りんどう法律事務所のブログ

2016.10.31

離婚問題には、対応する弁護士の個性が出るような・・・。

子ども面会交流や親権の問題は、もちろん弁護士として法律的視点で検討していくことになりますが、「法律」で全ての検討、判断ができるものではありません。

 

 

自分たちの育児や婚姻生活を通して感覚的な部分を拾い上げ、法律や裁判所の判断基準に照らし合わせていく。

 

 

頭の中でこんな作業を繰り返しています。

 

 

 

 

 

「弁護士として離婚問題を扱ったことがない」という弁護士はほとんどいないと思います。それほど、弁護士にとり離婚問題は一般的と言えます。

 

 

でも、「一般的」な離婚問題って、まずありません。

 

 

 

弁護士として離婚事案に向き合うと、家庭は様々、人は様々と驚かされることがたくさんあります。

 

 

最近は、役所や弁護士会などで、昔よりは比較的、法律相談がしやすくなったと感じます。

 

しかし、弁護士も人間です。どの分野においてもオールマイティと言える弁護士はいないと思います。

 

 

そして、忘れないでいただきたいのは、

 

「家庭」という限られた空間での出来事には、様々なことがあるということです。家庭は様々、人も様々。

 

会社や社会生活での取引などでは、「法律」「取り決め」があり、それに適っているか、適っていないかという大きな判断基準があります。

 

 

しかし、家庭生活ではどうでしょうか。

 

一つ一つの夫婦間のやりとりに契約書を作成している夫婦は少ないと思います。

 

家庭での育児を、保育所の設置基準、認可基準、規則にのっとって行っている親はいるでしょうか。

 

 

そうでないからこそ、そのご家庭での生活を、しっかり目に浮かべ、検討していくことが必要となります。

 

 

離婚問題は、対応する弁護士の個性が出てくる。離婚問題に取り組めば取り組むほどそう感じるのです。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

大阪市北区西天満3丁目13-18

06-6364-7778

 

2016.10.28

離婚しても今の住まいで生活を続けたいと思っている方へ。

離婚の際、離婚後の生活を踏まえた協議、検討をすることが重要です。

 

 

と、わざわざ記載しましたが、「それは当然」「わかっています」という方は多いことと思います。

 

 

それでも、あえてここで記載したいと思ったのは、こういうケースがあるからです。

 

 

夫婦の間には、学生の子どもがいます。結婚してから、夫婦は住宅ローン(夫が債務者)を利用してマンションを購入。そこで家族で生活をしてきましたが、夫婦は離婚をすることになり、妻が子どもの親権者として子どもと生活することになりました。

 

 

夫婦は離婚条件などを協議していますが、夫婦ともに、子どもには離婚による負担をかけたくないと思っており、現在の住まいであるマンションで妻と子どもが生活を続けることを検討中

 

なお、マンションは、いわゆる「オーバーローン状態」(マンションを売って得られる売却代金より、住宅ローンの残額が高額な状態)です。

 

 

 

このようなケースは、当事務所でお受けするご相談の中でも比較的よくあるものです。

 

 

夫婦ともに、これからの生活方法(だれがどこで、どうやって生活するか)についておよその考えが合致しており、一見なんの問題もないようですが。

 

 

 

しかし、(夫側にも妻側にもそれなりの収入があればこれも一つの案かもしれませんが、)

 

仮に、妻はこれまで専業主婦もしくは月収8万円程度のパートであったという場合、離婚後は収入を増やすべく頑張るとしても、月々の住宅ローンを支払いながら、学生である子を養うというのは、かなりの負担となり得ます。

 

夫からはもちろん養育費が支払われますが、住宅ローンの支払いや日々の生活費を満たす金額とはなかなかなりません。

 

 

こんな時、養育費の代わりに、もしくは毎月の住宅ローン金額相当分を養育費として、夫が住宅ローン分を負担し続けるという話が出ることもありますが、仮に養育費が月5万円、毎月の住宅ローンの返済金額が8万円とすれば、不足する3万円の他、日々の生活費、教育費を妻が負担することになってしまいます。

 

これはなかなかの負担です。

 

 

もし、夫側に相応の収入があり、住宅ローンの負担の他、それなりの養育費を支払うという意向があるのであれば、少し余裕は出てきそうですが。

 

 

 

 

 

さらに、マンションであれば、共益費や管理費、修繕積立費などが毎月かかり、住宅ローンの他に住居費がかかっているのが通常です。

それら共益費等は一体だれが負担するのか

 

