りんどう法律事務所のブログ

2018.02.23

相続手続を放置していると、こんなトラブルがあるかもしれません・・・。

九州の面積を超えると言われる、所有者不明土地

 

報道などでこのことを知り驚かれた方も多いのではないでしょうか。

 

私も少し前、個人的な勉強会でこの話を司法書士から伺い、驚いたものです。

 

 

不動産については不動産登記によって誰が所有者かが公示されており、そういう意味では、問題となる不動産の登記簿謄本を確認すれば、現在所有していることになっている人の名前や住所はわかることが多いです。

 

しかし、その登記簿上名前が載っている方に連絡を取ることができるかといえば、そう簡単でないことも多い・・・。

 

相続登記未了のまま月日が経っており、登記簿の名義人の相続人を探すだけでも困難を極めるケースもあります。

 

相続人の一人が日本におられず、海外の「どこかにいる」という状況で、連絡をとるのが非常に難しいということもありました。

 

登記簿上の名義人の第一次相続ということであれば、相続人同士で親戚付き合いもあり、ある程度連絡を取り合うことができるのでしょうが、第二次相続、第三次相続まで始まっている場合には、遺産分割の当事者となる相続人が10人、20人と増えてしまうケースもあります。

 

所有者不明土地と言われる土地の中には、おそらくそういう土地も含まれているのでしょう。

 

先日、こんなご相談をお受けしました。

 

田舎に祖父の名義になっている土地と古家があります。

もうそこにはだれも住んでいません。

 

祖父の死去後、祖父の相続人である父も父の兄弟姉妹もその後亡くなっており、父の子であるわたしたちと、父の兄弟姉妹の子たちで、この不動産について遺産分割協議をしようと試みましたが、相続人の一人が協議内容に反対したことから、しばらく放置していました。

正直、この不動産は売ろうにも売れないような場所にあり、価値はありません。

 

先日、その古家のお隣の方から連絡があり、古家が傾きかけている、修理するなり取り壊すなりしてほしいと言われました。

 

どうしたらいいですか?

 

 

こういうご質問内容でした。

 

ご相談者の方は、何度も、「建物も土地も名義は祖父のものです。祖父の所有なんです。」と話されますが、御爺様は亡くなられているので、今現在、不動産の所有者ではありません。

 

あえて言うなら、所有者は、御爺様の相続人であるお父様のお子様やお父様の兄弟姉妹のお子様たちということになるでしょう。

 

もし、古家が倒壊をし、第三者の財産や身体を害すれば、場合によっては、ご相談者やそのご兄弟、従姉妹兄弟が責任を負うことになる可能性もあります。

 

 

相続人の皆様からすれば、この不動産を受け取っても、売るにも売れない、固定資産税の支払義務は負い、不動産の管理責任を負担することになるかもしれない。

 

だから、相続しないでおこう。そうお考えになるかもしれません。

 

しかし、仮に御爺様のままの登記名義になっていても、役所は相続人を調べて固定資産税を課税してきますし、相続人の皆様が不動産の管理責任を免れられることにはなりません。

 

そして、このような問題をそのまま放置すると、更なる相続が発生してしまい、さらに相続人との協議は難しくなります。

 

子どものころから付き合いのあった従姉であれば、電話で話もできる。

でも従姉の子どもとなれば、今どこにいるかもわからない。そういう場合もあります。

 

 

不動産の登記名義が亡くなった方のままであっても、所有権は、相続により移転しているのです。

 

相続を先延ばしにするメリットはそれほどありません。

 

次世代にトラブルを残さないように、出来る限り、ご自身の時代で発生した相続は手続きを完了させるようにしていただきたい。

 

そう思う今日この頃です。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続問題)

大阪市北区西天満3丁目13-18

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2018.02.20

民事信託活用法① 離婚(養育費)の場合

離婚協議の際、御夫婦の間にお子様がおられれば、養育費についても協議しなければなりません。

 

