りんどう法律事務所のブログ

2019.12.24

婚姻費用・養育費算定表が改訂されたけれども・・・

 

昨日のブログでも記載しましたが、裁判所が婚姻費用や養育費の調停、審判で利用してきた「婚姻費用・養育費新算定表」が改訂されました。

 

 

裁判所が事前に「新しい算定表を発表します」と宣言していたので、ここしばらく、離婚事件を積極的に扱う当事務所でも他人事ではない状態でした。

 

実際に係属している家事調停では、「その算定表を待って検討しましょう」という事件もあったり、調停申立準備中の案件では改訂される算定表を意識したり。

 

 

世間の関心も高く各メディアでの報道もありましたね。

 

 

さて、確かに算定表は新しくなりましたが、ここでご注意いただきたいのが2点あります。

 

まず一つ目

 

最高裁判所司法研修所は、今回の改訂版の発表とともに、「改訂版の公表そのものは、既に決まっている養育費を変更すべき事情には当たらない」とも発表しました。

 

つまり、これまでに調停や審判で決定された養育費が、今回の改定版公表により変更されることにならないということです。

今回の改訂版で権利者側が請求できる養育費が増額傾向になったと言われており、これまでに家庭裁判所等で決定した養育費を受け取っておられる方からすると、今回の改訂版通りの養育費を請求したい(増額請求をしたい)と考えられる方もおられるかもしれませんが、この司法研修所の発表からすると、改訂版の公表のみを理由に増額請求は難しいということになります。

 

 

もっとも、裁判所の決定等を経ずに、当事者間の協議だけで養育費を決めていた場合(公正証書を作成した場合も含む)は、新たに、裁判所に養育費を定める調停や審判を申し立てれば、これは家庭裁判所で定義するところの「養育費変更の申立」とは異なりますので、今回改訂された算定表を意識した調停進行、審判進行が行われる可能性があり得るかもしれません。

 

 

 

 

そしてもう一つ。

 

従来の算定表も、今回公表された改訂版算定表も、あくまでも、当事者間で金額に争いがある場合に利用するものです。当事者同士の中で、婚姻費用や養育費の金額に争いがなければ、そちらが優先します。

算定表通りに養育費、婚姻費用を決めなければならないというものではありません。

 

 

 

昨日のブログでも記載いたしましたが、算定表に捉われ過ぎるのもどうかと思う事案もたくさんあります。

 

 

子育ては短期間で済むものではありません。

離婚事案という局面で、双方当事者が色々悩むこと、検討しなければならないことはたくさんあります。相手に抱く感情も様々であるのはある意味当然ともいえます。そんな状況の中ではありますが、養育費は、場合により長期の権利義務関係を定めるものであり、だからこそ、金額についても、支払方法についても、権利を持続的、継続的に実現させることがとても大切です。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

りんどう法律事務所

大阪市北区西天満3-13-18
島根ビルディング3階
06-6364-7778

ブログ内検索

カレンダー

«12月»
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31