 

夫が住宅ローンを支払い、不動産の名義は夫のままとしても、現在住んでいるのは妻たちというケースでだれが固定資産税を実質負担するのか

 

 

など突き詰めて考えていくと問題は山積

 

これら住居費は一年分で計算すると結構な金額となります。

 

 

 

また、夫名義のマンションで、妻と子どもが生活を続けるとして、その終期はいつなのか?ということも問題となります。夫は、いつまでも(極端な話、妻が死去するまで)そのマンションで住むことを認めるのでしょうか。

 

 

 

離婚による環境の変化を最大限少なくすることは、確かに重要なことですが、

 

しかし、問題とただ先延ばしにしているだけということもあり得ます。

 

 

離婚後に、「こんなはずじゃなかった」という暮らしをするよりも、「あの時離婚をして良かった」、と思える離婚のスタートにしていただきたいと心から思っています。

 

離婚についての話し合いは、とても大変なことです。精神的にも疲れてしまいます。それでも、離婚後の生活についてもしっかり見通したてていただきたいと願っています。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

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2016.10.26

預貯金は遺産分割の対象ではない???

遺産分割の対象に預貯金が含まれるかが争われている事件について、

 

今月、最高裁が弁論を開きました。

 

 

相続事案に積極的に取り組む当事務所としても大変興味深い状況です。

 

 

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遺産分割の対象に預貯金が含まれる・・・

 

 

普通の感覚からすれば、「当たり前じゃない?」と思われる方も多いかもしれません。

 

亡くなられた方に預貯金や不動産などの遺産があった場合、相続人が、どうやってこの遺産を分けるのかを協議する遺産分割の中で、「預貯金」のみその話し合いから外すという方はあまりおられないのではないでしょうか。

 

 

しかし、現状、家庭裁判所の遺産分割調停では、当事者間で「預貯金もこの調停で話し合いましょう」という合意があれば別ですが、そのような合意がない場合、預貯金はその協議の対象から外されます。

 

その理由は、預貯金払戻請求権は「当然に可分債権だから」という法的理論によるものです。

 

つまり、預貯金は、被相続人の死去により、当然に各相続人に分割されている、だから協議の対象とならない、というのです。

 

 

しかし、実際、相続人の一人が、自分の法定相続分の範囲で、その預貯金を払い戻そうとしても、銀行は相続人一人だけでの払い戻し請求には容易に応じません。

 

訴訟を起こしてようやく自分の相続分の支払いを受けることができたということもあります。

 

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預貯金が相続財産の多い部分を占めていれば、預貯金をどうわけるかというのは十分に争点になります。

 

 

特別受益や寄与分などの主張をするにも、預貯金が相続財産のほとんどであり、その預貯金が遺産分割の対象とならないのであれば、これらの主張は一体どこですればよいのか!主張する機会を失うということにもなります。

 

 

預貯金が遺産分割の対象から外れている。これに違和感を抱かざるを得ませんでした。

 

 

しかし、報道によれば、預貯金が遺産分割の対象になるかどうかが争われている事件について、最高裁が弁論を開いたとのこと。

 

また、最高裁が年内にも判断を示すのではないかともいわれています。

 

 

もしかしたら、相続事案の中では、大きな、大きな判例変更となるかもしれません。

 

 

 

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2016.10.24

離婚後に揉めるような問題を残していませんか?

 離婚について協議しているとき、必ずしも全員がいがみ合いの協議をしているわけではありません。

 

 

「できれば双方にとって良い方向となるように離婚したい」とおっしゃる方もおられますし、「子どもの生活に支障がないように離婚協議を進めることについては、二人とも合致しています」と話される方もおられます。

 

 

ただ、離婚協議をしていく中で、そんな穏便なやりとりができなくなっていくケースもあります。

 

 

 

夫婦で生活をしていた家で生活するのは夫(もしくは妻)、子の親権は妻(もしくは夫)など、まず離婚後の生活を考えるにあたってぱっと頭に浮かぶ部分についての協議は整っていても

では養育費をいくらにする、ローンの支払いはどうするなど細部にわたる取り決めをしようとしていくと、話の収拾がつかなくなることはよくあります。

 

 

ただ、だからといって、途中で協議を挫折してもよいのでしょうか?