例えば、お子様一人につき、ひと月3万円を支払うという合意が成立しそうだとしても、親権者となる側にとっては、「将来にわたりきちんと養育費を支払ってくれるだろうか」という不安があったりします。

 

もし、義務者(養育費を負担する側)にまとまった資産がある場合、権利者(親権者となる側。養育費を請求する側)とすれば、出来れば一括で支払って欲しいと思われる方もおられるかもしれません。

 

一方、義務者側にとっても、出来ればまとまった資産がある今のうちに、一括で支払っておきたいという事情がある場合もあります。

 

しかし、一括で支払う場合には、養育費の金額もそれなりの金額になるため、権利者側にそれを預けることに不安を感じる義務者もおられます。

 

そんな場合に使えるのが「民事信託」です。

 

義務者は、養育費総額を一括で受託者に渡し、受託者が毎月の養育費を権利者側に渡す。

 

これにより、双方が安心できることになります。

 

民事信託を利用した後、万が一、義務者が経済的に困窮し破産手続きなどが必要となったとしても、受託者に預けられた養育費が義務者の債権者に分配されることもありません。

 

民事信託の契約内容は、個々のご希望に合わせて柔軟に定めることも可能です。

 

今回記載したのは、養育費の局面での信託利用ですが、それ以外にも信託を利用することにより、親族間のトラブルを防げる場合はたくさんあります。

 

信託利用に興味がある方は、一度当事務所までお問い合わせください。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚、親族相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

 

 

2018.02.16

離婚のご相談は、出来れば別居前に来ていただきたいです。

離婚調停の申立てや離婚訴訟を提起するとき、原則としては、当事者の住所を申立書や訴状に記載しなければなりません。

 

当事者の特定のためにも必要ですし、裁判所との連絡にも必要です。

 

しかし、離婚事案等の場合、

相手方に住所や居所を知られてはいけない時があります。

 

感情的に「なんとなく知られたくない」というケースもありますが、原則、住所の記載が必要ですので、そういった理由で、裁判所が住所の記載を不要とするとは限りません。

 

ただ、DV等の事案の場合は、切実です。

 

申立書や訴状に、自分の居所や住所を記載すれば、せっかく相手方からの暴力や暴言から逃れるために家を出たのに、相手方に自分の居場所を知られてしまうわけにはいきません。

 

転々と引越しを続けるのは、精神的にも経済的にも多大な負担もかかります。

 

このためDV等の事案の場合、裁判所も、申立人や原告の住所を「秘匿」とする扱いをすることも多々あります。

 

とはいえ、弁護士にご依頼されずご本人のみで調停申立てや訴訟提起をするとなると、住所を秘匿する以上、事実上の不都合が出てくる可能性もあります。

 

このため、DV等の事案の場合には、出来る限り弁護士にご相談いただきたいと思っています。

 

そして、もしご相談いただけるのであれば、出来る限り早いに越したことはありません。

 

出来れば転居前にご相談に来ていただきたい、とまで思うのです

 

転居した後住民票を移動させた上でご相談に来ていただくより、それ以前にご相談に来ていただいた方が、より、厳重に住所を「秘匿」できる可能性が広がります。

 

自宅を出て生活が落ち着いてから相談に行こうというケースもあるかと思いますが、早期のご相談が、スムーズな調停手続きの申立て、訴訟の申立てにつながることがあります。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士により離婚相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

2018.02.13

養育費や婚姻費用、出来る限り早く家庭裁判所への調停申立てを検討する理由は???

