとっては、こういう構造はうれしいものです。

今回は、手続きに関する説明ではありませんが、調停を間近に控えておられるという方などが裁判所をイメージされる時に、お役に立てれば嬉しいです。

りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士の法律事務所)

大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06‐6364‐7778
http://rindou-law.ne.jp/

2014.04.21

このブログがお役に立てれば・・・

当事務所のブログをご覧いただき、ありがとうございます。

このブログでは、出来る限り、離婚事件や、相続事件について、法律的なこと、手続き的なこと、実際によくあるご質問、これらの事件に取り組んできた中で思ったことなどを具体的に書くようにしています。

離婚相続で、少しでもお悩みがある方が、このブログの記事を、疑問解消、ご納得、今後の方針ご検討などに役立てていただければ何よりうれしく思います。

離婚事件」「相続事件」と一括りにしてみても、ご相談者、ご依頼者御一人御一人に他の事件とは違う異なった要素もあります。

このため、このブログだけで解決できないこともたくさんあることと思います。

それでも、このブログを読んで、弁護士に相談することの不安、裁判手続きに行くことの不安、今後どうやって進めて行ったらよいのかの不安等、様々な不安が少しでも解消されるのであれば、私たちにとってうれしいことです。

読んで下さっている方が少しでも不安事を解消される様、今後も尽力したいと思っています。

今後もお付き合いの程よろしくお願いいたします。


りんどう法律事務所【大阪・女性弁護士の法律事務所】
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階 
06-6364-7778  http://rindou-law.ne.jp/

2014.04.18

相続権がはく奪される??

民法では、相続に関して、相続欠格と相続廃除という制度を設けています。

両方とも相続の資格をはく奪する効果を持っています。

では、相続欠格とは、どのような場合に該当するのでしょうか。

民法891条に定められている欠格事由は、

①故意に被相続人または先順位・同順位の相続人を殺害、または殺害しようとしたために

刑に処せられた者

ただし、その者に是非の弁別がないとき、または、殺害者が自己の配偶者もしくは直径血族であった

ときはこの限りでない

②被相続人の殺害されたことを知って、これを告発、告訴しなかった者

③詐欺または脅迫によって、被相続人が相続に関する遺言をし、撤回し、取り消し、または

変更することを妨げた者

④詐欺または脅迫によって、被相続人に相続に関する遺言をさせ、撤回させ、取り消させ、

または変更させた者

⑤相続に関する被相続人の遺言書を偽造し、変造し、破棄し、または隠匿した者

問題になることが多いのは、⑤の場合です。

上記の欠格事由に該当する場合は、当然に相続権がありません。

しかし、この効果は、一身専属です

そのため、欠格者自身の相続権ははく奪されるということにとどまります。

欠格者の子供には影響がないので、代襲相続はすることができます。

りんどう法律事務所 大阪市北区西天満3丁目13番18号

06-6364-7778 http://rindou-law.jp/

2014.04.14

協議書には「署名」と「押印」が必要?

「相手に言われて、離婚協議書(や遺産分割協議書)を作成し署名したけれど、最後に自分の印鑑を押していないので問題ないですよね?」と思われる方もおられるかもしれません。

そのご質問の答えは…

いいえ、そんなことはないのです」。


*****************


日本では、あらゆる契約書に押印が求められます。実印のみならず、認印も色々なところで使用されています。

その影響もあってなのか、離婚相続について当事者間で話合いが成立し協議書を作成する場合にも、押印が必要と思われる方も多いようです

ただ、離婚協議書遺産分割協議書に押印しなければ合意が成立しないというものではありません。

これら協議書にある「押印」は、本人が書面内容を理解し納得して行われた場合、押印した人の「合意成立」「契約成立」意思を示すひとつの材料となります。

例えば、離婚協議書や遺産分割協議書に自分の印鑑を押せば、「印鑑を押した人は、ここに記載している意思を有していたのだろう、納得していたのだろう」ということを示すひとつの材料となるということです。

そして、たとえ押印がなくとも、その人の自署があれば、通常は、署名した人は協議書に書かれている内容に合意していたのであろうと推測できる可能性が十分にあります。

つまり、「押印」は合意成立のために必要不可欠なものではないですし、押印がなくても、自署があれば、その当時、自署した人はこの協議書の内容に同意していたと認められる可能性があります。

一方、署名がなくても、実印であれ認印であれ押印だけで、その書面は有効に成立したものと認められる場合もあります(民事訴訟法228条4項)


離婚協議書でも遺産分割協議書でも、もちろん他の協議書、契約書でも、署名や押印の際には、契約内容、合意内容等をくれぐれも慎重に検討していただく必要があると思います。


りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士の法律事務所)
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06‐6364‐7778  http://rindou-law.jp/

2014.04.08

公正証書遺言を作成したら、もう安心???