 

 

離婚後にまたおいおい考えて、二人で話し合っていけば良いか、と話される方もおられますが、事はそう簡単なことばかりではありません

 

 

 

物事には、何事にもタイミングというものがあります。今解決すべきことを先延ばしにして解決できるということは、案外それほどないものです。

 

 

ましてや「離婚」は、法律的には夫婦であったものが「他人」になる手続きです。

 

 

夫婦として連絡を取り合っても話し合いがつかないことが、他人になり離れれば話し合いがつく、なんてことはそれほどありません。

 

 

面倒かもしれませんが、今話し合うべきことは今話し合う。それが今目の前にある「離婚」をいうスタートをより良いものにする道だ、と思います。

 

 

 

離婚後しばらく経ってから、元夫婦間でトラブルになるというのは、あまりに勿体ないことだと思うのです。

 

 

 

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2016.10.21

「信託銀行」だけではない!! 相続や離婚の分野でも意外に使えるかも?

「信託」という言葉を聞いたことがある方もおられると思います。

 

 

簡単に言えば、信託銀行が「あなたの財産を預かります」という宣伝をしているように、財産を預かり信託の目的に沿うようにするものです。

 

 

この「信託」。

 

財産承継や資産承継の一助になるのではないかと、熱い視線を注がれたりもしますが、実際のところ、まだ税金の面などで不確定な要素もあり、個人的には、今後の動き、流れを注視したいなと思っているところです。

 

 

ただ、個人的には、われわれ弁護士の業務でも、この信託を利用することによりご依頼者のご希望の実現ができるのではないかと思うところでもあります。

 

 

 

たとえば相続の分野で。

 

自分の死後は、妻と子どもが財産を相続するにことになる。相続自体は良いのだけれども、子どもの一人が浪費家で、その子どもに財産は残したいが、妻やその他の子にもきちんと残したいという場合、信託という方法を使って、その希望を叶えるということも考えられます。

 

 

 

また、離婚事案の分野でも。

 

離婚後、子どもの養育費を確実に22歳までもらいたいけど相手の性格を考えると不安だから、できたら一括払いで貰いたいという親権者と、養育費はきちんと払いたいがもし一括払いなどで渡してしまうと親権者が子どものため以外のことで使うかもしれないと不安に思う非親権者がいるという場合。信託という方法を使うことにより、両者が納得する形で養育費についての取り決めができる可能性があります。

 

 

この信託という方法を利用することにより、これまで叶わなかった方法による解決が可能なのであれば、それは弁護士として検討しなければならないと思っています。

 

 

信託銀行でも様々な商品が出るようになりましたが、手数料やそのほかの運用方法により、まだまだ柔軟な対応はできないものも多くあります。

 

 

離婚案件や相続案件に積極的に取り組む当事務所。弁護士としてできることはやっていきたいと思っているところです。

 

 

税務の面でも熟考が必要ですので、税理士の先生にご協力いただきながら取り組んでいきたいと考えております。

 

 

 

もし、相続や離婚の事案でお悩みの方がおられましたら、一度ご相談いただければと思います。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による法律相談)

 

 

 

2016.10.19

年金分割の「3号分割」は便利なのですが・・・でも

年金分割の方法には、合意分割と②3号分割、というものがあります。

 

①の合意分割は、夫婦の合意(もしくは家庭裁判所の決定)によって、分割することや按分割合を決め、年金分割を行うという方法です。

 

一方、

 

②の3号分割は、離婚後に年金事務所に請求するだけで、納付実績について、2分の1が自動的に分割されます。

 

 

つまり、この「3号分割」は、相手方の合意等が不要なのです。

 

 

離婚をする場合、年金分割まで話し合いをするとなると、場合により結構な負担となりますから、この3号分割を利用できると、物的、心的な負担は随分省力できることになります。

 

 

 

となれば、皆様、この3号分割を利用することを考えることになるのですが・・・。

 

 

ここで注意が必要なのは、

 

 

この「3号分割」による年金分割が認められた場合、平成20年4月1日以降の婚姻期間中の3号被保険者期間における相手方の厚生年金記録(標準報酬月額・標準賞与額)を2分の1ずつ、当事者間で分割することになります。

 

 

平成20年4月1日以前の婚姻期間中の年金記録が分割されるわけではありません。

 

 

平成20年4月1日からといえば、平成28年10月現在で、婚姻期間として9年未満のご夫婦ということになります。

 

それよりも長い婚姻期間の場合は、「合意分割」の手続を検討していただくことになります。

 

 

この3号分割、非常に画期的な制度ですが、この手続きをみんなが利用できるとなるためには、もう少し時間がかかりそうです。

 

 

 

 

 

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2016.10.17

「職場での旧姓使用を認めない」ことに合理性、必要性はある?

