りんどう法律事務所のブログ

2018.04.13

宝くじの当選金は財産分与の対象になる???

当ブログでもよく記載している「財産分与」

 

今回は、

夫婦の一方が当選した宝くじや、競馬の利益が財産分与の対象になるのか?

という点について、判断した過去の審判例に触れてみたいと思います。

 

財産分与とは何のか?

これについては、当ブログを拝見してくださっている方であれば、大方の知識はおありだと思うので、このあたりは割愛させていただきますが・・・。

 

今回取り上げたいのは、

 

例えば、家計からお小遣い受け取っている夫が、お小遣いで購入した宝くじが当選し、その当選金で夫婦の自宅を購入したり、生活費を捻出していたような事案です。

 

この夫婦が離婚をすることになり、妻から夫に対し、財産分与の請求がされたとして、さて、夫がお小遣いで購入した宝くじの当選金で購入した不動産などは財産分与の対象になるのでしょうか?

 

このような事案について判断した審判例として、東京高等裁判所平成29年3月2日決定があります。

 

 同決定は、

①当選した宝くじの購入代金が、婚姻後の収入の一部である小遣いから拠出されたこと

②当選金を、家族の自宅として使用していた不動産の住宅ローンの返済に充てたり、生活費に充てていたこと

などを理由に、宝くじの当選金で作られた財産は夫婦の共有財産と判断しました。

 つまり、①②のような事情をもとに、財産分与の対象となると判断したのです。

 

 そこで、次に気になるのが、財産分与の分与割合です。

 

 一般的に「2分の1」ルールというのがあり、特段の事情がない限り、財産分与の割合は2分の1とされるケースが多いのですが、

 この宝くじ当選金の場合はどうでしょうか?

 

 先ほどの東京高裁決定は、夫が自分で、小遣いの一部を充てて購入し続けており、これによって偶々当選金を取得し、共有財産が形成されたのであるから、「対象財産の資産形成に対する寄与は、」妻より夫の方が「大きかったといえ」、分与割を、妻4、夫6とするのが相当であると判断しました。

 

 つまり、妻からの財産分与請求を認めるものの、宝くじ当選金から形成された財産を「2分の1ずつ取得する」とは判断せず、妻が10分の4、夫が10分6ずつ取得すると判断したということです。

 

 このような考え方は、競馬の利益金などでも当てはまる可能性があります。

 

 実際、奈良家裁平成13年7月24日決定でも、夫が、自分の小遣いで購入した万馬券を換金して得た資金を利用して不動産を購入した事案で、同不動産が財産分与の対象になると判断した上で、分与割合は、2分の1ではなく修正されています。

 

 もっとも、裁判所は、すべての宝くじ当選金や万馬券を換金することにより形成された財産が、必ず財産分与の対象となるとまで判断したわけではありません。

 

 財産分与については、争点に対する立証、主張が緻密になる事案もたくさんありません。

 もし、財産分与についてご不明な点、ご不安事がありましたら、弁護士にご相談ください。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2018.04.04

遺言書を作成した後、気をつけたいこと。

遺言書を作成するメリットについては、これまでも何度のこのブログで記載させていただいています。

 

他の弁護士事務所や司法書士、行政書士のホームページでも、遺言書作成のメリットを目にする機会は多いのではないでしょうか。

 

遺言書作成は、相続という自分が亡くなったことで発生する出来事にも、自分の想いを実現させることができるものであり、できることなら作成していただいた方がいいのでは、と個人的にも思っています。

 

ただ、遺言書作成にあたっては、注意していただくことがたくさんあります。

 

その一つとして覚えておいていただきたいのは、

 

遺言書を作成した時点では「こんな風に相続させよう」と思っていたとしても、通常は、作成時点で、相続発生時期がいつなのかを明確に予知することはできないということです。

 

例えば、今、遺言書を作成しても、もし自分が亡くなるのが30年後であったとすれば、相続発生時には、相続人の構成にも、相続財産にも大きな変化があるかもしれません。

 

例えば、応援したい法人や、お世話になった第三者(相続人ではない)に寄付したい、遺贈したいと思い、遺言書に、「〇〇さんに、1000万円を遺贈する」と、遺言書の中で取り決めていた場合、

 

このような遺言書を作成した時点では、1000万円を超える資産があり、相続人となる子どもたちにもそれなりの資産が残せる状態だったとしても、

 

その後の人生で、どんなことがあるかわかりません。

 

もし、相続発生時に、その遺言者に1000万円を超える資産がなかったとしても、新たな遺言書が作成されたり、当時の遺言書が撤回されていない限り、

 

理論的には、相続人らが、遺贈の義務を相続することになり、なんとか1000万円を工面して、受遺者に遺贈の義務を履行しなければならなくなる、なんてことも起こりうるかもしれません。

 

 

相続発生時には、遺言書作成時点で想定していた事態と大きく異なる状況となっていることもあり得るのです。

 

このために、遺言書を作成された後も、時折、内容の見直しをしていただく必要があります。

 

遺言書は、作成すれば「これで終わり」というものではないのです。

メンテナンスが必要です。

 

そういう意味では、ご家族のことやご自身の趣味、これまでご自身が力を入れてきたこと、これからの心配事項などをひっくるめて話ができる、ホームロイヤー的な弁護士をみつけていただくのか一番ではないでしょうか。

 

私たちは、「法律問題でなければ話を聞かない」なんていうことはありません。

色々なことを教えていただいてこそ、納得していただける解決が見えてくると信じています。

 

 

もし、遺言書作成を検討されている方がおられましたら、弁護士までご相談いただければと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

りんどう法律事務所

大阪市北区西天満3-13-18
島根ビルディング3階
06-6364-7778

ブログ内検索

カレンダー

«4月»
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30