婚姻中にもかかわらず、相手方から生活費がもらえない場合、

 

家庭裁判所の「婚姻費用分担申立」を行うことが可能です。

 

この申し立てがあると、まずは家庭裁判所の調停手続きで、どの程度の生活費を受け取るのがふさわしいかという協議を行います。

 

この調停をしても、相手方が生活費を支払うことを拒んだり、金額について合意に至らない場合には、最終的には、家庭裁判所の裁判官が、支払われるべき生活費について判断をし、相手方に支払うことを命じることも可能となります。

 

養育費についても、子を監護している者は、一方の親が子どもに必要な養育費を支払わない場合、もしくは、支払われている金額が少ない場合には、家庭裁判所に養育費の申立てを行うことが可能です。

 

そして、家庭裁判所の調停手続きで金額等について話し合い、それでも協議できないとなると、家庭裁判所の裁判官が、金額について判断した上で相手方に支払うことを命じます。

 

ところで、中には、この家庭裁判所への申立てを躊躇される方がおられます。

 

「相手方が腹を立てないだろうか?相手方から何か嫌なことを言われないだろうか?」

「家庭裁判所の手続きというのは、よくわからないし、面倒だ」

「裁判所の手続きを利用するというのは、よっぽどの事案に限るのだろう。私のケースでは、申し立てるべきではないのかもしれない。」

 

など、理由は様々です。

 

しかし、家庭裁判所への申立ては、何も不自然なことではありません。

 

当事者間で協議できないから、家庭裁判所の調停手続きで話し合う。それだけのことで、単に、話し合いの場が、家庭裁判所に移っただけのことです。

 

家庭裁判所を利用される方は、「よほど揉めている事案」ばかりでもなく「よほど高額な請求をする事案」ばかりでもありません。

 

調停手続きはあくまでも話し合いの手続きですし、調停申立てにより、たちまち裁判所が何かを命ずるというものでもありません。

 

調停手続きの度に家庭裁判所に行く必要はありますが、その頻度は、ひと月に1回程度であり、仕事や育児、介護等で不都合な時間があれば、希望の曜日などを聞いてくれる場合もあります。

 

つまり、調停手続きを、やみくもに回避する必要はないと思うのです。

 

むしろ、家庭裁判所への申立ては出来る限り急いでいただいた方がいいケースがあります。

 

例えば、

 

1月から養育費(婚姻費用)を支払ってもらえていないが自分でなんとか解決しようと努力をし、色々悩んだ結果、5月に家庭裁判所に申立てをしたという場合。

 

家庭裁判所で審理をする養育費(婚姻費用)の支払い時期は、調停申立てがあった日を基準とします。

 

つまり、1月から支払ってもらえず、2月に調停を申し立てていれば、2月分から遡って養育費(婚姻費用)を受給できるよう求めることが可能となりますが、

 

上述のケースでは、色々悩んでいたにもかかわらず、調停申立てが5月になってしまったために、5月からの養育費(婚姻費用)の支払いしか求められない可能性が出てくるのです。

 

 

養育費や婚姻費用は生活に直結する大切なものです。人が生活していくために必要なものです。

 

きちんとした金額を、きっちりと受け取ることができるように、当事者間での話し合いが難しそうな場合には、出来る限り早くに家庭裁判所に調停申立をしていただきたいと思います。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

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06-6364-7778

 

2018.02.08

「民事信託」は、検討の価値あり!です

近頃、耳にするようになった「民事信託」。

 

この信託、簡単に表現すれば、

 

自分の財産を受託者に預けて、管理、保全してもらう。

 

という制度です。

 

典型的な例としては、

 

賃貸不動産を所有している人(委託者)が、その不動産を受託者に一定期間移転させて、受託者から、その賃貸不動産から収益できる賃料を「受益者」に支払う

 

という場合があります。

 

この「受益者」に、委託者、すなわち、もともとの賃貸不動産の所有者を定めることができます。

 

このケースで民事信託(家族信託)を使うと、どういうメリットがあるのでしょうか?

 

それは、ずばり、自分ではしんどい財産の保全や管理を人に依頼できるということです!