平成26年4月5日付日本経済新聞の夕刊記事に、遺言を「公正証書」で残す人が増えているという記事が載っていました。

記事には、自筆叢書遺言よりも、「法的な不備を心配する必要がない」とも書かれていました。


簡単に説明すれば、公正証書遺言は、公証人が関わって作成する遺言です。

自筆証書遺言は、法律で様式についての定めがあり、それらを満たしていない場合には、せっかく作成された遺言が「無効」となってしまうこともあります。

公正証書遺言は、そのような危険を回避することができるのです。

遺言書の効力が発揮するのは、遺言書を作成された方(遺言者と言います)が亡くなった時。相続開始時です。

自分の思いを残された人に伝えようとせっかく作成したにもかかわらず、もしかしたらその遺言書の様式の不備で「無効」になるかもしれない。

それほど悲しいことはありません。

公正証書遺言は、確かに費用がかかりますが、それでも、それだけの価値はあると思います。

もし遺言書を作成することを検討されている方は、公正証書遺言の作成を検討されてみてはいかがでしょうか。

最後に公正証書遺言であっても、トラブルになるケースはあります。様式の不備は防げても、不正確な内容により結局相続争いが生じているケースもあるのです。

本当に安心できる遺言書を作成するために、是非、法律事務所にご相談されることをお勧めします

当事務所は、ご相談いただいた内容を出来る限り実現できる遺言書の原稿を考え、公証人と打ち合わせを行い、公正証書遺言作成のすべてのお手伝いをさせて頂いています。


りんどう法律事務所【大阪・女性弁護士の法律事務所】
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06-6364-7778  http://rindou-law.ne.jp/


2014.04.04

離婚協議書、遺産分割協議書を作成することになりました。実印が必要ですか?

離婚協議書遺産分割協議書を作成するにあたって、「押印が必要ですか?」「実印で押さないといけませんか?」というご質問を頂くことがあります。

そこで、本日は、実印と認印の違いについて書いてみたいと思います。(押印が必要かどうかについては、次の機会に書かせていただく予定です)

実印と認印にはどのような違いがあると思いますか?

実印というのは、役所で印鑑登録をしている印鑑をいいます。役所が、「これはこの人の印鑑です」と証明してくれている判子です。

一方、認印というのは、「これは私の判子ですよ」と特にどこかに登録したりしているものではありません。

いわば、それだけの違いです。厳密に述べると、押印の効力に違いはないのです。


離婚協議書や遺産分割協議書実印が使用されていれば、日本の実情では実印は大事なものと捉えられているため実印はその人が管理保管しているものであろうし、原則本人しか取得できない印鑑登録証明書も添付されているのであれば、「本人が押印した」という事実が、認印よりも立証されやすい(という可能性がある)、つまり認印との違いはそういうところにあると言えます。

認印であっても、御本人が書面の内容を理解した上で自ら押印されたのであれば、合意の効力は否定されません

「ただの認印だからこの離婚協議書(や遺産分割協議書)の効力はない」ということにはならないのです。

もっとも、結果的に紛争になった場合、あらゆる観点から、協議書に記載されている合意が成立しているかどうかを判断することになります。

離婚でも、遺産分割でも、協議書を作成する際には、一度弁護士にご相談されることをお勧めします。


なお、遺産分割協議の場合、金融機関等では所定の用紙に実印を使用しなければならないこともありますので、手続きが必要な関係各機関には事前にお問い合わせください(弁護士に依頼されている方は、関係各機関との対応も弁護士が行わせていただきます)。


りんどう法律事務所【大阪・女性弁護士の法律事務所】
大阪市北区西天満3丁目13-18 島根ビル3階
06‐6364‐7778  http://rindou-law.ne.jp/

2014.02.20

チーム戦の意味 ~弁護士もチームの一員です~

いよいよフィギュアスケート女子が始まりました。

ショートプログラムを終えた現在の順位、皆様はどう思われているでしょうか?
4年に一度の空間での演技。残すはフリーですね。
選手のみなさんが悔いのない演技をできることを祈るばかりです。

17日には、スキージャンプ団体が銅メダルを取りましたね。

各選手それぞれが色々な苦難にある中でのメダル獲得。本当に素晴らしく、感動をいただきました。
試合後のインタビューを聞き、それぞれの方の想いを知り、頭が下がる思いさえしました。

チームで戦うというのも、個人のそれとはまた違った、気持ち、結果を引き出すきっかけになるのかもしれませんね。

話は少し変わってしまうのかもしれませんが、

私たちも弁護士という仕事はチームで行うものだと考えています。

依頼してくださった方がチームの代表です。そのチームに、私たちが入り、チームの一員として、自分たちが経験してきたことや知識を活かして、チームの総力として取り組んでいく。

実際に事件に関わらせていただいて、そういう想いを抱くことは何度もあります。


特に離婚相続など家庭内の問題の場合、専門的知識もさることながら、依頼者の方のお気持ちやその時の状況といったことを知ることも大事な要素となります。


チームの代表である依頼者の方と、一緒に状況を確認しながらともに考え問題に取り組んでいく。

一人で悩むのではなく、チームだからこそ出来ることがきっとある。

私たちはそう信じています。

りんどう法律事務所(大阪・女性弁護士の法律事務所)