 東京地方裁判所で、平成28年10月11日、興味深い判決が出ました。

 

事案の概要は、

 

私立中高一貫校に勤務する女性教諭が、結婚後も職場で旧姓を使用することを希望したものの、職場がこれを認めず、その女性が学校を運営する学校法人に対して損害賠償請求を提訴したというものです。

 

この訴えに対して、東京地裁は、「請求棄却」の判決を出しました。

 

 

裁判所のHPでは、この事件の判決全文がまだ掲載されていないので、報道から知るところではありますが、

 

職場での旧姓使用を認めないことは違法ではないと判断されたものと思われます。

 

 

 

報道によれば、裁判所は、「職場での戸籍上の氏名の使用を求めることには合理性、必要性がある」と判断したとのこと。

 

 

この判断について、皆様はどう思われるでしょうか。

 

 

結婚というものは、おめでたいことであり、結婚する者としてうれしいことがたくさんありますが、これまで自分を指してきた名字が変わることに寂しさや不安は、結婚の喜びとは別に生じるものかもしれません。

 

 

報道から明らかになったところによれば、原告は、学校の教諭。

おそらく、教師になってからこれまで「○○先生」と旧姓でずっと呼ばれてきたのでしょう。卒業生にとっても、その先生はずっと「○○先生」なのかもしれません。

 

その女性にとって、結婚という理由で突然、これまでとは異なる名字で呼ばれるのは、なんだか自分のこれまでの教師生活までもが変化してしまう気持ちになるのかもしれませんね。

 

弁護士は、職務上、旧姓使用が認められています。このおかげで、旧姓を使って仕事を継続する弁護士が増え、それにより、さらに、弁護士として職務を遂行する上で旧姓を使用しても支障がでないように弁護士会が頑張っています。

 

 

戸籍姓を意識することなく弁護士として多くの職務を行うことが出来ます。

 

 

そして、戸籍姓とは異なる旧姓で仕事をすることについて、弁護士会としても特段の不便は生じていないようですし、私の周りの方たちが困るということもあまりないように思います。

 

 

なので、個人的には、「職場で戸籍上の氏名の使用を求めることには合理性、必要性がある」という判決の理由には、どんな合理性?どんな必要性?と思ったりもします。

 

 

とはいえ、これは、きちんと判決全文を読んでから私なりに考えてみる必要があることと自分への宿題としたいと思います。

 

 

 

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2016.10.13

スマートフォンの不正使用を防ぐためには・・・。

今年の竜王戦の挑戦者に決まっていた将棋棋士の三浦弘行九段の、竜王戦不出場の報道がありました。

 

 

竜王戦といえば、将棋の数あるタイトル戦の中でも最高峰とされ、高額の賞金でも知られている棋戦です。

 

 

 

ここ最近でいうと、長年、渡辺明棋士がタイトルを守り続けていましたが、2013年に森内棋士にタイトルを奪われ、2014年にはその森内棋士が糸谷棋士に奪われ、そして2015年には再び渡辺明棋士が返り咲くという、なかなか目を離せない状態となっています。

 

 

ここのところ「竜王」といえば顔が浮かぶ渡辺棋士に、今年挑戦するのが、この三浦9段でした。

 

しかし、そんな大きなタイトル戦を不出馬。これはショッキングなニュースです。

 

 

さらにショッキングなことに、この三浦九段には、対局中にスマートフォンなどを使用して不正を行ったのではないかとの疑いがあるとのことです。

 

 

三浦九段はこれを否定しているので、実際がどうなのかはわかりません。

 

 

ただ、少し前に、日本将棋連盟は、スマートフォンの使用制限を設けたところでした。

 

 

この連盟の規制を見れば、棋士の間で想定されていた問題だったのかもしれません。

 

将棋の対局となれば長時間に及びます。となれば、もちろん、ずっと座りっぱなしというわけにはいきませんし、トイレの必要も出てきます。

 

 

なので、対局中は「この部屋を出るな」と規制するわけにもいかないところでしょう。

 

 

この報道を知り、私が頭に浮かんだのは、司法試験「二回試験」のことです。

 