 

例えば、賃貸不動産の管理を管理会社に任せていても、管理会社は賃料の収受、督促などはしてくれても、賃貸不動産の大規模修繕等についてまで対応してくれるとは限りません。

 

大規模な修繕となれば、銀行からの借入や業者の選定なども必要になりますが、賃貸不動産の所有者にはそれらが負担になるというケースもあります。

 

中には、高齢にさしかかった方から、銀行の手配や業者の取り決めなどが大変とか、不動産を売ってくれという業者からの勧誘に対応するのが大変などというご相談もあります。

 

こういう場合、

 

不動産を受託者に移転させ、受託者が、大規模修繕等を含めた管理全般の対応を行い、もともとの所有者であった委託者は、受託者から、収受した賃料から経費を差し引いた利益を得るという、信託契約を設定することにより、

 

不動産の管理の負担から逃れることができる一方で、賃貸収入を得て、老後の生活も支障なく過ごせるということも可能となります。

 

この民事信託。

 

信託銀行などでの取り扱いもありますが、使い勝手が悪かったり、高額な費用がかかったりということもあります。

 

家族の中でこの契約を設定することにより、各段に費用を抑えることも可能となりますし、信託契約の内容によっては、次世代への資産の移行をスムーズに行うこともできるようになります。

 

上に記載した以外にも、色々な信託契約があり、それにより、成年後見制度等では対応できなかったことも可能となるケースがあります。

 

信託について興味のある方、ご自身の財産管理等にご不安がある方、将来の相続についてご不安のある方などは、弁護士までご相談ください。

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による相続相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2018.02.06

離婚後、親権者が亡くなったら、親権はどうなりますか?

離婚の際、夫婦の間に未成年の子がいる場合、その子の親権者を、父母どちらにするか決める必要があります。日本では、親権者を決めずに離婚することはできません。

 

そして、もし離婚後、親権者が親権者としてふさわしくない状況になった場合などには、「子の利益のために必要があると認められる」場合、家庭裁判所に親権者変更の申立てを行うことにより、親権者の変更が可能となります。

 

なお、たとえ親権者の変更について当事者間の協議がまとまったとしても、それだけで親権者が変更されることはありません。

 

まず家庭裁判所に親権者変更の調停申立てを行い、もし調停で協議がまとまらなければ、家庭裁判所が審判により判断することになります。

 

ところで、離婚の際に決めた親権者が亡くなった場合、どうなるでしょうか?

 

例えば、離婚の際、母親を親権者と定めて離婚をしたけれども、その後、母親が亡くなってしまったというような場合です。

 

このような場合でも、生存している子の父親が当然に親権者となるものではありません

 

民法838条1号は、「未成年者に対し親権を行うものがないとき」、後見が開始すると定めています。

 

離婚により母が親権者となったものの、その母が亡くなった場合は、この「親権を行うものがないとき」に当たることになり、未成年後見人が就任することになるのです。

 

生存している子のもう一方の親が、子の親権者の死亡によって、当然に親権者に復活するわけではないのです。

 

もっとも、この場合でも、生存している子のもう一方の親が、家庭裁判所に親権者変更の審判申立てをすることができます。

そして、申立てを受けた家庭裁判所が、「生存親が親権を行使することが当該未成年子の福祉に沿う」判断した時は、親権者変更を認めることになります。

 

親権者変更を検討すべき案件の中には、事案によって申し立てを急ぐ必要がある場合もあります。

 

もし親権者変更についてお悩みがある方は、お早目に弁護士にご相談いただければと思います。

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

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06-6364-7778

 

2018.02.02

とにかく応援したいのです

ご相談を伺っていると、依頼者のお気持ちは上がったり、下がったり。

 

手続きや法的な見通しを説明すると、「安心しました」と少しお元気になられても、

 

調停手続きでの調停委員の言葉や、相手方の対応に、また不安になる。

 

そんなこともあります。

 

 

ご依頼いただいてから1、2か月ですっきり解決、という事件ばかりではありません。半年、1年、数年とかかる事案もあります。

 

相手がいる話なので、相手の言動に右往左往する場合だってあるかもしれません。

 

でも、代理人として対応させていただく以上、出来る限り全面的にバックアップしたいのです。

 

とにかく、依頼者がより良い解決を得ることができるよう、そして、すっきりと将来を進んでいけること、これが私たちの願いです。

 

 

時に、投げやりになられる相談者もおられますが、とにかく応援したいのです。

 

 

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