大阪市北区西天満3丁目13-18島根ビル3階

http://rindou-law.ne.jp/

2014.01.23

相続財産管理人とは・・・

不在者財産管理人について以前、記事を書きました。
 
 
不在者財産管理人と似ているものとして
相続財産管理人というものがあります。
 
 
相続財産管理人は、被相続人が亡くなっても
相続人の存在、不存在が明らかでない時に、
(相続人がいても、全員が相続放棄をした場合も)
家庭裁判所は、利害関係人または検察官の
申立てにより、相続財産の管理人を選任します。
 
 
不在者財産管理人と相続財産管理人の違いは、相続人の有無です。
 
 
選任された相続財産管理人は、被相続人に債務がある場合には、
債権者に対して支払いをします。
 
 
また、特別縁故者がいる場合には、その人へ遺産を分与したり
します。
 
特別縁故者とは、被相続人と特別の縁故の会った者のことで、
例えば、被相続人の面倒をみてきた、療養看護をしてきた、
被相続人と生計を同じくしていた者のことをいいます。
特別縁故者にあたると思われる方は裁判所に
特別縁故者に対する相続財産分与の手続きをする必要があります。
 
 
相続人がいないと、被相続人の財産は、最終的には国庫へ帰属する
ことになります。
 
 
 
***************
りんどう法律事務所
06-6364-7778
***************

2014.01.16

相続人はどこ?何人いるの?(3)

相続人の一人と全く連絡を取ることができない場合、どうすれば
よいのでしょうか?
 
 
答えは、「不在者財産管理人を裁判所に選任してもらう」です。
 
不在者財産管理人は、失踪宣告を受けていないが、相続人の一人が住所、
居所をさって容易にその場所に戻ってくること見込みがない場合、
利害関係人または検察官の請求により家庭裁判所は選任することができます。
 
 
共同相続人は、利害関係人にあたるので家庭裁判所に請求することができます。
 
 
不在者財産管理人は、財産の管理、保存行為をすることができます。
権限外行為、例えば、財産の処分(売却)、遺産分割等をする場合には、
家庭裁判所の許可が必要となります。
 
 
不在者財産管理人は、当事者との利害関係等を考慮して適格性を有する
人が選任されます。
弁護士、司法書士等が選任されることもあります。
 
 
被相続人の預金払戻しをする際、不在者財産管理人選任された場合には
不在者財産管理人選任の審判書謄本家庭裁判所の支払許可書等の書面の
提出を求められるようです。
 
 
払戻しを請求する場合、事前にどのような書面が必要か金融機関に確認される
ことをお勧めします。
 
**************
りんどう法律事務所
06-6364-7778
**************

2014.01.14

相続人は何人?どこにいるの?(2)

先日のブログで書いたとおり、遺産分割前に相続人が
預貯金の払戻しをしようとすると、相続人全員の同意が必要になります。
 
 
それでは、相続人が何人いるかわからない時にどうしたらよいでしょうか?
 
 
亡くなったかた(被相続人)が生れてから亡くなるまでの戸籍を遡って取得します。
(戸籍の取得は、相続人が何人いるかわかっていても必要になります。)
 
 
代襲相続が生じている場合には、代襲相続人が誰かも戸籍で確認します。
 
 
戸籍によって基本的に相続人の人数の確定はできます。
また、戸籍の附表で住所も確認します。
 
 
例外としては、認知という手続きがあり、被相続人に認知していない場合には、その子供から認知請求をされることがあります。
これを死後認知と言います。
 
 
認知の請求が認められると、その子供も相続人となります。
 
 
相続人の人数が確定しても、全員の相続人と連絡がとれない
ことがあります。
 
 
どうしても連絡が取れない時は、どうしたらよいのでしょうか?
次回に続く。
 
 
 
****************
りんどう法律事務所
06-6364-7778
http://:rindou-law.jp/
****************

2014.01.10

相続人は何人?どこにいるの?

相続におい問題になることは多々あります。

そのなかで、相続が何人いるのかわからない相続人の一人と連絡が取れない
どこにいるかわからいということが問題になることがあります。
 
 
銀行に対して預金債権の帰属は、判例で可分債権であるとされています。
つまり、預金者の死亡により当然に分割債権として相続人に承継されます。
 
 
となると、相続人は、一人でも自分が相続した分(法定相続分)の払戻しを
銀行に求めることができるように思います。
 
 
しかし、理論と実務は違います。
 
 
銀行は、遺産分割前に一人の相続人が払戻しを請求しても応じてはくれません。
 
 
それは、一人の相続人からの払戻しに応じると
二重払いの危険があるため、銀行側はそのリスクを
避けるため応じてはくれないのです。
 
 
銀行は、遺産分割前でも相続人全員の同意が揃っていれば
払戻しに応じてくれます。
 
 
相続人全員の同意があればよいのですが、困るのは、
相続人が何人いて、どこに住んでいるのか全く
わからない時です。
 
 
そのような時、どうすればよいのでしょうか。
次回のブログに続く・・・
 
**************
りんどう法律事務所
06-6364-7778
**************

2014.01.09

相続争いは高額な遺産がある時だけ?

「うちは遺産が少ないのに、弁護士に依頼することになるなんて」と思われる方もおられます。<