特に、司法試験合格後、実務修習を経て受ける「2回試験」は、一日中試験が行われます。食事やトイレも試験中に各自の判断で取っていきます。

 

 

試験室から「出るな」ということはできません。

 

 

私がこの2回試験を受けた時は、スマートフォンなんてものはなく、試験を受ける際にスマートフォンに考慮したような特段の注意等はありませんでしたが、今はどうなっているのでしょうか。

 

 

全員スマートフォンを預けさせるというシステムを取ったとしても、全員がスマートフォンを持っているわけではなく、「持っていません」といわれれば、試験主催者側としてはそれまでかもしれません。

 

 

湊かなえさんの「高校入試」という小説でも、このような問題が描かれていました。

 

 

技術の進歩とともに難しい問題も増えてくるなと、こんなところでも思ったところでした。

 

 

 

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2016.10.11

民法上の氏? 呼称上の氏?

民法の規定によって、「氏」が変わる場合があります。

 

 

例えば、結婚。

 

民法750条は、「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する」と定めています。

 

この規定により、結婚によって、夫もしくは妻のいずれかの「氏」が変わります。

 

 

この他に、民法の規定によって「氏」が変わる場合として、離婚や養子縁組があります。

 

また、民法790条は、1項で「嫡出である子は、父母の氏を称する」と定め、2項で「嫡出でない子は、母の氏を称する」と定めており、つまり、出生により人は「氏」を取得することになります。

 

 

このように、民法の規定により取得したり変わったりする氏を「民法上の氏」と言います。

 

 

 

一方、「呼称上の氏」と聞くと、戸籍上の氏とは異なり、社会生活の中で呼ばれている「氏」のことかな?(例えば、婚姻後も仕事は旧姓でしている方とか)と思う方もおられるかもしれませんが、

 

 

違うのです。

 

 

「呼称上の氏」とは、戸籍に記載されている氏のことを言います。

 

 

 

ここまで読んでくださった方なら、「うん?戸籍に記載されている氏と違う氏があるのか?」と疑問を抱かれる方もいるかもしれません。

 

 

そういう観点からすれば、この「民法上の氏」と「呼称上の氏」と使い分け方はなかなか難しいような気がします。

 

 

 

簡単な例で説明すると、

 

 

結婚により妻が夫の氏を名乗ることになった夫婦が離婚をした場合、妻は、旧姓に戻ります(民法767条、771条)。

 

ただし、もしその妻(元妻)が婚姻中の氏を称したい場合には、離婚後3か月以内に「婚氏続称の届出をすることにより、旧姓ではなく、婚姻中の氏を称することができます。

 

 

この場合、婚姻、離婚により変わった妻の氏は、「民法上の氏」にあたります。

 

他方、婚氏続称の届出をすることにより、称することになった婚姻中の氏は、「呼称上の氏」ということなります。(婚氏続称の届出は、民法の規定による氏の変更とは異なるので。)

 

 

 

 

 

とはいえ、実際の生活で、この違いを意識する必要はまったくないのですが。

 

 

 

りんどう法律事務所(女性弁護士による離婚相談)

2016.10.07

年金分割について間違った知識を持っていませんか?

年金分割が認められるようになって年月も経ち、実務でもすっかり定着しています。

 

離婚のご相談を受けていても、年金分割について、皆様しっかり念頭に入れられており頼もしい限りです。

 

 

ただ、年金分割をすれば、相手方が受給する年金の半分を、自分が受給できるようになると理解されている方が少なくはありません。

 

 

離婚をするかどうかを判断するとき、離婚後の自分の生活がどうなるのかという点での検討を外すわけにはいきませんし、そういった検討をしていただく場合、年金分割についても正しい知識を有していただきたいと願っています。

 

 

そんな思いから、今回は、「年金分割をすれば、相手方の受給する年金の半分を、自分が受給できるようになるのでは?」と考えておられる方に読んでいただきたいのですが。

 

 

年金分割についてのその理解は違うのです!

 

 

年金分割は、受給している年金を分けるのではなく、納付実績を分けるというイメージの方が実体に近いのではないでしょうか。

 

 

相手方が納付していた保険料を、年金分割により、自分が納めたものにかえてもらうという感じです。

 

 

なので、すでに年金を受給しておられる方の離婚の場合、「今の年金が半分になる」、「相手の年金が半分もらえる」ということではないので、ご注意ください。

 

 

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